ある地方公務員の隠れ家

まちづくりと公共政策について考えます。

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川崎市立2病院 2年連続黒字達成
asahi.com 2008年03月19日
 川崎市病院事業管理者の3年間を振り返る武弘道さん=川崎市川崎区の市役所本庁舎で川崎市病院事業管理者の武弘道氏(71)が、来年3月末の任期満了を前に、07年度末で退任することになった。

 05年度から市立2病院の経営改善に取り組み、2年連続で単年度収支の黒字化を達成したことなどから、「改革の道筋はついた」として辞職を申し出たという。
 多くの自治体病院において医師不足や経営難が言われている中で、武氏の実績は驚異的であると思います。

 同氏は、川崎市以前にも多くの自治体病院の再建を請け負ってきました。

 その中で同氏の手法で記憶があるのは、外部委託費に対する考え方です。

 武氏は、主要自治体病院の経営データから特に外部委託費に注目しており、自分の経営する病院で外部委託が増えても人件費が減っていない場合は、外部委託の見直しを行い、一部の業務は直営に戻したりもしたそうです。

 特殊勤務手当を削ったのも、よく知られた話です。


 行政本体においても指定管理者等の民間活力を活用したアウトソーシングが奨励されていますが、それは懐具合と職員の職種や年齢構成を見ながら、計画的に進めなければならないことが分かります。

 以前、拙ブログでも「自治体と病院経営」の中で、兵庫県病院事業管理者であられた後藤武氏の以下の言葉を引用しました。
 公務員という呪縛からの解放が実現されれば、特に、医師にとっては大きな朗報となり、経営上も、大きな効果がもたらされるものと思われる。
   
 武氏も、次のように述べています。
 なぜ病院だけは官僚に経営させてはならないか、それは官僚人と病院人は水と油だからです。
 病院人は自身の技量だけを誇りとする職人であり、権威主義を最も嫌います。「患者のためにいい医療をしよう」という病院人のプライドを、官僚人は理解することができない。
 結果、上から尊大にモノを言って病院全体の士気を下げてしまうのです。
 日本の公立病院を経営の悪い順に並べると、都立・府立、政令指定都市立、県立、それ以外の市立と続きます。官僚の力が強い自治体ほど、病院の経営も悪いのです。
 
 私はこの点については、同氏の見解には懐疑的です。

 公務員は、私利私欲に囚われず、市民のため自分の住むまちのためを考える人間が志す職業です。

 それは患者のため、弱者のためを考える医師と同じではないでしょうか。

 地方公務員法や地方自治法に基づく地方自治制度そのもののシステムが病院経営に馴染まないというのであれば話は別です。

 その場合、自治体は病院事業から撤退するか、極めて限定的な医療事業に関わるだけという選択しかないことになります。

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米国ではNPO法人が経営する病院が多いと聞きます。このことは医療のような非営利で対人サービス部門は、いわゆる官僚機構にはなじまないということではないでしょうか。しかし日本ではNPO法人が育ちにくい風土がありますから当面は地域に密着した地方自治体が改革を進めていかなければならないと思います。

2008/3/20(木) 午前 8:46 [ buryou2925 ] 返信する

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> 日本ではNPO法人が育ちにくい風土がありますから

いつも情報や知恵をありがとうございます。

これがどうしてか、というのも私の疑問の一つです。
戦後民主主義の形成過程にあるのではないか、というのか私の仮説ですが、現実問題として理想の協働社会の達成には時間がかかるでしょうネ。

2008/3/20(木) 午後 11:09 kin*in*kan*on 返信する

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