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新装版『悪霊列伝』 永井路子

図書館で借りて読んでいるんですが、やっぱり面白い^^
 
実は引っ越しする前に持っていたんですが、売ってしまったんですよね。
 
最近また改めて読んでみたくなって借りたのです。
 
『悪霊列伝』といっても、永井路子さんが書いているぐらいなので、
「お化けそのもの」を書いてあるわけではなく、
「お化けがどんなふうに政治に影響したか」とか「権力者はお化けをどんなふうに利用したか」
みたいな事を書き連ねてあるわけですよ^^
 
永井路子さんは力強気質の政治家がお好きなタイプだと思うので、
悪事や陰謀を決して誉めやしませんが、その生命力とか力強さみたいなものには
敬意をこめて書いてらっしゃる気がします。
 
他の本では、お市の方には大賛辞を送ってらっしゃいますが、
源氏に助けられちゃった建礼門院徳子や平清盛に庇護されていた常磐御前の事は
「流されている意思のない女」って事でぼろくそな扱いで書かれていますけどね。
 
少々どぎつく汚い手口を使ってでも力強い人が好きなんだと思いますよ。
 
この本で扱っているのは「怨霊」として世に知られていて、祭り上げられている人々ばかり。
(将軍家斉とかは違いますけど…)
 
吉備聖霊(吉備内親王)、不和内親王姉妹、崇道天皇、伴大納言、菅原道真、左大臣顕光、平将門、崇徳上皇、
頼朝の死を廻って、楠木正成、将軍家斉の周辺、
 
ちょうど今大河ドラマ「平清盛」でからんでくるのは、「崇徳上皇」ですね。
 
鳥羽天皇と待賢門院璋子の間の皇子として生まれながら、
鳥羽上皇には璋子と白河上皇の間の子だとして忌み嫌われ、
鳥羽上皇の死後、保元の乱で敗北し、讃岐へ流されそのまま亡くなりました。
 
私は崇徳上皇というと、『雨月物語』の「白峰」で悪霊として出てくるところが好きなんですけどね。
 
悪霊として認定されている人というと、「非業の死を遂げている」、「死後、10年以内に関係者がこどごとく死ぬ」、
「死後10年以内に天災が起こったり、疫病が流行る」みたいな感じなのかな。
 
伴大納言なんかは自身が陰謀家でミイラ取りがミイラになったみたいな感じですけどね。
 
ま、実際に悪霊が起こしたのかどうかは別にして、そういう噂が流れた時に
権力者たちがその悪霊の噂をどんなふうに利用したのか、どんな影響があったのか、
みたいな事を書いているわけです。
 
私は韓流時代劇を見ているので、この政治的影響のでかい悪霊が貴族社会にとりわけ
多いっていう事が余計に面白いです☆
 
伴大納言の話なんかは「女人天下」の灼鼠の変みたいなきな臭い話や政争の匂いがするしね。
 
私は北朝鮮のニュースを李氏朝鮮に当てはめて見ているんだけど、
飛鳥時代から平安時代にかけての貴族社会もある程度、李氏朝鮮に当てはめて見ています。
 
『日本書紀』を見ているとすごい数の渡来人の名前が出てくるし、
朝鮮半島で政争に負けた人々が相当数日本へ流れてきていたのではと思えるんですよ。
 
奈良時代の政争の血なまぐささを見ていると、妙に韓流時代劇と重なりますからね。
 
朝鮮の歴史を知る事で実際には日本の古代史への理解が深まる気がします☆

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