みどりのマロンとの対話
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マロン(117系)に会いに行きました。
なんとなく、みどりのマロンに会いたいような気がしました。
不思議と、そのほうがマロンにとっても私自身にとっても、良いように感じました。
遠くからでも、みどり色だとわかりました。 夜だと、ほとんどわからないと思っていました。 緑の塗装は新しいからか、マロン色の塗装よりつるつるして、光るのですね。 マロンの目がなんとなく悲しげでした。
回送ラインに入ってきました。
京都駅の趣のある鉄柱にマロン色が映える箇所です。
いまだに信じ難いです。
マロンは、やっぱり悲しそうでした。
先日は少しの間の停車で、まわりにたくさん人も居てゆっくり対話できませんでしたので、向日町に帰るのを待っているひととき、いっしょに居ようと思いました。
気の毒で胸が張り裂けそうで、まともに見つめられませんでした。
マロンは、どうしてそんなところにいるの、という顔をしていました。
マロンのライトは毎日光り方が違います。
私にはそう見えます。そこに、気持ちが表れているように見えるのです。
今日のマロンライトは、以前山科駅でお客様をはねてしまった後のように、目に涙を浮かべているように見えました。
みなさんにマロンの気持ちを伝えるから、とカメラを向けると、その時だけ強いまなざしを見せ、写させてくれませんでした。
となりの線にはくとさんが居ました。
助けを求めるように、はくとさんのほうを見ました。
見守ってくれているようでとても心強く思いました。
はくとさんは、マロンのことが好きなのです。
いつも、マロンの横に走ってきて、鏡のように光るその窓にマロンの姿を映しては、とてもすてきな電車だね、と言ってくれていたのです。
そして今日もそうでした。
因幡の国へ出発するはくとさんの窓に、マロンは写っていました。
みどりは見えず、ほとんどマロンライトだけでした。
ほら、すてきなままだよ、
とはくとさんは言って走って行きました。
マロンの瞳には相変わらず悲しさがありますが、私ははくとさんの気持ちがうれしく涙がこみあげました。
今日のマロンは本当に悲しそうでした。
いえ、悲しみよりも不安が大きいようでした。
私がマロンのことをどう思っているか、とても心配しているようでした。
やっぱり、変だよね 気持ち悪いよね
もうぼくのこと嫌いになるよね
乗ってくれないよね
そんな気持ちが伝わってきました。
この数日の間に、たくさんの人から悪口を言われ、乗りたくないと思った人も多かったのではと思いました。ネット上でも気持ち悪いなどという残念なことばが飛び交っています。
先日たくさんのお客様を乗せてまだ走らなければならないせいか気丈に見えたマロンも、やはり傷心のようでした。
このような光景は予想していませんでしたのでとても驚き、泣かないように、気合を入れてやってきた私はもらい泣きをしてしまいました。
「そんなわけ、ないじゃない…」
と、マロンに伝えました。
今日は泣いてばかりいないで、このみどりのマロンでどこか素敵なところへ旅できる日を楽しみに、眠りにつくことにします。
お読みくださいましてありがとうございます。 |