|
5000字超えたので続きです。
即時荷重インプラント治療の基本概念について)
まずは、一番始めに最も遠いと思われていて、実は最も近いものである総義歯の話から始めよう。何故か?始めから答えを先に言ってしまおう。筋圧中立帯、顎位、そしてある程度理想的な歯列弓が安定する3Dの立体画像を創造出来るか否かが、ポイントだからである。そして、手技上の観点からも総義歯に通ずるものが多数存在している。これらが出来るか否かに、即時荷重インプラント治療の成功の鉄則が宿っているのである。順に解説をして行こう。まずは理想的な口腔の創造に関してである。
筆者は補綴治療のみならず歯科の治療の根底に総義歯があると主張している。患者がどのような状況であろうと、歯冠の並ぶ、噛み易い立体的な3Dの位置は、相当の確立で限定された領域に納まるであろうと考えているからである。が、この事に言及している論文にもあまりお目に掛かった事がない。筆者はここが即時荷重インプラント治療の要諦であると信じている。
にも拘らず、最近の風潮として、特に若いDRで総義歯を旧時代のものとして軽視し、インプラントに流れていく傾向が強く見られる。義歯嫌いを公言して憚らないDRの存在は残念である。確かに欧米においてはDRに義歯教育がされなく成りつつあると言う話も聞くが、海外では日本における技工士が義歯治療を許可されている為、DRはしなくなっているだけであるという事実は忘れてはいけないだろう。
総義歯の実力は、すべての歯科治療において、後からそのDRを助けてくれる。若いうちに必ず身に付けるべきである。何故なら、この分野は完全に芸術的感覚、美的感覚がものを言い、絶対的な数値で科学的に表現出来るものではないからだ。あくまで感覚であり、従って若ければ若い程良い。分かるようになれば分かる、その絶対的な感覚が真理である。
まず、学ぶべきは総義歯である、と指摘して置こう。
では、より具体的に解説を加えて行こう。総義歯が理解出来れば、全ての歯冠の位置関係が3D立体で把握出来、顎位も仮にせよ決定出来る。その目で見れば、残存歯、欠損部、硬組織、軟組織の治療がどこまで必要か、出来そうかが見えてくる。わざわざセットアップモデルまでする事を要せずとも、その場で患者さんに説明出来る事は大きいであろう。
これが大変に重要である事はすぐに納得して頂けるであろう。何度でも強調するが、患者に付与される理想的な顎位、歯列弓の立体的な関係は、かなり狭い領域に納まるであろうと筆者は考えている。総義歯は完全な無から有を造形する。即時荷重インプラント治療においては、骨を伝達として使うが、やはり無から有を作り出さないといけない。その根底は同じである。軟組織である歯肉を使うか、硬組織である骨を使うかの違いだけなのである。最先端である即時荷重インプラント治療において尚、従来の欠損補綴治療の考えやその概念が非常に有効なのだ、と言う事である。
次いで、その手技についてである。答えを言うと、最重要な治療上の手技は触診である。勿論視診、問診等が重要でないなどと言うつもりは毛頭ない。だが、余りこの点を指摘していない事が多いようで気に成るので、強調しておきたい。昨年のAOで重鎮である確かDRベッカーであったと思うが、私にはマイクロCTは要らない、私にはこれがあると人差指を立てたら、会場がワーッと笑い声で沸いたのは、その事実をアメリカのインプラントしているDR達も認めていると言う事であろう。
最近はマイクロCTが増えて来ていて、筆者自身もこの分野で圧倒的に性能の良いモリタの3DXを所有して、骨を精査している。が、それでも尚、触診の重要性は廃れない。見ただけでは分らない事を、触診は教えてくれるからである。
では何を触診して調べるかである。当然の如く骨を知るために粘膜の上から押しながら調べていくのが常道である。それから、歯牙の唇面に指を置き添えて、それぞれの部位の動揺を触知する。この2点に集約されてしまう。マルモを取り、咬合紙で目をつぶさに眺めていても分からない情報が、与えられる事を約束しよう。さらに加えていくなら、顎関節も触診しておくと尚良いと思う。
如何であろうか、なぜか総義歯の解説をしているような錯覚を催す感さえしてくるのではなかろうか。ことほど左様に、総義歯始め欠損補綴治療の基本が、即時荷重を始めインプラント治療の重要な部分を為している事をご理解頂けたら幸いである。触れば分かる。もっと患者に触るべきである、とお願いしたい。
今回は第1回として即時荷重インプラント治療の基礎となる概念、根本的な概念の変化をお話した。まとめると、即時荷重インプラント治療は、現在では十分に臨床に適用出来る治療方法の手段の1つに過ぎず、1歯欠損から総義歯まで、特に部分義歯の方への福音をもたらす治療法である言えよう。
そこには根本的な問題の解決、1回法、時間短縮、最小限浸襲の実現が絡んでくる。更には、従来の歯周補綴の手順の根本的な変化をもたらす可能性が相当に高いものであると言う事である。
が、このような最先端を為すと思われている即時荷重インプラント治療が実は、その根底で総義歯や従来の義歯治療の延長上にあり、その基本手技を旧時代のものと馬鹿にせず身に付ける事こそが最重要であると言う事である。
それでは次回からは、実際の症例を通じ筆者自身の経験に基づくプロトコールまでをお話していきたい。
PS.歯科医療最新号発売されました。私の書いている連載、即時荷重の現在の到達点、好評連載中です。プロの方ご拝読下さい。
臨床の実力と書く実力、そしてそれを上手く伝える話し方が出来る事。
ハードル高いかも知れませんが、種火を灯す仕事を生涯の一つの仕事として頑張りたいと思います。
安全・安心な即時荷重MI審美インプラント治療の基準を、世界に提言します。
<a href="http://www.samurai-implant.com/"><img src="http://www.samurai-implant.com/image/banner.jpg" alt="インプラントの真実 大田区 インプラント 即時荷重インプラント"></a>
プロの方々へ
直接学びたい方は、見学を受けていますので、お問い合わせ下さい。
又講演依頼、プレゼン以来もお受けしますので、お問い合わせ下さい。
短時間、少人数でも大歓迎です。
本音で真実の話をします。
|