動物看護職 高まる需要
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※画像は「羊の生活物語」様 動物看護職 高まる需要 2009・04・14 読売新聞獣医師の治療を補助する看護師の富永さん(右)。 「すぐに終わるからね」と犬に優しく声をかける(大阪市のネオベッツVRセンターで)ペットの犬猫 約2700万匹 動物病院などで、獣医師とともに医療を担う動物看護職のニーズが高まっている。 ペットの飼育数が急増し、家族同然と考える飼い主が、きめ細かな対応と質の高い医療を求めるようになったためだ。 動物看護職の認定資格を設ける民間団体を中心に、技術の向上や資格の統一化を目指す動きもある。(島香奈恵) 夫婦2人で暮らす和歌山市内の女性(57)は、2頭のゴールデンレトリバーを飼う。 1頭は股関節に障害があり、かかりつけ獣医師の紹介で、高度専門施設である大阪市内の「ネオベッツVRセンター」に入院させたことがある。 同センターの看護スタッフの24人は、動物看護を学ぶ専門学校や大学を卒業し、「動物看護士」という民間資格を持つ。 国家資格を持つ獣医師にしかできない診断と手術、薬の処方以外の、検査や手術補助、調剤など幅広い業務を行う。 重篤な入院動物には、24時間体制で看護に当たる。 犬を入院させた女性は「面会時、犬や猫の個性や病状を把握して看護をしているのを見て安心した。 犬は子どもと同じような存在。励ましてもらい、うれしかった」と振り返る。 動物看護士たちの士長を務める富永良子さんは「言葉が話せない動物の気持ちをくみ、ささいな変化に気づく観察力と感性が必要な仕事」と説明する。 院長の川田睦さんは「動物看護士は飼い主の目線も持ち、獣医師との橋渡しをしてくれる」と話す。 ペットフード協会(東京)の2008年の推計では、犬や猫の飼育数は約2684万匹(頭)で4年前の約2倍に。 03年からは、室内飼育数が屋外飼育数を超えた。 「家族同様、健康に配慮するようになった」と同協会。動物病院の必要性も増し、04年の総務省調査では「獣医業」は8445事業所、スタッフ数は3万5280人と、94年の1・3倍、1・7倍に増えた。 スタッフのうち、動物看護職は約2万人とみられるが、国家資格はない。 日本動物病院福祉協会(東京)など民間団体が独自に「動物看護士」「動物看護師」「動物衛生看護師」などの名称で資格認定している。 専門家によると、欧米では、動物看護職が公的資格になっている。 日本の場合、給与や労働時間などの待遇面の悪さから、数年で辞めるケースが多いようだ。 日本獣医師会理事の細井戸大成さんは「良質な動物医療を提供するため、動物看護職の国家資格化を検討する時期にきている」と指摘する。 同獣医師会は06年に動物看護職の専門性を検討する委員会を設けて協議を重ね、多くの関係者の支援で今月、「日本動物看護職協会」を設立した。 5月には総会が開かれる。 動物看護の調査研究や雇用環境の改善などを進め、最終的には資格の統一化を目指す。 同協会代表で東京大教授の森裕司さん(獣医動物行動学)は「人と動物が共に健やかに暮らす社会の基盤作りに、動物看護職が果たす役割は重要になるだろう。 欧米のように、厳格な育成プログラムと公的な資格認定制度の整備が必要だ」と話している。 リハビリ、介護領域広くペットへの関心の高まりから、動物看護を学ぶ専門学校は各地に増えてきた。 動物看護職の資格認定を行っている民間団体と連携し、卒業すれば、その資格を取得できる学校や、美容やしつけなども含めて幅広い知識を身につける学校など、カリキュラムや教育体制は様々だ。 専門学校 独自性競う国際動物専門学校(東京)は4月から、全国で初めて、動物のリハビリについて学ぶ「動物看護・理学療法学科」を新設した。 獣医師が手術を行った後の回復を助ける動物看護職が求められ、飼い主でもできる簡単なリハビリ指導をすることも大きな役割となっている。 動物看護の基礎に加えて、マッサージ療法や運動療法、超音波や温熱を利用した物理療法などの技術を身につける。 動物医療の先進国であるアメリカで学んだ同学科部長で獣医師の山下真理子さんは「飼い主と共に質の高い生活を送るためにも、理学療法の必要性は高まるでしょう」と話す。 福岡エコ・コミュニケーション専門学校(福岡市)は06年、「動物看護福祉専攻」のコースを設けた。 アニマルセラピーを取り入れる福祉施設が増えており、動物と接する高齢者の介護の知識も必要とされている。 受講生は、ホームヘルパーの資格を取り、高齢の動物の介護も学ぶ。 地域の獣医師の発案で設立された大阪ペピイ動物看護専門学校(大阪市)は、病院業務を実践的に学ぶ。 動物看護について学べる専門学校は、JS日本の学校(http://school.js88.com/)や、リクルート進学ネット(http://shingakunet.com/)に掲載されている。 「設備や実習内容など各校の情報を比較し、実際に足を運んで確認してほしい」(同ネット担当者)という。 動物関連の専門学校や各種学校による質の高い人材育成などを目指す「全国動物教育協議会」が今秋の発足に向け、準備が進められている。 幹事会代表の下薗恵子さんは「動物と人が共存共生していく上での『動物福祉』の精神を大切にしたい」と話している。 |
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