大手銀が国債売却シナリオを警戒、外債損失なら合わせ切りも
|
大手銀が国債売却シナリオを警戒、外債損失なら合わせ切りも
2012年 02月 2日 17:31 [東京 2日 ロイター] 財務省が2日実施した10年物の国債入札で、懸念された都市銀行から通常以上の応札がみられ、その倍率は昨年4月以来10カ月ぶりの高水準を記録。依然として消去法的に買われる構図が崩れていないことが鮮明となった。
だが、米国の金融緩和期待が先行したことで価格が歪められているとの懸念も残り、市場では高値警戒感が強い。2010年11月の米債急落で日本国債が損失穴埋めに使用された経緯もあり、国債利回りが一本調子で低下するかどうかは不透明感が漂う。
財務省が2日実施した10年物の国債入札(表面利率は年1.0%、320回債と銘柄統合)は、最低落札価格が100円32銭、平均価格が100円33銭となり、その差が開くほど不調とされる「テール」は、わずか1銭にとどまった。財務省が指定するプライマリー・ディーラーからの応札額は募入決定額の3.72倍と、昨年4月以来の水準に膨らんだ。
市場参加者の推計によると、大口落札先の顔ぶれは三菱UFJモルガン・スタンレー証券(5051億円)やドイツ証券(2434億円)、RBS証券(1283億円)。回答に応じない米系証券や都市銀行からなる不明分は9100億円余りで、そのうち半分以上が都市銀行の応札だったとみられる。
入札について市場では「良好な結果で、需給は予想以上に良さそう」(JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジスト)との受け止めが多い。このため、価格下落リスクを抑制するため事前に売りに出されていた国債先物が買い戻され、中心限月3月限はプラス圏に転じた。
米連邦準備理事会(FRB)がQE3に踏み切れば急ピッチな円高・株安は避けられず、日銀が追加緩和に追い込まれるのは必至だろう――。相場の強気見通しを支えているのが追加緩和の観測だという。
野村証券の松沢中チーフストラテジストは「日銀は、現時点では追加緩和の意欲は高くないだろうが、外部環境に対して受け身的な金融政策運営になっており、QE3がドル安・株安を引き起こせば追加緩和に動くのではないか」と指摘。「その際は、円債は消去法的に長期・超長期ゾーンが買われやすい」とみる。
もっとも上値を追うのに慎重な声もくすぶっている。「ボラティリティ(相場変動率)が低いため入札結果は順調だったが、欧州危機への過剰な警戒感が薄れ、『長期金利0.95%割れ』の水準では高値警戒感が強まりやすい」(SMBC日興証券の野村真司チーフ債券ストラテジスト)からだ。
日銀の山口広秀副総裁は2日の高松市内での講演で、名目GDP比で200%を超える政府債務を抱える中で低金利が続くことに「やや不可思議」と言及。「何らかのきっかけで国債市場の信認が一気に崩れるリスクは排除できない」と話した。
みずほ証券では、長期金利の指標10年債利回りが現行の1%から1.13%程度に上昇するだけで、金融機関が保有する国債の強制的な損切り(ロスカット)を招きかねないと試算。同証券の末廣徹マーケットアナリストは「国債利回りがパラレルに13ベーシス程度上昇すれば9000億円程度の損失が発生し、ロスカットを伴う急激な金利上昇が、さらなる損失拡大につながりかねない」と警告する。
今後の動向を見通すうえで重要なのは「外債投資の含み損益の状況」(邦銀)との声もある。FRBがQE2に踏み切った2010年に過剰な緩和期待がはげ落ちて米国債相場が急落。邦銀勢の債券ポートフォリオを直撃し、評価損を抱えた一部銀行が日本国債の含み益で損失を相殺する「苦渋の選択」を迫られた経緯があるからだ。
みずほや三井住友、三菱東京UFJなどが1日までに発表した決算資料や金融機関へのヒアリングによると、昨年12月末時点における大手金融グループの国内債券の含み益は4000億円程度だが、外国債券は1000億円程度となっており、「外債の評価益が損失に変わった時点で含み益のある日本国債を売却して損失を相殺したり、これ以上の金利リスクを取れず、債券購入を控えざるを得ない事態になる」(国内金融機関)との声もある。
(ロイターニュース 山口貴也 編集 橋本浩)
大好調の意見
この記事は近い将来の日本国債の破綻を予想する話である。だが、国債購入の応募は好調であり、何ら問題ない。外債の評価益がマイナスになった時には日本国債の含み益でその損失を相殺するために日本国債売却が行われると記事は心配するが、その時には一層安心できる通貨を目指して日本国債が買われるから心配ないではないか。
それにしても日銀の山口広秀副総裁は2月2日の高松市内での講演で日本国債の低金利が続くことを不思議に思っていると発言したが、それが分析できないようではお前はやめてしまえ。この馬鹿者めが。
ところで、本日の朝日新聞によると、三菱UFJ銀行が2016年ごろに日本国債の急落を予想した対応「危機管理計画」を初めて作成したと報じている。
それによると、日本国の経常収支(日本が海外との貿易や投資で毎年どれだけ稼いでいるかの収支)が2016年にも赤字になると推計し、仮に2015年に消費税が10%に引き上げられたとしてもなお財政赤字が続くために毎年国債発行がかさんで借金が膨らんでいく。
そうすると、国債の信用が落ちて国債の格付けが下がり、10年物国債の金利が現在の1%から3.5%に膨らんでくる。そのために10年以上国債が売却されて比較的安心な1年物国債に買い替えられる。これが他の投資家も行うために国債が破綻すると予想している。
確かに、昨年の貿易収支は赤字になったと先般に発表があった。だが、それは一時的なものであり、我が国の昨年の経常収支はなお黒字である。また、昨年の貿易収支の赤字もいろいろな事故災害が一度に押し寄せてきたために発生した一時的なものであり、来年以降は黒字に転換するものと予想するものが多い。
つまり、この記事の目的は日本経済に悲観するためのものであり、消費税導入が10%でもなお不足であるとして、なお一層の消費税増税が必要であることの後押し記事である。 |



