夢迷小羊日記

風や石になることを夢見つつ、現世を浮草のごとく漂う

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ふるさと

イメージ 1 昨日さるくガイド関係の用事で、コンベンション協会に行った。たまたまスタッフの方との話の中でわがふるさと神浦のことが話題になった。その方は町おこしの観点から活力のなさをなげいておられたのだが、私も事態は極めて深刻だと思っている。
 先日地元で同窓会を開き、そのお世話をした関係で、現在の神浦小中学校の生徒数を調べたら、昭和30年代一学年百名以上いたのに、現在は中学生で一学年平均8名、小学生で一学年平均6名。2名しかいない学年もある。小学校は複式学級となっている。 近い将来母校はなくなる!!と思った。
 この地方の疲弊はわがふるさとだけではなく、日本全体の問題でもあるのだろう。どういう手だてが可能なのか。少子化対策、農地法の改正、TPPへの対応などどれをとっても難しくはあるが、ドラスチックな対策を必要としている。
 二日前には同窓会の残務処理で神浦に行った。天気がよく、しばらく海岸の岩場に寝転がり少年時代を回想した。その時の一首。 「春うらら 里の磯辺で 波の音 坐りし岩場 今も変わらず 」

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単身生活一月半間抜けな話一水を入れないで炊飯!

 妻が次男の嫁の出産にともなう育児手伝いに出かけて一月半。比較的規則正しい単身生活を過ごしていると自負していた。ところが、二日前米を研がないで、生米のまま炊飯器のタイマーを入れていた。10時間後にふたをあけたら、熱によってか表面は白くなっていたが、中は生米状態。当然たべられるものではなかった。
 料理は全く不得手なのだが、スーパーのおかげで、御飯だけたいて、おかずになる単品をいくつか購入したり、水炊きしたりすれば、それほど困ることはない。肉じゃがも二度つくり、鍋底を焦がしたりしたが、重曹で洗い落とす技も体得した。洗濯・アイロンもそれほど苦にならなくなった。老人力を日々鍛えている。
 ところが、昨日から風邪をひき、熱はないようだが、鼻水がひどい。今日予定していた民生委員としての訪問活動は電話ですました。毎月直接訪問するのを原則としているが、今回のようなケースは初めてだ。耳が聞こえない人もいて、改めて高齢者に対する危機管理の対応が電話中心ではだめだということを実感した。

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バレンタイン

 現職の頃はともかく、齢70近くなると、バレンタインも遠い存在になってしまった。遅まきながら遊び心を覚えた40〜50代の頃、飲めもしないのにスナックをはしごした思い出が懐かしい。先週素人の歴史学習塾の仲間から義理チョコをもらった。昨日は次男の嫁お産のお手伝いで東京に行っている妻からバレンタインのチョコと各種スープが送られてきた。モロゾフのチョコ29が入っていたのだが、甘党の私は一晩で15個食べてしまった。そこで本命チョコに感謝して駄作一首 「孫の世話 残りし我に 妻送る バレンタインの チョコとスープ」
 

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スマイルズ『自助論』を読む

サミュエル・スマイルズ『自助論』(竹内均訳、三笠書房 1985年刊)を読んだ。先月九州創発塾の大会が熊本であり、その時講師の一人であった竹中平蔵氏が自らのプリンシプルだとして紹介した本だ。
図書館で借りて読んだのだが、極めて良い本だと思う。訳者は違うが(中村正直訳『西国立志編』1871年刊)明治初期の日本でベストセラーだったということは前から知っていた、自分で読んでみて、もっと若い時に読んでたら、自らの生き方がもっと力強いものになったかもしれないと思った。この本をベストセラーとした明治の若者の心意気に敬服する。
おそまきながら、(日本で最初の出版から1世紀半後、しかも老いたる身になって読んで)特に印象に残ったところをピックアップする。
〇「天は自ら助くる者を助く」この格言は、幾多の試練を経て現代にまで語り継がれてきた。その短い章句には、人間の数限りない経験から導き出された一つの真理がはっきりと示されている。自助の精神は、人間が真の成長を遂げるための礎である。自助の精神が多くの人々の生活に根づくなら、それは活力にあふれた強い国家を築く原動力ともなるだろう。
 外部からの援助は人間を弱くする。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし元気づける。人のために良かれと思って援助の手を差し伸べても、相手はかえって自立の気持ちを失い、その必要性をも忘れるだろう。保護や抑制も度が過ぎると、役に立たない無力な人間を生み出すのがオチである。(11P
〇立派な国民がいれば政治も立派なものになり、国民が無知と腐敗からから抜け出せなければ劣悪な政治が幅をきかす。国家の価値や力は国の制度ではなく国民の質によって決定されるのである。(13P
〇人生の最高の目的は、人格を強く鍛えあげ、可能な限り心身を発展向上させていくことである。これこそ唯一の目標であり、それ以外のものはこのための手段にすぎない。最高の快楽や富、権力、地位、栄誉や名声を得たとしても、それは人生における最大の成功ではない。むしる、最高の人間性を獲得し、他人の役に立つ仕事に打ちこみ、人間としての義務を果たしていくことこそ、いちばん立派な生き方なのだ。(155P
 

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波頭亮 茂木健一郎著『日本人の精神と資本主義の倫理』を読む

 ある読書会で、レポーターにより、波頭亮 茂木健一郎著『日本人の精神と資本主義の倫理』(幻冬社新書 2007年)が 指定されたので、購入して読んだ。
 タイトルはいかにも難しそうな感じがしたが、対談で平易に書かれていたので、読みやすかった。内容について印象深く、共感できた個所をいくつかピックアップする。
〇日本が異常だと思うのは、その価値軸しかないことです。社会正義としてもっとも危険なのはモノカルチャーでしょう。つまり、単一の原理だけで世の中が動く。これが一番危ないことです。売れることは正義だとする価値軸はあってもいいけれど、それと拮抗する強力な軸が別にないといけない。(茂木 48P
〇日本の大衆は公共性を分担していません。税金を払えば何をしてもいいのではなく、社会の構成員の一人である以上、公共的なもの、社会的なものを皆で作り上げていく責務を負っている。その意識が日本人には稀薄なのです。(波頭 54P
○反省のない日本、よくいえば桜の文化、駄目なら駄目で、潔く散ればよいとする考え方ですね。そのせいか、科学的な分析を嫌う傾向があります。科学的、論理的なことに対して、嫌悪感とまで言わなくても、あまり善しとしない感覚が社会全体に強い。負けたことをいつまでもネチネチ言うなんて、女の腐ったみたいな奴だと。失敗は忘れ、態勢を立て直して、ぶつかって行こうというのが日本人は好きです。その潔さの最たるものが切腹です。切腹が全ての総括になってしまう。(波頭 84P
〇現在の日本には残念ながらビジョンが欠けている。政治的なビジョンも、外交的なビジョンも。僕たちは対談の冒頭からハイカルチャーと言い続けているけれど、ビジョンと言い換えてもいいわけです。(茂木 118P
〇日本には、ITオタクはいるけれど、人間を含め社会を広範に理解して制度設計できる真のプロフェッショナルがいません。人間はよりよい生活を手にいれるために、何をすべきかよく分かっている生き物だから、「知」が価値として見出される時代が必ず到来すると確信しています。そろそろインテリの反撃が始まるわけです。もう始まっているといってもいい。知の卓越性の価値がよみがえる。(茂木 127P
〇このままでは群れ全体が飢えて滅びることを薄々と知りながら、誰も「最初のペンギン」になろうとしないのが、今の日本人です。仮に「最初のペンギン」として飛び込む人が出たとしても、それはたいていの場合、合理性に欠けた奴が鉄砲弾みたいにリスクの中に飛び込んでいくだけです。だからうまくいかない。これがアメリカなら飛び込む奴の中に少なからず精鋭がいます。精鋭の連中がリスクを取った生き方をしている。日本人は優秀な人ほどリスクを取らない。だから日本人は勝てない。(波頭 162P
 また、茂木さんは自分の社会的な立ち位置について次のように述べておられる。
〇進化生物学の世界に「ホープフルモンスター」なる概念があります。カンブリア大爆発で様々な種が誕生したとき、ご存じのように、奇妙な形態の生物がたくさん生まれました。それらのほとんどは滅びてしまうだけれども、いくつかは残り、メインストリームの生物種になる。
 つまり、今は奇妙な怪物だけれども、そのうちメインストリームになるかもしれないと希望を抱いている生物を、ホープフルモンスターと呼ぶわけです。去年、日本のなかで自分はそのホープフルモンスターなのだと思った。(茂木 129P
 ただ、下記にピックアップした記述等読むと、年金生活をしながら、趣味とボランティアと孫の世話に生きがいを見出しつつ、トレンディドラマも大好きな私とは住む世界が違うのだとあらためて自覚させられた。
〇今、格差、格差と、世の中が騒いでいる格差とは、結局は経済的な格差のことでしょう。ワーキングプアのプアは、インテリジェンスがプアなのを問題にしているのではなく、エコノミックな面でのプアを問題だとして述べられている。しかし、エコノミックな観点はどうでもいいとのスタンスを取ることができれば、現在の日本社会のより本質的な問題に、かえって近づけるかもしれません。実際、今の日本の経済的格差の大きさは、先進国の中では最も小さい部類だし、そもそも経済的な格差と豊かさの実感がリンクしない時代が始まっているのですから。(波頭 146P
〇僕は日本のテレビドラマが観られない。とりわけ「トレンディドラマ」の流れを汲むものなど、一瞬たりとも耐えられない。それはなぜかと自省してみたら、非常に大きい心理的な問題につながっていることに気づいたのです。つまり、僕は現代日本の生活を心の底では認めていない。自分の生活を愛していないという問題に突き当たっているわけです。」(茂木 92P

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