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「我が家の問題 」(奥田英朗) 

   我が家の問題
           奥田英朗                  集英社

甘い生活?

 新婚なのに、家に帰りたくなくなった。
 
新婚二ヶ月の田中淳一(32)が、甲斐甲斐しい妻・昌美の待つ家に帰りたくない理由とは
 
 
淳一と同じ悩みを持っていたが子どもが早く出来たので救われたと話していた上司がいたのを思い出しました。
結婚は異文化の合流だから、相手の立場になって考えることが大切で、納得できないことに対しては自分の気持ちや意見を素直に言い、喧嘩ではなく逐一話し合いをするよう心がけるべきだと思うのですが…。

ハズバンド

 どうやら夫は仕事ができないらしい。
 
夫・秀一の会社のソフトボール大会で、夫が職場のお荷物だということを知ってしまい胸を痛める井上めぐみは、女子社員受けのいい弁当作りに精を出すことに
 
 
わが子を客観視することは難しく、学校での立ち位置を親は掴みにくいものですが(現に秀一の母親は未だにわかっていない)、夫となれば別。
こんな気配り上手な妻なら、夫の能力がどれほどのものか交際中に察しがついたのではと思ってしまう。

絵里のエイプリル

 どうやらうちの両親は離婚したがっているらしい。
 
高三の浜田絵里は、祖母が母と思い込んでかけてきた電話の内容から、両親が離婚の危機にあるのではないかと想像し、衝撃を受けるが両親に確かめる勇気はなく…
 
 
絵里の早合点で、子育てに一段落したら再就職したいという母の願いを父が反対しているのではというオチを妄想していたのですが…
その後が気になる作品揃いの中、一番、その後が、気になった章。

夫とUFO

 夫がUFOを見たと言い出した。
 
専業主婦の高木美奈子は、夫・達生の言動の変化に困惑し、今後の生活に不安を抱くあまり、最初は気付かないふりをしていたが、おかしいと認めざるを得なくなり…
 
 
自分のことしか考えていなかった心がバラバラだった家族。
夫の変調で、日常が夫の働きによって支えられていたと気付く妻の奮闘振りが健気で、『健康第一。家族も第一。お金はずっと下』という言葉に(その通り!)と、ウルっ

里帰り

東京に住む新婚の岸本幸一の実家は北海道で、妻・紗代は名古屋。
夏休みはハワイでのんびり過ごしたいと思っていたが、それぞれの実家に顔を出す必要性に迫られ、既婚者たちはお盆の帰省問題をどう対処しているのか気になり職場でリサーチを開始する
 
 
ホテル代が浮くと、郷里がある人を羨ましく思っていましたが、こういう悩みがあるんですね。
結婚って、つくづく個人の問題ではないんだなあと思わされました。
ただ、親戚付き合いって、こう簡単には行かない気がするので、綺麗にまとめすぎの感が…

妻とマラソン

売れっ子のN木賞作家・大塚康夫(46)の妻・里美は、中三の双子の息子の子育ての手が離れたからか、ランニングにのめりこむようになるが、徐々に度を越すようになってきて心配でならない。
編集者は、友達夫婦だったのに夫が著名人になり、嬉しい反面焦燥感に駆られているのではと、作品にするよう迫り、好意で、東京マラソンの出場権を譲ってくれる…。

 早春の太陽の下、善男善女のパレードがいつまでも続く。
 
 
第一章の新婚さんは、相手の立場に立って考えるという、相手を思いやる気持ちが欠けていましたが、こちらの中年夫婦は、相手への気遣いで溢れている。
家族一人ひとりの幸せが、全員の幸せで、その幸せを感じさせてくれた相手に感謝するなんて、家族っていいなあ、と、思わせる作品。
 

第一文が、インパクト大で、読者を惹き込む章が多かったので、の紹介文に、青囲みで思わず抜粋してしまいました。
 
ドレもコレも、当に『我が家の問題』という感の、他人にとっては些細に思える悩みの六章で構成されている短編集。
 
最終章の編集者は、人間には悩みが尽きず、人間って『やっかい』だと小説家にこぼす。
すると、小説家は…、
 
 まったくだ。小説家なんていう職業が成立するわけである。
 
絵里のエイプリル』の絵里は、友人や先生に両親の離婚のことを相談しているうちに、色々なことに気付きます。
 
自分の家の事情しか知らないのだから、我が家で起こることのすべてを当り前に思っている。


 絵里は人を見る目が一気に変った。みんな家庭の事情を抱えている。日常ではそれをおくびにも出さず、普通に生きている。
 
この章と、『夫とUFO』 が好きだったんですが、その美奈子の気付きは、
 
 なるほど、ちゃんと気持ちをぶつけ合うと、家族はまとまるようだ。達生にもそうしたほうがいいのだろうか。
 解答はない。家族にはマニュアルがないのだ。
 
我が家の常識は、他の家族には非常識かもしれず、家族の数だけそのありようがあり、マニュアルなど存在しないのだろうと改めて思わされました。
 
各章の家族は一体その後どうなったのかと余韻を残す、腹八分どころか、腹六分といった観の筆のおき方と、題材の目の付け所とチョイスの巧さが印象的な短編集でした。
 

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おはようございます。短編集なのですね。頼りない男性が多くなったのかな?女子が確実に強くなってるのかな〜!(^^)d
家族の問題を題材されると、主婦としては、読む意気込み上がりますね。
(^o^)/

2011/11/28(月) 午前 11:02 夕凪日和

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そうそう!UFOの話、良かったですよね^^
家族にはマニュアルがない!って本当にそうですよね。
そして、大なり小なりそれぞれが「問題」がある。
読者が、「私も・・・」って思えるような本でした。

「里帰り」は、『最初だけだよ、そんな上手く行くのは!!』って思いました。最初はね、姑&親戚とも上手く行くんですよね。
「数年後」が一番の問題なのに〜〜〜〜!!!

トラバさせてください。(出来なかったらゴメンなさい)

2011/11/28(月) 午前 11:42 わぐま(*^。^*)

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夕凪さん。主婦なら共感できるのではと思えるお話揃いでしたよ。
俺について来い的な亭主関白は嫌ですが、頼りがいのない男も嫌ですよね(*・∀-)☆

2011/11/28(月) 午後 3:17 金平糖

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わぐまさん。UFOの奥さん、最高でしたよね。生意気盛りの娘を一刀両断する様も爽快。で、その後の娘の変化も微笑ましい。それにしても、河川敷でこの夫婦を見かけたお巡りさんは、気味悪かったでしょうね(*・∀-)☆

そう、「里帰り」みたいに巧く行っているのは最初のうちだけですよね。自分の実家は自分だけ、相手の実家は相手だけと別々の帰省がそのうち楽になる。子どもがいる場合は、子供は二倍旅行できるしお小遣いももらえる(*・∀-)☆

やっぱり、トラバできませんでした。「空色バトン」は出来たのに…(T_T)

2011/11/28(月) 午後 3:22 金平糖

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私もこれ、だいすきです。
「おれさ、最近宇宙人と交信とかできちゃって、なんかいい感じなんだよね〜」そんなこと真顔でだんなにいわれたらどうしよう。
この話が一番好きでした。

2011/11/28(月) 午後 4:02 takuji

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こんばんは

今ある積読が終了した後に読んでみたい本の1冊です。
奥田さんはこの手の短編集うまいですよね。
「空中ブランコ」はお気に入りの1冊です(^0^)

2011/11/28(月) 午後 6:45 koharu

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たくじさん。ほんと、どうしましょう(>_<;)
この奥さんの必死さ、すごく共感できるけど、なんとなく笑えちゃうところが奥田さんの筆力なのでしょうね。

2011/11/29(火) 午後 0:11 金平糖

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koharuさん、こんにちは♪

私も伊良部シリーズ大好きです(*^^*)本書の中にも精神病に対する知識を感じられる件があったので伊良部シリーズを連想しました。
「家日和」も借りてきました。

2011/11/29(火) 午後 0:14 金平糖

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「家族の問題」はタイトルに反して「家日より」より読後に温かさが心に満ちた気がします。それと我が家(ヨねこんち)の問題も重なってしまい、ドキ。でも、それって多くの家庭が共通に持っている問題なんだと思えば、ちょっと心が軽くなりますね。
トラバしたいのですが、何か障害があるみたいでできません。(ノ_<。)ビェェン残念。

2012/2/15(水) 午前 0:04 ヨねこ

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ヨねこさん。「普通」なんてないし、問題がない家もないと思います。それだけに、共感させられる作品で、問題のチョイスが絶妙だと感心させられました。
最近、トラバの調子が悪いですよね(T_T)

2012/2/15(水) 午後 4:51 金平糖

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これ面白かった〜。
「家日和」より何倍も面白かった(^^)v「家日和」は読後感悪くて好きじゃなかったもの。
プッと吹き出しながら読んでました〜。目線も温かかったわ。

2012/4/30(月) 午後 8:56 たまごアイス

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たまちゃん。うん、温かな気持ちになれる作品ぞろいだよね。本書の方が「家日和」より、上手いと思う。最初の一文で読者の心をつかむもの。多分、こちらの方が後に書かれているのも関係しているのかも?

2012/5/1(火) 午前 11:32 金平糖

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