無題
哀しみの南京 年末に「哀しみの南京」という、南京大虐殺をテーマとした芝居を見ました。このお芝居を紹介下さった方に宛てた私信の一部をアップ致します。
「哀しみの南京」をご紹介下さり、ありがとうございました。出口のところで来場者に挨拶なさっていた牧師先生に、私の方から次のような質問を致しました。 「私たちクリスチャンは罪がゆるされていることを知っているから、このような罪を直視して受け止めることができるけれど、そうでない多くの人々は、直視に耐えず、受け止めることができないのではありませんか。受け止めることができない人々の中には戦争責任を問う声を『自虐史観』だとして反発する人々もいるのではありませんか。そういう人々の気持ちもわかる気がします。ペテロがキリストを裏切った後、鶏が三度鳴いて、キリストが振り返った時、その憐れみのまなざしに触れたので、ペテロは激しく泣き、罪を悔いたのではありませんか。もしキリストのまなざしに触れなかったら、私たちは罪を直視し、悔いることができるでしょうか。」牧師先生は、神のゆるしを知らなかったら南京大虐殺の罪を直視するに耐えないだろうということを認めつつ、罪を悔いるからキリストに出会うのか、キリストに出会うから罪を悔いるのか、どちらかだとは言えないという意味のことをおっしゃいました(と私は理解しました)。
日本人はたしかにこの過去の罪責をみつめることを避けて、今まできてしまったのだと思います。また今なお避けているのだと思います。修学旅行の引率で沖縄へ行った時のことを思い出します。以前勤めていた私立高校では、平和教育の観点から、糸数壕(アブチラガマ)に全員が入って、当時ここに逃れた兵士や沖縄住民、また従軍慰安婦の物語を聞いたものですが、現在勤務している公立高校で昨秋沖縄修学旅行へ行った時には、ガマに入ったのは、あえてそれを希望したひとにぎりの生徒にすぎませんでした。全員ガマに入ることを強いると、大変なことが起きるからです。ガマで死んでいった兵士や沖縄の人々の怨霊が憑依して、具合が悪くなる生徒が続出するというのです。生徒たちばかりか中年の同僚教師までが、「ガマで霊に憑かれ、成田に着くまでずっと肩が鉛のように重かった、成田に着いたらやっと霊が離れた」などと真顔で言うのです。別の同僚教師は、「崖から身を投げて死んだ沖縄の人々の霊がさまよっている摩文仁の平和祈念資料館を訪れると、具合の悪くなる人が多いから、行かない方がよい」と生徒に言いました。本土を守る捨石とされた沖縄の人々を怨霊扱いすることは、沖縄の人々を再び侮辱することであるような気がして、心が痛みました。生徒や同僚に悪意がないことはわかっていてもなお不快でした。しかし私たちの罪のために苦しみ虐げられて死んだ人々を怨霊扱いすることは今に始まったことではなく、日本の伝統文化であり日本的心性なのだと気づきます。無実の罪を着せて非業の死を遂げさせた菅原道真の怨霊を鎮めるため、道真を神に奉った太宰府天満宮など、その例は枚挙にいとまがありません。「供養」や「お祓い」は、私たちの罪責感を払拭する安易な装置であるような気がしてなりません。その安易な装置は、私たちが自分の罪を直視して悔い改めることを阻害しているような気がしてなりません。「供養」も「お祓い」も自分一身の安寧と幸福のためであり、沖縄の人々や南京の人々の苦しみに思いをはせることからは遠いのではないのではないでしょうか。 この手紙が先生のお手元に届けられる頃には新年でしょう。多くの日本人が、一年の幸福安寧を祈願しに初詣に参ります。それ自体は罪のない無邪気な慣習であるように思ってきました。主なる神がこれを「偶像崇拝」として忌み嫌われたことの方を、多くの日本人は、偏狭で排他的だと感じるでしょう。しかし他者の苦しみをどう受け止めるか、他者の苦しみを通してどう自分の罪に気づくかという問題と宗教の問題は、深い関わりがあるのだと思います。南京で婦女を強姦した日本兵は、今の日本人とたいして変わらないふつうの人々であったのだと思います。私は女ですが、やはり同じ闇を自分の中に抱えているのだと気づきます。主は南京の人々とともに苦しみ、涙しておられます。私の好きな賛美です。 「父の心あるところに わが心あるように 父の涙のあるところに わが涙もあるように 父の見てる一人のたましいに わが目もとどまるように 父が憐れむ暗闇の地に わが足が向かうように わが心、父の思い知り みこころと一つになるように わがすべて、父の思い知り みこころを歩めるように」 |
その他の最新記事
ムリ!
2011/12/21(水) 午後 9:05
「みんなちがってみんないい」「世界にひとつだけの花」「人権」etc..
それなのにイジメはあり、今日も全国の小中学校で「キモい」「死ね!」という言葉が飛び交っている
そして教師は「人権」や「いのちの尊さ」を教えなくてはならないと躍起になっている
そんな言葉が生徒たちの心には響かないだろうということを
...
すべて表示
福島原発の現状
2011/4/14(木) 午後 9:25
【福島原発】3度目の水素爆発の危険性 「安定した」は真っ赤な“嘘”
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110413-00000301-sasahi-soci
福島原発4号機の使用済み核燃料プールの6メートル上空で1時間あたり84ミリシーベルトの放射能が測定された。通
...
すべて表示
言葉が出ません。。。
2011/4/10(日) 午後 9:30
2011年3月29日 06時58分
危機的な状況が続く福島第一原発。その復旧作業は放射能、時間との闘いで、作業員の確保が急務となっている。東京電力の要請を受けた協力会社は、各地にいる作業員たちを呼び寄せようと躍起になっている。中には法外な高給を提示された作業員もいる。
「日当四十万円出すから来ないか」。福島県いわき市からさいたまスーパーアリーナ(さいたま市中
...
すべて表示
