小鳥が丘団地救済協議会(土壌汚染被害)

岡山市で両備が販売した小鳥が丘団地の土壌汚染公害問題の解決に努力する住民達のブログです

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「控訴審」!結審後の和解協議(1)小鳥が丘土壌汚染訴訟

第一審判決で、原告(第一次訴訟3世帯住民)が勝訴しましたが、被告(両備)が即刻「控訴」しました。
原告(住民)も、損害認定額が不十分として「附帯控訴を提起しました。
 
【第二審】
控訴人・附帯被控訴人・被告  ; 両備ホールディングス株式会社
附帯控訴人・被控訴人・原告  ; (小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
 
裁判所は、「控訴審」結審後に、和解協議を設定しました。
附帯控訴人(住民)は、和解解決を厭うものではありませんが、今までの控訴人(両備)の考えからみて、すんなりと和解が整うとは思えません。
 
第1回和解協議;平成24年1月11日実施。
第2回和解協議;平成24年2月13日実施。
 
和解協議は、岡山地方裁判所4階にある「広島高等裁判所・岡山支部」の「和解室」で行われました。
和解室の隣に、「控訴人控室」と「被控訴人控室」があり、私たち住民と代理人弁護士は「被控訴人控室」に入りました。
裁判官(和解協議を担当する右陪席裁判官)の居る和解室に、代理人弁護士が交互に呼ばれ、控訴人・被控訴人それぞれの代理人弁護士が個別に裁判官と協議をする形式で行われました。
住民は、「被控訴人控室」に詰めることがほとんどでした。
 
(時折、住民も代理人弁護士とともに、和解室で裁判官と協議することがありました)。
 
以下の内容は、ほとんど代理人弁護士から聞いた説明によるものです。
 
[第1回和解協議]
控訴人(両備)からは、和解金額の提案はありませんでした。
附帯控訴人(住民)からの提案は、第1審判決内容が最低限の条件であり、それ以上の損害金での話し合いができるのであれば、和解協議を進めると申し入れました。
控訴人(両備)弁護士は、どれだけ回答が可能か持ち帰って相談するということで終了しました。
 
[第2回和解協議]
まず、控訴人・被控訴人双方の代理人弁護士が同時に「和解室」に呼ばれました。
 
右陪席裁判官から控訴人(両備)弁護士に向けて、
 
「和解提案等があれば仲介すると前回協議で話したので連絡があると思っていたが、今日まで何の連絡もない。
どのように和解協議を進めればよいのか?
今までのように個別(裁判官と控訴人代理人)で進めた方が良いのか?」、
 
と質問がありました。
 
控訴人(両備)弁護士は、「そのようにしたい」と答弁し、前回同様それぞれ個別に裁判官と協議が始まりました。
 
その後、控訴人(両備)弁護士から和解の条件提示がありました。
 
第1審「判決」の損害認定金額を大幅に下回る和解金額の提示でした。
 
附帯控訴人(住民)は、「話にならない」として「判決」を求めました。
 
右陪席裁判官は、双方の考えに大きな隔たりがあることは確認したが、裁判官一人の判断で「判決」と決定することはできない(3人の裁判官での合議が必要)として、次回3月12日に第3回和解協議を設定しました。
右陪席裁判官は、次回和解協議で裁判所の和解提案も提示したい旨、述べて終了しました。
 
以上のとおり、現時点では、和解は難しいようです。
次回和解協議で、もし裁判所の和解提案を附帯控訴人(住民)が受け入れたとしても、控訴人(両備)が和解を受け入れる考えは無いように思えます。
 
予想通り、「判決」での決着になりそうです。
 
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!

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小鳥が丘土壌汚染アーカイブ(174)第23回裁判!その11(地裁)

l  2010年(H22)12月21日、第一次訴訟(3世帯)、第23回口頭弁論。
 
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!(10)
 
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面、の続きです。
 
第7,原告らの損害
 
1, 原告らは、本件損害を訴状、原告損害目録記載のとおり、本件土地及び住宅の取得費用と精神的損害としての慰謝料及び弁護士費用の請求をしている。本件はいずれの原告も居住用住宅用地として購入し、家屋を所有して本件土地に居住してきた。
 
2, それぞれが、終の棲家として、立地及び環境条件を吟味して購入した。
原告○○は、将来的に息子夫婦との同居を考えての取得であった。原告○○は、3世帯が一緒に暮らせる終の棲家としてやっと取得したものであった。原告○○は、教育環境と言う立地と緑に囲まれた環境のよさを選択して、本件住宅を従前取得していたネオポリスの団地を処分して新たに購入して居住するようになった。
しかし、本件住宅地の著しい油汚染の実態が表面化し、住宅地としての財産価値は著しく低下し、この場所に日々居住して生活すること自体が自らの健康を危険にさらしながら生活しなければならない状況であることを認識させられた。
被告は、本件造成地から土壌汚染を取り除くことをしないので、原告らは他に住宅地を探して、新たに転居するしか方法がない。
原告らは、本件居住するのと同程度の住居を他に求めるとすれば、少なくとも本件住居を取得した費用は新たに原告らが負担しなければならない費用であり、原告らに発生している損害である。この趣旨で、原告らは本件住宅の取得費用(土地代金と住宅建築費用)を損害金として請求している。
なお、原告○○は、一緒に居住することになっていた息子が健康上の安全を考えて他に住居を求めたため、現在はそちらに身を寄せて生活している。原告○○も既にこの場所には居住していない。原告○○は、長女夫婦が別に居住をはじめている。
 
3, 原告らは、著しい土壌汚染のある宅地に長年のあいだ居住を強いられてきた。油に起因する異臭が住宅地を覆うこともあり、外部から訪問する人からは、この地域に油性の臭いがするとも言われてきた。
原告○○宅においては、平成14年ぐらいから台所に設置しているガス漏れ警報機が、ガス漏れの事実がないのに反応して警報が鳴ることがあった。裏庭では土壌のなかからガスが噴出した痕跡と見られるモグラが穴をほったような膨らみが生じる現象があった。
また、平成169月ごろ、黄色くなって泡がコンクリートの隙間からでていた箇所にマッチで火をつけると青い炎がでて燃えたこともあった。土壌の油分が揮発してガスとなってでていたと思われる。汚染が本件造成地全体に及んでいたことから、このガスがでていたという現象は他の原告宅でもおきていたと思われる。
健康に危険だとして、鉛管の使用が規制されていたにも関わらず、長年にわたって、鉛管を通じて飲料水を取水してきていた。平成167月に鉛管の腐食を見せられてからは、安心して水を飲むことができなくなり、飲料水を購入したり、わき出る名泉「雄町の水」を確保して使用するようになった。
 
4, 原告○○は、平成7年頃からアレルギー性鼻炎の診断を受けて治療をするようになった。平成711月には鼻中隔矯正術などを受け、その後もアレルギー症状を抑える薬を飲み続けている。同人の長女は平成7年頃から頭痛を訴えることが多くなり、アレルギー性の鼻炎症状を示すようになって平成8年にはアデノイド切除術を受け、その後も鼻づまり・鼻水などの鼻炎の症状は続いている。原告の妻は平成8年頃から発疹があちこちからでたり、背中が発赤してかゆみを覚えるなどのアレルギー性の皮膚炎に悩まされるようになった。
原告○○は、本件住宅地に住むようになってまもなくしてから湿疹などのアレルギー性皮膚炎に悩まされるようになり、長期にわたって現在もなお皮膚科の治療を続けている。現在同居している長男の子も同様の症状がでている。本件住宅に住み始めたころ同居していた長女の子もアレルギー性皮膚炎を発症していたが、平成11年に引っ越したところ、同人の症状は治まった。これらの呼吸器系の症状、アレルギー性皮膚炎などの疾患は、土壌の油分から揮発したガスなどの影響と考えられる。
 
5, 前記3,4の事情は、財産的損害の他に精神的損害の慰謝料として考慮されるべき事情である。
金銭的に評価するならば本件土壌汚染のある土地に居住1ヶ月あたり10万円を下ることのない慰謝料請求権が発生している。原告らの請求する慰謝料は、上記の計算による金額より低い金額である。
また、本件請求に関して被告は誠実な対応をせず、訴訟による請求しか手段がなく、各原告の請求額の10パーセント未満の金額である訴状、原告損害目録、弁護士費用欄記載の金額を損害として請求する。
 
 
平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面は以上。
 
 
(参照)
<YAHOO!ブログ>、2011年1月31日〜2月1日
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!その23(再)〜その24(再)
 
【第一審】
原告;(小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
被告;(両備ホールディングス株式会社
 
前回ブログで要点と結果は速報しましたが、今回裁判で提出された原告・被告の最終準備書面を掲載しています。
 
<提出された準備書面内訳>
[1]平成22年12月13日付け、被告(両備)提出、最終準備書面。
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面。
[3]平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面。
 
2010年12月21日(火)10時00分から岡山地方裁判所( 202号法廷 )で第一次訴訟(3世帯)第23回口頭弁論(公開)が行われました。
裁判長は、原告の一人に対象物件が相続物件になっているための法的整理を指摘し、「裁判所は今日結審しようと思っていたが、次回期日で資料の整合性を取るためにもう一回弁論を入れます。」と発言があり、次回は、2011年2月8日(火)10時40分から第24回口頭弁論(公開)が予定されました。
 
マイホーム土壌汚染被害民事訴訟第一次(3世帯)住民の母体である「小鳥が丘団地救済協議会」が、3世帯住民の体験を発信し多くの方と議論してきました。この記事を発生順序で整理し再度掲載します。
 
次回に続く
 
(参考文献;『深刻化する土壌汚染』第5章「岡山市小鳥が丘団地の土壌汚染事件(小鳥が丘団地救済協議会住民 著)」)
 
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!

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小鳥が丘土壌汚染アーカイブ(173)第23回裁判!その10(地裁)

l  2010年(H22)12月21日、第一次訴訟(3世帯)、第23回口頭弁論。
 
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!(9)
 
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面、の続きです。
 
第6,被告会社の故意・過失について
 
1, 被告会社は、本件土地を新たに開発する住宅用団地として売り出す目的で、第3で述べた経過で取得して宅地としての造成をし、原告○○○○、同○○○○に対して土地の販売と住宅建築工事の請負契約を、同○○○○に対し土地及び住宅の販売仲介を行った。
 
2, 被告会社のように宅地造成して第三者に販売を業とするものは、健康的にも社会的にも安全とされる土地を提供しなければならない義務がある。
本来、本件のように汚染の激しい土地を住宅用地として宅地造成をすべきでなかった。宅地造成地としては不適格な土地であった。
第3で記載したとおり、被告会社は汚泥や残された産業廃棄物を撤去しなければならない当事者としての立場に立たされ、昭和54年から昭和577月までの長い間の土地取得交渉の経過においても旭油化の操業によって地中深くまで土壌が油分を多く含む汚泥などで汚染されている実情は正確に認識していた。この実情の認識なくして、取得価格、今後の活用など検討はできないからである。
本件のように健康に影響を及ぼす危険物質を含む「著しい油汚染」のある土地は、人が生涯最大の財貨を投じて一生を日々生活しなければならない住宅地としての適格性がない。住宅地として造成すべき土地ではないのである。
旭油化は、廃油の処理を行う産業廃棄物処理業者であって、廃油を直接地中に埋めたり、廃白土を不法に敷地内処理をしたり、その汚染物質がその敷地全般に及んでいた。
第5記載のとおり、旭油化の操業実績からその残留放置されていた汚泥などの汚染物質に健康を害する成分が含まれていたことは、十二分にわかっていたし、知りうべき事項であった。
しかし、被告会社はあえて昭和62年、昭和63年ごろに宅地造成工事を行い、平成元年頃から分譲を行ってきた。なお、原告○○は平成2830日、同○○は平成5130日、同○○は平成2629日に住宅不適格地を環境に恵まれた優良住宅地として説明を受け購入している。
 
3, 汚染が激しく健康に害を及ぼす危険のある住宅地で不適格な本件土地を、あえて自ら取得して住宅建築のために宅地造成するのであれば、油泥、廃白土などの汚染物質を完全に取り除いて、健康に危険な汚染物質が土壌の表層にでてくることを防ぐに十分な対策をする必要があった。
しかし、その後の被告側のボーリング調査でも明らかになったように被告会社でさえ旭油化に対して撤去をもとめていたはずの「廃白土」「油脂付着物」が表層土の中からも発見されるなど(甲17号証)、現実は表面にいくらかの客土をしただけと思われるずさんな造成工事となっている。
廃油がはいっていたと思われるドラム缶もそのまま放置されていた([A]証言調書186項以下)。
造成工事の対策に関しては、東山工務店、ナップに任せきりになっていて、具体的な作業の計画も指示もなされないまま実施されていた([A]証言調書191項以下)。
汚染土壌を完全に除去しないで放置したままのこのような不完全な造成工事では、やがて油分など汚染物質が土壌全般に広がり、本件原告らにおきているような健康被害をもたらす結果の発生は容易に予見できたにもかかわらず、汚染土壌の一部だけを搬出し、石灰などを散布していた程度の対策しか講じていなかった。
被告会社には、汚染された土壌を人が毎日そこで生活していく住宅用地として分譲するのであるから、汚染物質を完全に除去するなど十分に安全な対策を講じる注意義務があった。本件宅地造成を行うにあたりこれを怠り、汚染された土壌を残置したまま安易な方法により造成工事をしたため、本件の被害が表面化し、拡大することとなった。
宅地として分譲をする際に、掘ると黒い土がでてきて、腐敗臭がしていた([B]証人調書101以下)。
仮に、本件土地が住宅地として不適格地ではなかったとしても、住宅地として安全に暮らせる汚染のない宅地に造成しなければならない注意義務があったにも関わらず、現実は安全対策について不完全なままの工事をしただけで分譲し、本件土地を取得した原告らに土壌の著しい油汚染による多大なる財産的、精神的損害を与えた。
 
4, 損失の拡大と被告の責任
 
ア、被告が旭油化の汚染の実態をつぶさに認識していて、自らあえて取得して造成した本件の場合において、それを安全な住宅地として原告らに販売する以上は、原告○○、同○○に対しては売り主として、原告○○に対しては仲介業者として被告会社に販売の際に本件各住宅地の履歴を説明すべき信義則上の注意義務があった。
その汚染の実態と被告が取得し販売に至った経緯は、本件土地に関する重要事項であり、あえて原告○○に対して説明したように「石鹸のにおいがしばらくするかもしれない」などとむしろきれいな物件であるかのごとく誤認させるような説明をしたりして販売する行為は虚偽の事実を述べ、あるいは事実を隠蔽して販売したことに該当し、不法行為を構成する。
本件販売した住宅地が、やがては土壌汚染が全般にひろがり、健康被害を及ぼすことになる結果の発生は予見可能であった。
この説明が適格に販売時に原告らになされていれば、本件物件を購入することなく、本件被害にあうこともなかった。仮に購入していたとしても、その後の異臭などの事件に関して、その原因を容易に知ることができて適切に対応ができ、健康被害も未然に防ぐことができた。
 
イ、本件住宅地は、客観的には、いつ汚染の広がりが現実のものとなるかもしれない危険にさらされていた。
そして、その汚染の実態を被告会社は知っていたにも関わらず、その事実を原告らに知らせないで販売した。その後は、住宅地の経過を慎重に見守り、汚染の有無、汚染の広がり、健康被害の発生の有無などの調査を随時実施するなどして住民の安全を確保しなければならない信義則上の注意義務があった。
造成後において、本件住宅地周辺において油臭や悪臭がいつまでたっても消えない状況が続いていたのであるから、早期にその原因物質を調査し、汚染の拡大防止、土壌の入れ替えなどの対策工事を実施していれば、本件のように広範な土壌汚染を防ぎ、原告らの健康被害などの発生を事前に対策をとって防ぐことができた。
今回の汚染の事実が判明すれば、直ちにその責任を認めて、原告らの本件被害申告に対応して損害が拡大しないように対策を講じなければならなかったにも関わらず、被告は第三者的な対応に終始し、原告らは本件訴訟手続きによってしか損害賠償請求手続きをとるしか術がなかった。
 
 
(参照)
<YAHOO!ブログ>、2011年1月28日〜1月30日
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!その20(再)〜その22(再)
 
【第一審】
原告;(小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
被告;(両備ホールディングス株式会社
 
前回ブログで要点と結果は速報しましたが、今回裁判で提出された原告・被告の最終準備書面を掲載しています。
 
<提出された準備書面内訳>
[1]平成22年12月13日付け、被告(両備)提出、最終準備書面。
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面。
[3]平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面。
 
2010年12月21日(火)10時00分から岡山地方裁判所( 202号法廷 )で第一次訴訟(3世帯)第23回口頭弁論(公開)が行われました。
裁判長は、原告の一人に対象物件が相続物件になっているための法的整理を指摘し、「裁判所は今日結審しようと思っていたが、次回期日で資料の整合性を取るためにもう一回弁論を入れます。」と発言があり、次回は、2011年2月8日(火)10時40分から第24回口頭弁論(公開)が予定されました。
 
マイホーム土壌汚染被害民事訴訟第一次(3世帯)住民の母体である「小鳥が丘団地救済協議会」が、3世帯住民の体験を発信し多くの方と議論してきました。この記事を発生順序で整理し再度掲載します。
 
次回に続く
 
(参考文献;『深刻化する土壌汚染』第5章「岡山市小鳥が丘団地の土壌汚染事件(小鳥が丘団地救済協議会住民 著)」)
 
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!

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小鳥が丘土壌汚染アーカイブ(172)第23回裁判!その9(地裁)

l  2010年(H22)12月21日、第一次訴訟(3世帯)、第23回口頭弁論。
 
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!(8)
 
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面、の続きです。
 
(第4 汚染の実態と原因)
 
4, 乙第518号証について
いずれも、旭油化の廃油処理過程で排出された油分による汚染の結果であることを化学的に明らかにしたものである。
 
① 岡山市役所環境規制課実施の『地下水・土壌分析結果』20047(乙第56号証)によれば,岩野宅付近の地下水からヒ素が環境基準の15倍,ベンゼンが31倍検出され,土壌からヒ素,ふっ素,ほう素が環境基準以下ながら検出された。
 
② 株式会社三友土質エンジニアリングの『南古都概況調査分析結果』20049(乙第7号証)によれば,3箇所のボーリング調査(深さ15m)でヒ素が土壌溶出基準の1.73.2倍,ベンゼンが0.526倍,トリクロロエチレンが約27倍,シス-1,2-ジクロロエチレンが約6倍検出された。また,油分が1.31.9重量%検出され,油で汚染されている。
 
③ 同『南古都表層土壌調査分析結果について』200410(乙第10号証)によれば,ベンゼンが34箇所中8箇所で土壌溶出基準を超え,最高11倍検出された。トリクロロエチレンは1箇所,シス-1,2-ジクロロエチレンは2箇所,ヒ素は5箇所が基準を超え,最高約3倍程度だった。
 
④ 財団法人岡山県環境保全事業団の『調査結果報告書(南古都団地内ガス調査業務)200412(乙第14号証)によれば,表層土壌ガス調査ですべての地点でベンゼンが検知されたほか,特定の地点でジクロロメタン,シス-1,2-ジクロロエチレン,トリクロロエチレン,テトラクロロエチレン,などが検出され,土壌からベンゼンなどの揮発性物質(VOC)が揮発している。硫化水素に加えてメタンがすべての地点で比較的高濃度(3.268%)で検出されたことから,地層内では有機物の嫌気制分解が相当程度進行しており,硫化水素の毒性や,メタンが引火・爆発する危険性がある。環境大気調査では,大気環境基準以下であるが,ベンゼン,ジクロロメタン,トリクロロエチレン,テトラクロロエチレンなどの揮発性物質が検出されており,環境大気が汚染されている。
 
⑤ 応用地質㈱の『電気探査結果』200412(乙第15号証)によれば,全体に低比抵抗であり,1%以上の油分によるとしている。とくに,タンク跡は油の漏洩を示している。タンクの底を抜いて地中に直接浸透させて処理していたことを裏付ける結果である。
 
⑥ 財団法人岡山県環境保全事業団の『調査結果報告書(南古都団地内土壌化学性状調査業務)20053(乙第18号証)によれば,ヘキサン抽出物質量(油分)0.110%検出され,含水率や溶解性塩類濃度が高いことが確認されている。つまり,油分,水分,塩分などが多く含まれる汚染土壌の団塊が確認された。
 
⑦ 旭油化は,廃油の処理を貯蔵タンクから直接,工場敷地に投入していた事実があったと原告は主張しているが,電気探査の結果(甲15号証)からもタンク跡は油の漏洩があること,タンク跡にタテ型の低比抵抗ゾーンは上に尖った形状を呈するものがあるなどそのことが推認される結果となっている。少なくともこの場所においては、被告の造成時においても土壌は油泥となっていたか、油分を大量に含んだ黒い土壌となっていたことは明白である。そしてその汚染は拡大していた(乙15号証10ページ3項)。さらに、自然地盤とは考えにくい地盤の開削等がなされたと思われる箇所があり、そこが低比抵抗ゾーンとなっていることから穴を開けてそこに廃油を直接処理していたとの証言を裏付ける結果ともなっている(同2項)。
 
昭和57727日、同会社と被告会社とで岡山簡易裁判所で和解が成立した後の日である同年121日の同会社の工場の状況が撮影されている(甲10号証の5ないし7)。工場の操業はなされてはいないが、これらの写真からも敷地内には汚泥はそのまま除去されないまま残っている様子が明らかである。また、底の抜けた貯蔵タンクがそのまま残骸をさらしている様子も撮影されている。
 
5, 甲15号証、乙21号証
平成20530日に行われた現地での裁判所による検証の様子を記録したものである。
本件団地のどこを掘っても,表層土が黒くなっていて,深く掘るに従ってその汚染度が激しくなって,異臭が漂うことが確認された。
汚染は,本件団地全体に広がっていることが明らかとなっている。
 
 
第5,本件土壌汚染の危険性
 
1, 本件住宅地は、第1で記載した経過で第4で記載したとおりの激しい土壌汚染が存在する。
違法な産廃処分場と化していた本件工場跡地をいくぶんかの客土をしただけで(乙15号証10ページ5項、11ページD1ライン、D2ライン図など)宅地造成されている。
人が長期にわたって日常生活を営む住宅地として使用するのは不適であるのは当然である。
原告竹中宅の土壌に関してノルマルヘキサン抽出物質、油分溶出試験、総石油系炭化水素類(TPH)、ベンゼン・トルエン・エチルベンゼン・キシレン(BTEX)の検査を実施した(甲16号証)。いずれも、評価基準を大幅に超え、TPHの分析結果評価では「著しい油汚染」とされている(同号証9ページ)。
 
2, 第4、3,以下の調査の結果、本件油汚染の化学的分析がなされ、検出されて評価されているベンゼン、トリクロロエチレン等その他の各物質は、それぞれ油汚染の結果であるとすることに矛盾はない。
ベンゼン、トリクロロエチレンは発がん物質であり、呼吸によって体内に取り込まれる危険な物質である(甲1号証の2)。
油汚染の構成物質である石油系炭化水素類などによって呼吸器系障害やアレルギー反応を引き起こして健康を害する怖れのあることはいくつもの公害裁判や、職場での労働環境を規制する労働安全衛生法などによって厳しく管理されていることなどからも、明白な事実である。
 
 
(参照)
<YAHOO!ブログ>、2011年1月26日〜1月27日
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!その18(再)〜その19(再)
 
【第一審】
原告;(小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
被告;(両備ホールディングス株式会社
 
マイホーム土壌汚染被害民事訴訟第一次(3世帯)住民の母体である「小鳥が丘団地救済協議会」が、3世帯住民の体験を発信し多くの方と議論してきました。この記事を発生順序で整理し再度掲載します。
 
前回ブログで要点と結果は速報しましたが、今回裁判で提出された原告・被告の最終準備書面を掲載しています。
 
<提出された準備書面内訳>
[1]平成22年12月13日付け、被告(両備)提出、最終準備書面。
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面。
[3]平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面。
 
2010年12月21日(火)10時00分から岡山地方裁判所( 202号法廷 )で第一次訴訟(3世帯)第23回口頭弁論(公開)が行われました。
裁判長は、原告の一人に対象物件が相続物件になっているための法的整理を指摘し、「裁判所は今日結審しようと思っていたが、次回期日で資料の整合性を取るためにもう一回弁論を入れます。」と発言があり、次回は、2011年2月8日(火)10時40分から第24回口頭弁論(公開)が予定されました。
 
次回に続く
 
(参考文献;『深刻化する土壌汚染』第5章「岡山市小鳥が丘団地の土壌汚染事件(小鳥が丘団地救済協議会住民 著)」)
 
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!

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小鳥が丘土壌汚染アーカイブ(171)第23回裁判!その8(地裁)

l  2010年(H22)12月21日、第一次訴訟(3世帯)、第23回口頭弁論。
 
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!(7)
 
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面、の続きです。
 
(第3 被告会社は、土壌汚染の実態を正確に知っていた。)
 
5, 本件土壌汚染問題が表面化したのは、小鳥が丘団地の上水道の給水管を鉛管からポリエチレン菅に交換工事においてであった。
小鳥が丘団地の造成工事が行われていた当時には、鉛が融出するという健康上の理由から鉛管からポリエチレン菅に使用が変更になっていた。しかし、あえてこの場所においてはポリエチレン管ではなく、鉛管が使われている。
それは、宅地造成にあたって、この団地の給水協議が造成側の被告と岡山市との間で協議がなされた結果である。
健康上の理由で既に使用中止となっていた鉛管をあえて使用することになったのは「廃油工場跡地を造成するとの申し出であったことから、樹脂系のポリエチレン管は、化学製品のため変質する怖れがあり、従来から使用されていた鉛管の使用を承認した」(甲23号証)ことが理由となっている。
つまり、被告も明確に廃油による土壌汚染があり、そのために鉛管使用による健康上の被害の危険性よりも給水菅が汚染化学物質によって変質する危険性の防止を優先させる判断をしたのである。
被告において、土壌汚染についてかなり深刻な認識が具体的にあったことを意味する。
 
 
第4 汚染の実態と原因
 
1, 被告は「汚染の由来は未だ判然としていない」(平成22728日付準備書面2ページ)として、その原因を争っている。
旭油化という廃油産廃処理工場があり、第1記載のとおり廃油処理をめぐり行政指導も度々なされるなど、土壌、大気、水などの環境破壊行為が続いていた。本件土壌の汚染源は、旭油化の違法操業の結果をおいて他にない。被告も旭油化の操業を原因とするものであることは平成167月に本件土壌汚染が表面化してからも当然に前提としながら調査等が行われた。
いまさら、被告の他に原因がある可能性の主張は荒唐無稽である。
 
2, 平成167月に原告らが居住している小鳥が丘団地の上水道の鉛管給水管をポリエチレン管に取り替えたいとの連絡が岡山市から原告ら住民にあり、729日に取り替え工事が開始された。
取り替え工事のため給水管を掘り起こし始めたところ、ただちにそこには油分を多量に含んだ悪臭を放つ黒い汚泥状のなかに水道管が埋められている状況が確認された。
[A]証人は、造成当時に土壌は黒くなかった旨証言していて、あたかもこの油分を含んだ黒い汚泥は、旭油化の操業を原因とするものではないとの理由としようとしている。
廃白土が土壌に残っていたことは[A]証言でも触れられている。廃白土は、油分を大量に含んだ産業廃棄物であり、この廃白土から油分が分離されて本件宅地土壌全体に油分が広がり、油泥となったり、油分を含んだ黒い土壌となっていると言え、たとえ、造成当時に黒い土壌でなかったとしても矛盾はない。
しかし、被告側の実施した電気探査の結果(乙15号証)では、「ほとんどの測線において低比抵抗ゾーンが局部的に分布」「液性の油が地下の深度方向に漏洩していく」現象がみられると指摘されていて、油分を多量に含んだ黒い土壌が造成当時からあり、それを覆い隠すように客土がなされていることが指摘されている。[A]証言と矛盾する調査結果である。
 
3, 株式会社ニックテクノリサーチが平成194月に実施した『調査結果報告書(土壌汚染状況調査業務)』(甲4号証の12)から以下のことが明らかにされている。油分を含んだ土壌であることを、化学的に裏付ける内容である。
 
①表層土壌ガス調査の結果,全ての調査位置においてベンゼンが検出され,土壌中からベンゼンが揮発している。
 
②土壌調査の結果,ベンゼン,シアン化合物,鉛,ヒ素などが土壌溶出基準を超えており,土壌がこれらの有害物質で汚染されている。
 
③土壌調査の結果,土壌含有量基準を満足しているが,鉛,ヒ素,ふっ素,ほう素などの有害物質が検出されている。
 
④したがって,小鳥が丘団地の土壌はベンゼン,シアン化合物,鉛,ヒ素などの有害物質で汚染されていると言える。
 
 
(参照)
<YAHOO!ブログ>、2011年1月24日〜1月25日
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!その16(再)〜その17(再)
 
【第一審】
原告;(小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
被告;(両備ホールディングス株式会社
 
マイホーム土壌汚染被害民事訴訟第一次(3世帯)住民の母体である「小鳥が丘団地救済協議会」が、3世帯住民の体験を発信し多くの方と議論してきました。この記事を発生順序で整理し再度掲載します。
 
前回ブログで要点と結果は速報しましたが、今回裁判で提出された原告・被告の最終準備書面を掲載しています。
 
<提出された準備書面内訳>
[1]平成22年12月13日付け、被告(両備)提出、最終準備書面。
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面。
[3]平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面。
 
2010年12月21日(火)10時00分から岡山地方裁判所( 202号法廷 )で第一次訴訟(3世帯)第23回口頭弁論(公開)が行われました。
裁判長は、原告の一人に対象物件が相続物件になっているための法的整理を指摘し、「裁判所は今日結審しようと思っていたが、次回期日で資料の整合性を取るためにもう一回弁論を入れます。」と発言があり、次回は、2011年2月8日(火)10時40分から第24回口頭弁論(公開)が予定されました。
 
次回に続く
 
(参考文献;『深刻化する土壌汚染』第5章「岡山市小鳥が丘団地の土壌汚染事件(小鳥が丘団地救済協議会住民 著)」)
 
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!

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