縁台にて
小玉が5つ家には算盤が普通にある。
子どもはそろばんを見ると不思議と遊びたくなるものらしい。
自分もその一人で、楽器として使ったり、2台のそろばんを反対に向けてスキー板のように使い大目玉をくらう。
少し大きくなるとそれがどんなにいけないことかわかるようになるが、そろばんを共通の話題にすると、なぜか皆が同じことをしてきたことを知る。
そのそろばんはやはり5つ玉の大きいそろばん。そういうものでないと乗ろうと思わないと思う。
昔からどうやって使うのだろうと不思議に思ってはいたが、真剣に調べたことがなかった。
今回ちょっと調べてみたものの、結局は想像の域。ただ、割り算の九九があるというのを始めて知った。
割り算九九は八算というらしい。
母に聞いたところ、あ、聞いたことがある、と言っていた。ただ、九九を呟いているのを聞いただけで、習ったわけではなく、詳しくは知らないということだった。
介護をしている方は、男性の方とそろばんの話をしたときに、なつかしいからやってみたいけれど普通のそろばんではだめだよ、玉は5つないとと言ったらしい。
八算を体験すると、実に機能的というか、デジタル性を感じて、江戸の底力を感じる。和算など民衆の知恵はこういうところにも発揮される。単位にしても、多様な単位を扱う。10進法が主体の私は使いこなすことができない。すごいと感心するとともに、読み、書き、算盤はいつの時代も大切だと実感する。これを忘れかけたときから、自分の歯車もおかしくなってきた気がする。
先日読んだ本では、建築の世界では「形は機能に準ずる」というらしい。
そろばんの歴史や八算を知ると、なるほどそろばんの玉の数にも機能に準じたちゃんとした意味がある。その点では、このおじいちゃんの言った5つ玉のものでないとという意味がまだ理解できていない。
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