平成中野学校

トランプ政権こそ国防軍創立のチャンス

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                                        【07056】

昨年の伊藤貫氏(国際政治アナリスト)の『中国の「核」が世界を制す』が日本で発売されて以来、米国の日本人専門家からの、日本国民にたいする警告が様々な形で発せられてきた。
『ブッシュのあとの世界』や『アメリカの新国家戦略が日本を襲う』の日高義樹氏(ハドソン研究所・首席研究員)の警告も、伊藤貫氏のものと同様に当ブログにて紹介してきた。

国内の専門家と称す人たちが発する見解は、何の生情報にも基づかず、まるで判で押したように当たり障りの無い定説や神話の講釈でしかなかったからである(「米国は日本の核武装を許さない」などという)。

片岡鉄哉氏はスタンフォード大学のフーバー研究所・元上級研究員という事であるが、1996年の中共による台湾海峡危機の時に(当時はスタンフォード大教授)、米国政治学の第一人者としてアメリカ政府の特命を受けて来日した。目的は、日本の核武装の決断を迫り、首相経験者六人を説得するためだった。
一部、名前をあげるならば、中曽根康弘・海部俊樹などであったという。
結果として、当時もまったく理解されなかったらしいが…。

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◆米中の狭間で日本の選択は?

ポスト冷戦のアジア国際関係の構造を考えてみよう。
アジアが冷戦の主戦場だったのかは今でも議論になるが、いずれにせよ、中ソ両国は日本を相手にしていなかったことは明白だ。ところが日米中の関係は伝統的に不安定な三角関係であり、誰も局外中立できない。
つまり「米中」対「日本」、「日米」対「中国」がパターンだった。「日中」対「米国」だけはなかった。

ということは、日本は米中の覇権競争のど真ん中にあり、その犠牲になる蓋然性が高い。
非核三原則の日本が、米中のいずれかに保護を求めるということは、好んで紛争を拡大することを意味する。
外された方は必然的に敵になる。

三角関係の三つの組み合せの内、「日中」対「米国」は避けるべきである。
日中が同盟すると、アジアの勢力均衡が崩れて、米国は脅威を除去すために日中同盟と戦争をするであろう。
この場合島国日本が犠牲になるからだ。

日本の核武装については、二つの正反対の提案がアメリカにある。
第一に、ブッシュ大統領が一昨年11月に突然、京都に小泉総理を訪問し、両人は金閣寺で大いに意気投合した。京都でブッシュは日本核武装を要請したのだ。(片岡鉄哉、「ブッシュは日本核武装を認めた」、「Voice」07年2月号を参照。)

ブッシュが核武装を求めた理由の一つは、日本が従順に北朝鮮の人質に甘んじることで、北朝鮮をアメリカの武力恫喝から守っていることだ。
日本を守るために、アメリカは手が出せない。日本が核の傘から出ないと、際どい交渉は不可能なのだ。

更に昨年、ブッシュはニューデリーを訪問し、米印核エネルギー協定を締結し、あわせて対中包囲網を固めたのだ。ブッシュの対日提案の噂が北京にまで浸透するのを待って、安倍総理は(1)胡錦濤を訪問し、(2)国会における核武装議論に火をつけた。

安倍訪中の大成功は核の脅しが如何に有効かを物語っている。
核武装の地位を手にすれば靖国参拝への反対は霧散するのだ。

これまで中国は日本との外交関係を戦略以下(sub-strategic)と定義していた。
戦略的関係とは核武装した大国間の関係を示すのだ。ところが07年1月26日付けの朝日新聞は、「日中次官級協議『戦略対話』に格上げで合意」と報じている。中国が格上げを要請してきたのだ。

次に、外交評議会のリチャード・ハース理事長が、機関紙フォーリンアフェアズに書いた論文で、日本核武装に反対だ。
「(北朝鮮の非核化には)中国の役割は不可欠だ。北京の北朝鮮に対する影響力は限定されてはいるが、他の如何なる国家の影響力より多大である。(中略)平壌政権が核兵器計画を放棄するように、ワシントンは北京が持つ影響力の全部を使うように説得するべきである。その目的を遂行するために、中国指導者は、北朝鮮問題は、中国が合衆国の本当の戦略的パートナーとなるか否かの試金石であることを理解すべきだ。
更に、合衆国政府が持つ北東アジアにおける長期的思考に関して、中国の指導者たちに保障を与えるのも助けになるだろう。この長期的思考とは、われわれが、この地域において、日本、統一朝鮮、台湾を含む如何なる新規の核保有国家が出現することも望んでいないことだ。」
ハースは、北朝鮮の非核化に協力する中国へのインセンティブとして日本の非核化を組み合わせようというのだ。これは明々白々な対日侮辱である。

◆ハース論文とキッシンジャーの裏を読め

ただしハース論文には裏がある。
このアイディアはヘンリー・キッシンジャーが提起したものだ。彼は1972年にニクソンの日本核武装提案を支持してから、30年間繰り返して日本人の目覚めを促してきた。しかし遂に根負けしたらしい。

二年前に日本を核抜きに凍結する案を発表した。
だが私の察するところ、これは日本を侮辱することで奮起させるのが狙いだと思う。しかし、キッシンジャー・ハースの提案は複雑で際どい諸刃の剣である。額面どおりに読めばスモール・ジャパンを提起することで六者協議における中国にインセンテッブを与えようとする。

同時に、日本人がこの提案に侮辱を感じて、核武装へと動くとすれば、それでも良かろうというのだ。
つまり、二つの相矛盾した提案を包含している。第一の結果(日朝核抜き)はブッシュ大統領の提案と相容れないから、今のところ死んだも同然である。

しかし米民主党から強く支持されるであろうことは疑いない。
ヒラリー・クリントン大統領が実現した暁には、アメリカの政策になる可能性が十分にある。民主党のリベラル達は、米中の永遠の和解と共存のために、日本を犠牲にすることを辞さない人種である。そして日本人は非核三原則が大好きだというのだから、何をかいわんやかであろう。

私は、キッシンジャー・ハース提案に留意しながら、北京での六者協議の進展を凝視してきた。
胡錦濤と中国政府の動きは、この提案に誠実なものであり、この提案に暗黙に従うものである。

どうしてキッシンジャー・ハース提案が生まれたのか。
何故これほど際どい、一見して侮日的でありながら、二股をかけた提案を、米エスタブリッシュメントが討議しているのか。日本ではレジュームが定着すると、その欠陥を無視し、改革を阻止し、盲目的な忠誠心を満たすために心中を潔しとする人間が多いからではないか。幕藩体制と心中した新撰組と白虎隊、明治憲法と心中した特攻隊、マック憲法を使い捨てにするのはヒロシマ特攻隊か。彼らとの話し合いは不毛だとアメリカはいうのではないか。

日本を奴隷化する罠が、いつガチャンと閉まるのか。
或いは、危機一髪で日本が正気に戻って罠から逃げるのか。日本人がマック憲法と非核三原則をどうしても守りたいというほと卑怯であるならば、私はシベリアに亡命して、反日ゲリラ戦争を指揮することを考える。

                                読者の感想をメールして下さい。
                                片岡鉄哉のアメリカ通信(kataoka@zak.att.ne.jp)

=====================================転載おわり

1994年の北朝鮮の核開発で、当時のクリントン政権は北朝鮮の核施設への爆撃を検討したが、日本政府(韓国政府も?)はそれに強く反対し、国内の米軍基地の使用も許可しないと通告した。
それが結局、今日の北朝鮮の核保有を許してしまった。

こうした本当の話は国内では一切明らかにされず、必ず米国から明らかにされる…

日本政府というものは国家と国民の安全と自由をさておいてまで、一体を恐れているのだろう。
もしそれが、当事者の責任逃れと決断の回避だけだとしたら、国民は救われない。

わが国にとって最大の脅威とされている北朝鮮の核についてだけ考えても(本当の脅威は中共の核だが)、クリントン政権の宥和政策の失敗や現在のヒル国務省次官補の融和路線への転換を非難する資格がわが国にあるのだろうか…。

仮に片岡氏や日高氏の主張が、米国の立場を擁護する為の情報活動の一種と勘ぐったとしても「事実」は事実であろう。1964年の中共の初核実験の時、1972年の沖縄返還の時、1996年の台湾海峡危機の時、1994年の一次北朝鮮核問題の時、2003年の最初の米軍再編協議の時、2005年の京都でのブッシュの提案と日本政府はことごとく自国の安全保障に対する決断を逃げてきた。

”日本を奴隷化する罠が、いつガチャンと閉まるのか”と片岡氏は案ずる

「国民のコンセンサスを得てから…」といい続けることで、使命としてのリーダーシップの発揮を回避することばかりに終始するこの国の政治指導者?達は、「首を絞められ逆さ吊りで血抜きされている仲間のすぐ横で餌をついばむ鶏」と同程度と云えよう。

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閉じる コメント(15)

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小泉さんの決断力を、私はまったく評価してないんですよね。

アフガンには、テロ特措法ではなく、PKO法での派遣が当初から可能だったはずなんですよ。
それをやらずに、ようやくアメリカの圧力という形で、テロ特措法、イラク支援法を成立させた・・・

まったく独自性があったとは思えない部分です。

内政はともかく、外交では独自色はまったく無かったと思ってます。

2007/7/27(金) 午前 7:07 [ ぬくぬく ] 返信する

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確かに、私も郵政民営化と橋本派潰しをしただけの内閣ではなかったかと思っています。それと経済分野で、米の年次改革要望を大々的に実現させました。ブッシュは小泉を「軍曹のような奴だ」と称していたそうです、頑固に命令に忠実な部下だったのでしょう。

2007/7/27(金) 午前 11:34 koudookan 返信する

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私も片岡鉄哉さんの本は読みました。こういった主張は田中光二さんあたりは以前から主張してましたね。

SF作家の情勢分析力は侮れない・・・・

2007/7/27(金) 午後 8:50 [ tero19632001 ] 返信する

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SF作家の情勢分析力についての知識はありませんが…

片岡氏の指摘する”米国の核は、自国への核攻撃を抑止できるが同盟国のみの核威嚇には機能不全におちいる”という点が重要ですね。

★つまり「米がかかげる核の傘」は日本の安全にマイナスに働くケースが存在する、という事です。多分、対北朝鮮問題についても真剣に安全保障を考えた事の無い日本人には理解出来ない事なのでしょう。

日本人が一番知るべきなのは、わが国の近代史の事実や国際情勢の正しい認識です。どうも…国内で語られている認識はかなり偏っていますからね。

今夜は「朝生」見ていましたが【ほど遠いな…】というのが実感です。

2007/7/28(土) 午前 4:54 koudookan 返信する

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日本独自だけの論が出せないこの国は中国や朝鮮の立場を有利にする判断でことを行う。米国も政治家個人の言葉と国の言葉とが違う。
米中どちらにつくとかでなく戦前の日本は米中を相手に戦っていた。
日本にはそれだけの力はあるはずで、日本国独自の立場で動けるようになればよい、それには核保有国になることから始まる。

2007/7/28(土) 午前 10:53 sakurazake 返信する

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↑いやいやまったく仰る通り!簡単に結論が出ました。

米中両方を相手に戦ったこの国が、いまはどちらの属国になるかで悩んでいる…なんて悪い冗談ですよね。このままだと冗談じゃ済みそうもありませんが…

2007/7/28(土) 午後 0:34 koudookan 返信する

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しかし…
これだけ衝撃的な事実を提示されても…
反応はあまりありませんね…

私は少し遅れて、知ったのですが…
つい…仕事そっちのけで連日トピ立てしてしまいました…

結局、日本国民にとって事実はどうでも良い事なのですね…
自分の先入観に合致しないものは、見ざる・聞かざる・言わざるの三猿主義(西部邁)か思考停止状態になるのですね。

インドがNPT不加入のまま米国が原発協力する事になりましたが、これってNPTの意味が無くなった…という事ですよね。
もっとも…北朝鮮がNPT加盟のまま核開発していてた時点で枠組みは破綻していた訳ですが…これも誰も指摘しません。
「日本もそれに倣うべき」という戦術上の**であれば、結構なのですが。

2007/7/28(土) 午後 10:44 koudookan 返信する

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やはり、
WGIPと
東京裁判史観や自虐史観と
日本国憲法と
指導層を占める敗戦利得者の利権
による、
集団催眠術
ですよ。
「平和ボケ」なんて、ノンキな言葉ですね。

2007/7/29(日) 午前 4:05 tatsuya11147 返信する

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ダウン・ザ・NPT!

2007/7/29(日) 午前 11:30 [ tero19632001 ] 返信する

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たつやさん、国民が自国に対する正しい歴史観を早く回復しない限りわが国の没落と国民の不幸は止まりませんね。遠回りに思えても教育改革から手を付けていくしか無さそうです。

一部の米国指導層(当然ながら米国の為に)はしきりに日本の目覚めを促す働きかけを行ってきているようですが、片岡氏がいうところの、「日本人は一度決まったレジュームを変えずに心中してしまう国民」という事なのでしょうか。それとも米中ソの工作に簡単に騙され取り込まれてしまうお人よし(馬鹿)な国民なのでしょうか。

今夜の参院選の結果が国民の「程度」を明らかにする…?

2007/7/29(日) 午後 3:45 koudookan 返信する

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teroさん、結局NPTも米国の為の米国の組織(レジューム)なので、米国の都合次第でどうにでもなる…という事なんですよね。

うがった見方をすれば…NPTの破壊や六者協議での日本への裏切りは…日本に対する核保有を促す為の戦略ととる事も出来ます。

2007/7/29(日) 午後 3:54 koudookan 返信する

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「国民の程度」が明らかになってまったあ〜。
これで、要らん時間がとられる‥‥‥。

世論なんて「お盆の上の豆」ですよ。
お盆を左に傾ければ左へ、
右に傾ければ右へ、
ザザーッと一斉に転がって行く。
テレビ・新聞もおんなじね。
ソノ・アヤコ

2007/7/30(月) 午前 5:59 tatsuya11147 返信する

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ソノ・アヤコさんのレトリックですね。公務員改革や社保庁解体に抵抗する官僚機構が反安倍工作を画策し、マスコミがそれに協力した。

民主党がマニュフェストでいかに危険な思想を提示しているかなど知らない大衆が、風評やネガティブキャンペーンだけで簡単に転がってしまいました。

”世論なんて「お盆の上の豆」ですよ”

言いえて妙です。

2007/7/30(月) 午前 11:12 koudookan 返信する

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日本が当時、米中両国を相手に曲がりなりにも戦えたのは、中国が歴史上、最弱の状態にあったから。現時点で米中両国を敵に回すのは正気の沙汰ではありません。

2007/8/1(水) 午前 11:48 yjisan 返信する

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どこにも”米中両国を敵に回す”とは言っていないと思いますよ。

米中に操られてばかりでなく、この三角関係の中で日本は自立した選択を考えねばならない。それが米国も望むことであり、日本の安全にとっても必要なものである…という意味じゃないでしょうか。

それとも…こうした考察をする事自体が…”正気の沙汰ではない”とお考えなのでしょうか…?

2007/8/1(水) 午後 0:18 koudookan 返信する

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