演奏会・聴く側の緊張感
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終戦後(1947年頃)、ヴァイオリニスト諏訪根自子帰朝第1回記念演奏会と言うのがあつた。北陸金沢の凡そ文化人と言われる文化人は殆ど全部が市の公会堂に集まつた。当時飢えに飢えて居たのは食べ物だけではなかつたのである。いよいよ開演となつた時、一人の中年の男が舞台に出て来た。「エー本日は・・・終戦以来吾が国は・・・」など延々と喋り出した。正に其の時、後ろで折り畳み椅子がドタンと鳴つた。「そんなもの聞きに来たんじゃないぞ」・・大声であつた。皆一斉に振り向いた。何とそこには顔を真赤に会場一杯に怒鳴つている吾が愛すべき若き(旧制)第四高等学校教授の姿があつた。皆拍手をした。戦争を経て、文化に対する涙ぐましいまでの希求と緊張感が共有され、厳存していたのである。 |


懐かしの諏訪根自子
私は旧制姫路高校の講堂で聞きました。伴奏はピアニスト井口基成で
した。その講堂は今も健在で寮歌祭が開かれますが、音響はとてもよいと思われます。(さとる)
2008/6/12(木) 午後 9:23 [ koyok ]