現下の国際情勢の見所・疑問点

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アフリカ情勢

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カダフィ保有の兵器の行方

  カダフィ政権は、最終段階において、断固抵抗の姿勢を叫びながら、意外とあっけなく崩壊した。
  カダフィ忠誠分子が最後まで立て籠もったトリポリのカダフィ居住拠点には、崩壊後、ロケット砲などが多数散乱しているニュース映像が流されたが、銃を手にした市民等が立ち入り自由の様子で、無政府・混乱状態が見てとれる。
  下記記事にあるカダフィ保有の化学兵器等大量の兵器が現在どうなっているか誰しも不安に駆られる。アルカイダ等勢力の手に渡らないよう今回のレジーム・チェインジを支援した欧米当局がその適切な管理および処理のため早急に手を貸すべきであろう。
(Y. I.)
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8月25日国際情報センター」記事

「カダフィ保有の兵器の行方」

1、 リビヤの暫定国家評議会はトリポリをほぼ制圧し、リビヤのカダフィ政権は終焉した。
 本年2月26日付当ブログ記事「リビヤ情勢に関連した一つの懸念」で、カダフィ政権が化学兵器を保有していることなどを紹介した。結局、カダフィ側がこれまで化学兵器を使うことはなかった。しかしこの化学兵器を含め、カダフィ側が保有していた武器はまだ集められておらず、その管理がどうなっているのか、不明である。

2、 8月24日付Yahoo・サイトにAP社の記者2名が「リビヤのもっとも怖い兵器、まだ集められず」との見出しで、概要次のとおり報じている。
 リビヤ政府の兵器在庫には、化学兵器、核物質、3万発程度の肩に担いで発射する対空ロケット兵器(MANPAD)があった。米の情報当局などは、これらがアルカイダやその他の武装勢力の手に入ることを恐れている。
マスタード・ガスやその他の化学物質はトリポリ南東のサイトに腐食しつつあるドラム缶に入れられているとされる。何百トンのウランのイエロー・ケーキがトリポリ東方の核施設におかれているとされる。
米国務省が雇った兵器解体チームが反カダフィ派制圧地域で兵器解体を行ってきたが、マスタード・ガス、核物質、MANPADはまだカダフィ派残党の手に残っている。
8月23日、米国務省報道官ヌーランドは、米はリビヤの統治勢力が大量破壊兵器やその他の資産を完全にコントロールすることを確保するように努めていると述べた。しかし多くの人は、NATOが空爆に頼り現場に人員を派遣していないので、そういうことが出来るか疑問を呈している。
英大使館は、「マスタード・ガス11トンが問題であるが、いまのところ安全な場所で警備されている」と述べた。8月23日、下院情報委員会の民主党議員ルパースベルガーは、アルカイダがこれを入手しようとする可能性があると警告した。
核物質については、2003年のリビヤと英米の合意で、兵器級ウラニウム11,5ポンドは2009年に国外に移された。しかし500−900トンのイエロー・ケーキは残されている。
2003年合意に従い、化学兵器施設は撤去されたが、23トンのマスタード・ガスの破壊は昨年まで始まらず、半分少しが破壊された段階で騒乱になった。その上、化学兵器の前駆物質が1300トンあるとされている。
もっとも緊急の課題はマスタード・ガスが闇市場に流れたり、テロリストの手に落ちたりすることを防ぐことであると当局者は述べている。
なおカダフィはサリン、ソマンなどの神経剤は持っておらず、生物兵器ももっていなかったとされている。

3、 カダフィ政権の大量破壊兵器は米国のイラク侵攻後、カダフィが米英の要求を受け入れ破壊されつつあったが、その途中で今回の騒乱になり、大量破壊兵器とその前駆物質が残った状態で今回の事態になった。早くこれを新政権が押さえないと、大量破壊兵器の拡散、特に過激イスラム主義者への拡散につながりかねない。米などは強く懸念している。
 リビヤにおける大量破壊兵器の量は北朝鮮が保有する量に比べると少ない。
 仮に北朝鮮が崩壊するような場合、核兵器、核物質、化学兵器などをどう安全に掌握しうるのか、大きな問題である。小規模ではあるが、このリビヤのケースは有益な教訓になると思われる。事前に位置情報などを把握し、特殊部隊を派遣して、迅速に抑えることなどを考えておく必要があろう。
 なおMANPADが流出すると、民間航空機への危険が耐え難いほどに上昇するおそれがある。

  上記記事の原文は、http://blogs.yahoo.co.jp/kokusaijoho_center/37997341.htmlでご覧になれます。

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リビヤ情勢の展望

   反カダフィ側が軍事的にカダフィ政権を追い詰めあぐねていると伝えられていたリビヤ情勢もようやく反カダフィ側の軍事的攻勢が進展し、カダフィがリビヤを離れる計画をつくりつつ反政府側との交渉に臨んでいるとの情報も飛び交いはじめた。
   カダフィ側は、政治的にはすでに完全に孤立していることに加え、NATOの空爆も続行し、軍事的にも補給路が断たれはじめことから、何とか活路を見出せないか奮闘しているのであろう。
   従って、これら情報が正しければ、リビヤ情勢の決着ももうそう遠くないのかもしれない。
     (Y. I.)
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8月20日国際情報センター」記事

「リビヤ情勢」

1、 (1)8月18日、米NBCテレビは「カダフィ、リビヤを離れる計画を作っている。米情報機関報告はカダフィとその家族がチュニジアに亡命する可能性ありと述べた」と報じた。その報道概要、次の通り。
 当局者は数日以内にもカダフィがリビヤを離れる可能性があるとした。ただそうなるかどうかの保証はないとも述べた。
 反カダフィ派は西方、南方から首都トリポリに迫っており、NATOはトリポリ北方の海上を支配し、カダフィはトリポリで孤立している。反カダフィ派はトリポリを包囲し、燃料などトリポリへの補給を切断しようとしている。
 8月18日、反カダフィ派は石油精製所があるザウイヤ(トリポリ東方30マイル)を基本的に制圧した。更にチュニジアとトリポリを結ぶ道路も反カダフィ派が支配下においた。
トリポリでは、NATOによる爆撃が続いており、市民はトリポリでの戦闘を予測し、逃げ出している。
(2)8月19日付ニューヨーク・タイムズ紙は「リビヤの反カダフィ派はカダフィ軍が逃亡するなか、石油精製所を掌握」との見出しで、反カダフィ派がザウイヤ市を中心部の街路2本を除き、掌握したと報じている。

2、 リビヤでのカダフィ派と反カダフィ派の戦闘は一進一退であったが、ようやく反カダフィ派が優勢になってきている。反カダフィ派も7月28日に軍最高司令官が暗殺されるなど、まとまっていないが、カダフィ側も補給の困難などで弱体化し、崩れてきているのではないかと考えられる。
 カダフィ側の首相、アル・マハムードは反カダフィ側に対し停戦を提案しているとしている。フランスの仲介で、チュニジアのジェルバでカダフィ派と反カダフィ派の交渉が行われているが、これに参加したド・ヴィルパン元仏首相は交渉は難航しているとしている。
 諸情勢を総合すると、カダフィはいまや追い詰められた状況にある。カダフィは徹底抗戦をずっと標榜してきたが、まもなく戦闘を諦め、亡命などの道を選ばざるを得なくなるように思われる。

  上記記事の原文は、http://blogs.yahoo.co.jp/kokusaijoho_center/37971459.htmlでご覧になれます。

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リビヤ情勢の軍事面の膠着

   リビヤ情勢は、政治的には、着実に反カダフィ暫定国民評議会側に有利に推移しているが、軍事的には、一向にカダフィ政権を追い詰めるところまで行かない。
   暫定国民評議会側は、軍事的に非力すぎるということであろうが、カダフィ政権を軍事的に支えている大勢の外国人傭兵も金の支払いが続く限り働くという打算であろうから、NATO空爆が継続し、米国、EU諸国により資産凍結、暫定国民評議会側への切り替えが進むにつれ、軍事情勢にもいずれ変化が出てくるのかもしれない。
  (Y. I.)
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7月日19日国際情報センター」記事

「リビヤ情勢」

1、 7月15日、トルコとアラブ首長国連邦(UAE)政府主催でリビヤ・コンタクト・グル
ープ会合が開催され、主催国以外に米、英、仏、伊、エジプト、日など31カ国、国連、アラブ連盟、アフリカ連合、GCCなど7国際機関が参加した。中国、ロシアは出席していない。
リビヤ暫定国民評議会のジブリール執行委員会委員長が出席した。
会合後、トルコ、UAEの共同議長の責任で取りまとめられた議長声明では、暫定評議会を『リビヤにおける正統な統治当局』として取り扱うとの言及がなされた。
これは会合参加国がすべてリビヤ暫定国民評議会をリビヤの正統な政府として承認したことを意味しないが、参加国のいくつかが正統な政府として認めたことを意味する。
カダフィ政権が米国に保有しており、凍結されている資金は約300億ドルあると言われている。米国は政府承認がカダフィ政権から暫定評議会に移した結果、この資金は暫定評議会に渡しうることになる。欧州各国にある資金についても同様である。実際に暫定評議会がこの資金を活用できるまでには諸手続きが必要であろうが、いずれにせよこれは暫定評議会への大きな梃子入れになる。

2、 以上の国際的包囲網に鑑みれば、リビヤでの内戦は勝負がついたかのように思われるが、
リビヤ国内の状況はまだ混沌としている。
7月18日、暫定評議会はブレガ市を奪還したと発表した。
この市には石油輸出港があり、暫定評議会側にとり重要な戦果である。それ以外にミスラタ市で暫定評議会側が優勢になっている。いまひとつの戦線はトリポリの南西、ナフサ山岳地帯にあり、トリポリにいるカダフィ軍への供給ルートになっているとされている。
 ただブレガ市はNATO空爆開始直後に暫定評議会側が4月に制圧したが、カダフィ側に取り返されたところであり、今度も又取り返されるかもしれない。
 NATO空爆でカダフィの軍は相当弱体化しているはずであるが、まだ頑張っている。暫定評議会側がトリポリに向けて進軍するという状況にはない。
反カダフィ側の軍は武器や弾薬不足に見舞われ、かつ軍の指揮系統も乱れ、有能な指揮官も訓練された兵士も少ない。まだ弱い軍でしかないということである。革命の熱気の中で作られる市民軍は歴史を見るとそれほど弱いものではないが、リビヤの反カダフィー軍は弱い。原因はどこにあるのか、わからないが、現実にそうである。
戦場で失ったものを外交で取り返すことは出来ないといわれるが、これはリビヤのケースにも当てはまる。暫定評議会はそれを踏まえて戦場での勝利を実現する必要がある。


3、 米国務省はフェルトマン次官補などが7月16日、カダフィ側の特使と会見したことを7
月19日に発表した。米側はこれは交渉の場ではなく、カダフィ退陣しかないとのメッセージを伝えるものであったとしているが、暫定評議会を正統政府と承認しておきながら、こういう接触に乗り出すというのは少し腑に落ちない。暫定評議会側の疑心暗鬼を呼ぶように思われる。

4、 カダフィには安保理決議を受け、国際刑事裁判所がカダフィの逮捕状を出している。カダ
フィは退陣せよというが、カダフィにしてみれば、退陣しても行くところがなく、この逮捕状で追い掛け回されることになるので、徹底抗戦するしかないと考えていると思われる。
カダフィに退陣を迫ると同時に何らかの逃げ道を提供してやることがリビヤでの人的被害を少なくすることにつながるように思われるが、一度動き出した刑事手続きは簡単には止められないだろう。こういう手続きを開始する前にその利害得失をもっと考えるべきであったように思われる。

  上記記事の原文は、http://blogs.yahoo.co.jp/kokusaijoho_center/37822008.htmlでご覧になれます。

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南シナ海問題にわが国もより強い関心を示すべきではないか

   南シナ海における島嶼の領有権をめぐるASEAN関係諸国と中国間の紛争は、かなり古くからある問題であるが、近年新たな様相を見せており、特に最近、世界が注目する重要な国際紛争として関心を集めるようになった。
   その背景には、近年における中国の周辺海域への支配力強化・資源開発の動きがあり、しかも中国がそれを近隣諸国との多少の摩擦を厭わず、実力をもって強行しようとする覇権的姿勢を示していることが指摘される。これは、東シナ海における近時のわが国と中国間の緊張増大にもつながっている問題でもある。
   さらに特筆されるのは、ASEAN関係諸国の側にもベトナムやフィリピンのように、このような中国の強硬姿勢に泣き寝入りせず、敢然として自己主張を行う強い姿勢が次第に高まってきていることである。
   ASEAN側も一枚岩ではなく、ベトナムの強い姿勢に対し、カンボジアやラオスのように無関心を示し、またタイ、ミャンマーなどのように中国からの働きかけに従順な国もあるが、現議長国のインドネシアがASEANとして対中関係をコレクトなものとしたいとの観点から上手にとりまとめ役を果たしているようであり、来る月末のARF外相レベル会合、その後のASEAN首脳会議を控える本年中に何らかの具体的成果を中国側より勝ち取れるかが焦点となろう。
   最近の米国のASEAN寄り態度は、ASEAN側にプラスとなっているが、わが国としても必ずしも厳正中立の立場にこだわらず、深い関心を示し、客観的立場から積極的に発言していって然るべきと思われる。
   (Y. I.)
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7月日16日国際情報センター」記事

「南シナ海問題」

1、 7月23日、ASEAN地域フォーラム(ARF)が開催されるが、南シナ海における中国とASEAN諸国の対立が大きな議題となることが予想されている。
 南シナ海には、200以上の島と岩礁があるが、南沙諸島〔スプラトリー諸島〕については、中華人民共和国と台湾がその全体の領有を主張し、ベトナム、マレーシア、フィリッピン、ブルネイがその一部の領有を主張している。西沙諸島(パラセル諸島)については、ベトナム、中華人民共和国、台湾の3カ国が領有権を主張している。
実際にどの国がどの島、岩礁を支配しているのかの地図を見てみたが、台湾が支配しているイツアバ島の北と南に中国が支配する島がある、中国が支配するミスチーフ岩礁の北と南に比が支配する島がある、ベトナムがかなり多くの島、岩礁を支配下においているなど、複雑にいり込んでおり、この領有権問題を話し合いで解決するのはきわめて困難であると思われる。

2、 この問題を考える際に、大きな指針となるのが2002年の「南シナ海における当事国の行動に関する宣言」である。この宣言全文は次のとおりである。
ASEAN加盟諸国政府と中華人民共和国政府は、
21世紀に向けた善隣と相互信頼のパートナーシップを推進するために彼らの人民と政府の友好と協力を強化し、発展させる決意を再確認し、
地域における平和、安定、経済成長,繁栄の強化のためにASEANと中国が南シナ海で平和的、友好的、調和的な環境を推進する必要性を認識し、
ASEAN加盟諸国の国家・政府の長と中華人民共和国主席の会合の1997年共同声明の原則と目標を強化することにコッミトし、
関係諸国間の違いと紛争の平和的で持続的な解決のための好ましい条件を作ることを望み、
ここに次の通り宣言する。
(1) 当事国は国連憲章の目的と原則、1982年国連海洋法条約、東南アジアでの友好・協力条約、平和共存5原則 及び他の国家関係を規律する基本的な規範となる国際法の普遍的に承認された原則へのコミットメントを再確認する。
(2) 当事国は上記原則に従い、かつ平等と相互尊重の基礎に立って、信用と信頼を作り上げる方策を探求することにコミットする。
(3) 当事国は1982年国連海洋法条約を含む普遍的に承認された国際法の原則に規定されているように、南シナ海における航行の自由とその上空の飛行の自由へのコミットメントとその尊重を再確認する。
(4) 関係当事国は1982年国連海洋法条約を含む普遍的に承認された国際法の原則に従い、直接関係する主権国家による友好的協議と交渉を通じて、武力の行使や威嚇に頼ることなしに平和的な手段でその領土及び管轄権紛争を解決することに同意する。
(5) 当事国は紛争を複雑化し、エスカレートし、平和と安定に影響を与える活動(その中には現在住民が居住していない島、岩礁、砂州、小島やその他の個所への居住行為を止めることを含む)の実施において自制すること及び彼らの違いを建設的な方法で取り扱うことに同意する。
領土、管轄権紛争の平和的解決に至るまで、関係当事国は協力と理解の精神において、彼らの間での信用と信頼を作る方策を追求する努力を強化することに同意する。それには次のことが含まれる。
(あ)彼らの防衛・軍事高官間で適切な場合対話と意見交換を行うこと
(い)危険や苦境にあるすべての人に公正で人道的な取り扱いを確保すること
(う)関係する他の当事国にあらゆる共同・統合軍事演習計画を自発的なベースで通知すること
(え)自発的なベースでその関連情報を交換すること
(6)紛争の包括的で持続する解決までの間、関係当事国は協力的な行動を探求し行うことが出来る。それは次のことを含みうる。
(あ)海洋環境保護
(い)海洋科学調査
(う)海上における航行と通信の安全
(え)海上における探索・救助活動
(お)不法な麻薬取引、海賊と海上での武装強盗行為、武器の不法取引を含み、かつそれに限られない国境を越えた犯罪と戦うこと
2国間、多数国間協力に関する態様、規模、場所は関係当事国によりその実際の履行前に合意されるべきである。
(7) 関係当事国は善隣関係と透明性を推進し、調和、相互理解と協力を樹立し、彼ら間の紛争の平和的解決を推進する目的をもって、この宣言の遵守に関する定期的な協議を含む彼らによって合意された態様を通じて関連する問題に関する協議と対話を継続する用意があるものとする。
(8) 当事国はこの宣言の規定を尊重することに同意し、それと合致した行動を行う。
(9) 当事国は他の国がこの宣言に含まれる原則を尊重するように奨励する。
(10)関係当事国は南シナ海における行動規範の採択が地域の平和と安定を更に推進するこ
とを再確認し、コンセンサスでこの目標の今後における達成に向けて作業することに同意する。2002年11月4日、カンボディア王国プノンペンで。
(この文書の署名者はASEAN外相と中国の王毅外務次官である)

3、 ASEANはこの行動規範を法的拘束力のあるものにすることを主張しているが、それで十分か否か、疑問である。
中国が他国の主張を否定し、多くの島、岩礁を支配下におき、その領海、領空の侵犯は許さないとした場合、この宣言における航行や上空飛行の自由の尊重規定にかかわらず、大きな問題が出てくるように思われる。
時折、中国は権利主張国と個別に話し合うことを主張し、ASEAN諸国はマルチでの話し合い、すなわち中国とASEANとの話し合いにすることを望んでいるとされるが、この宣言は中国の主張に一定の根拠を与えているようにも読める。
中国はこの問題に米国が介入することを排除することに熱心であり、最近のマレン統合参謀本部議長の訪中の際にも米にベトナム、フィリッピンとの共同軍事演習に異議を挟むなど牽制している。
中国はこのアジアの重要海域を支配する権利を主張しているのであり、それをしっかりと認識した上で、この問題について米、ASEANとの協調を考えていく必要がある。米は航行の自由が死活的利益とする一方、領有権問題には立ち入らない、問題の解決が平和的に行われることには関心を持つという姿勢である。しかし南シナ海が日本、韓国へのシーレーンにとり、持つ意義に鑑み、現状の凍結や特殊な地域としての特別レジームなどもっと踏み込んだ姿勢を打ち出すことを検討する必要があるように思われる。

   上記記事の原文は、http://blogs.yahoo.co.jp/kokusaijoho_center/37807931.htmlでご覧になれます。

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チュニジアのベンアリ政権の崩壊の地域情勢に与える衝撃

  これまであまり國際ニュースのトップには登場しなかったチュニジアの長期政権が突如として崩壊し、大きく報道されている。
  下記記事にある通り、同国ベンアリ政権は、1987年から当初の憲法上の大統領の任期を改正延長し長期にわたり続いてきた親欧米政権であったが、統治の諸矛盾が噴出し、いとも簡単に崩壊した。
  本事件は、中東アフリカ地域の少なくない長期政権に衝撃を与え、それぞれの反政府勢力を勇気づけたことは間違いないが、中でも、国情は異なるといえエジプト、サウジアラビアへ何らかの影響を及ぼすことになるか興味深い。直接の地政学的関連はないが、北朝鮮の超長期専制政権もいつの日か同様の状況に直面しないとも限らないであろう。  ( Y. I. )
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 2.「ペンタゴン報告書:中華人民共和国の軍事および安全保障上の動向―2010年版」は、2010年8月16日米議会に提出、公表されました。その原文は、米国防省サイト(http://www.defense.gov/pubs/pdfs/2010_CMPR_Final.pdf)で御覧になれます。
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1月16日「国際情報センター」記事

「チュニジアのベンアリ政権の崩壊など」

1、 1月14日、チュニジアのベンアリ大統領はサウジアラビヤに亡命し、1987年か
ら続いたベンアリ政権は崩壊した。
同日、ガンヌーシ首相が暫定大統領就任を宣言したが、1月15日にはメバザア下院議長が憲法に従い暫定大統領に就任し、ガンヌーシ首相に挙国一致内閣組閣を要請するとともに、60日以内に大統領選挙を実施する旨、発表した。

2、23年も続いたベンアリ政権がかくも簡単に崩壊したことは驚きである。特にチュニジアは警察国家と言ってよい国で、安定していると見られていた。
崩壊過程の詳細は判らないが、12月17日若者が失業と警察のやり方に抗議するため焼身自殺したあと、地方で暴動が広がり、治安部隊は実弾を使ってこれを抑えようとした(死者も多く出た)が、止められず、1月11日首都でも抗議行動が行われた。政権側は夜間外出禁止、大学などの閉鎖などの措置を取ったが、抗議行動は収まらなかった。
その後、ベンアリ大統領は抗議活動への宥和策に転じ、1月12日には内相を解任し、13日には次回大統領選ヘの不出馬、14日に内閣総辞職と半年以内の総選挙実施を発表したが、暴動はおさまらず、亡命を余儀なくされた。暴動の初期での強硬策とその後の宥和策の打ち出しなど、政権側の対応にゆれがあった。戦術上の問題もあったが、基本的にはベンアリ政権の腐敗や強権への反発が強かったということであろう。
ベンアリ政権はチュニジア中にベンアリの写真が飾られているなど個人崇拝をすこし推進していたし、警察が過激派を厳しく取り締まっていた。軍も政権側に着いていた。こういう強権国家の体制は案外もろいということが改めて明らかになった。
北朝鮮で同じようなことが起こるとは思えないが、エジプトのムバラク政権もリビヤのカダフィ政権も同じような政権であり、もろく倒れる可能性があることを示している。

2、 エジプトのムバラク政権は今年9月に大統領選挙を迎える。ムバラクは高齢であり健
康状況も思わしくないので、再出馬しない可能性が大である。ムバラクは息子のガマルを大統領にするとしたいと考えたようであるが、軍の反対などがあり、現状ではガマルが大統領になる可能性は少ない。その後、ムバラクは情報長官のオマル・スレイマンを暫定的に大統領にし、ガマルにつなぐことを構想したが、スレイマンも高齢で病弱で無理であると言うことになっている。いま最も次期大統領の呼び声が高いのはアハメッド・シャフィック元空軍参謀長、現民間航空大臣である。
エジプトは権力移行期にあるので、チュニジアのような不安定化にも脆弱性がある。

3、 ベンアリが亡命したサウジも権力移行期にある。サウジのアブドラ国王は86歳の高
齢であり、病弱で医師に休養をたびたび命じられている。スルタン皇太子も84歳の高齢であり、ガンであるとされている。この二人の後継がどうなるか、まだ明確ではない。

4、 チュニジアのベンアリは親欧米であった。エジプトもサウジも親欧米である。そうい
う国が不安定化するのは米欧の中東政策をより難しくする。まずは、チュニジアの大統領選挙を国民が納得する公正なものにすることが大事であろう。

  上記記事の原文は、http://blogs.yahoo.co.jp/kokusaijoho_center/36876176.htmlでご覧になれます。

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