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国連安保理改革は、今日、国際社会と構成国が国連成立当初とは全く変貌し急務と叫ばれ続けながら、一向に進んでいない。
それは、近年、多数の加盟国間で最も改革への機運が高まり、具体的決議案が国連総会に提出されたりしたこともあったが、常任理事国の米国が常任理事国を新たに増やすとしても極めて少数の数カ国のみとの厳しい態度をとり、中国が日本の常任理事国入りを阻止するため新規常任理事国についてのコンセンサスが成立しない限り反対とのキャンペーンを張ったことも大きな要因であった。
米国の態度は、オバマ政権になってから多少前向きなっているように見えるが、アフリカ地域等からの常任理事国入りには依然消極的と思われ、中国の態度も全く変わっていないであろう。
従って、安保理改革が再び急速に動き出す機運にはないが、最大の問題は、アフリカ、ラ米地域を含む各地域の常任理事国入り候補国についての加盟国間でのコンセンサスづくりが進んでおらず、かつ常任理事国入りできないミドル・クラス加盟国の安保理改革への反対キャンペーンが依然として強いことである。
日本の常任理事国入りには、これまで、北朝鮮や中国等少数国を除く最も多数の支持があるとされてきたが、下記記事にあるように、英国有力誌の見方の微妙な変化といった兆候もみられ、要注意である。オバマ大統領がアジア歴訪中インドでその常任理事国入りへの強い支持を公然と明言したが、米国の日本支持については従前より周知とはいえ、日本での2国間会談で言及しただけであった。
日本としては、何時でも国連安保理改革が具体的議題に上る時最大多数国の支持が得られるよう、日頃から國際場裡で信頼される外交を行っていくことが最良の対策ということであろう。 ( Y. I. )
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2.「ペンタゴン報告書:中華人民共和国の軍事および安全保障上の動向―2010年版」は、2010年8月16日米議会に提出、公表されました。その原文は、米国防省サイト(http://www.defense.gov/pubs/pdfs/2010_CMPR_Final.pdf)で御覧になれます。
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11月16日「国際情報センター」記事
「国連安保理改革」
1、 エコノミスト誌(11月13日―19日号)は「国連安保理の再設計は簡単ではないが、大きな賞になる」との論説を掲載している。
その概要、次の通り。(・・部分省略)
・・先週、バラク・オバマは国連安保理改革とインドに常任理事国席を与えることについて米の支持を約束した。
インドを支持することで、大統領は米がインドを世界的列強と評価していることを証明し、インドの常任理事国に静かに反対している中国にインドが対抗することを助けた。国連改革は、地域的ライヴァル関係と何かを失う強国により長い間阻止されてきたので、米はこれから何も起こらないことをかなり確実視し得る。・・インドの満たされていない野心を掻き立てることは、国連の最も上級の機関が今ある世界を代表していないとの感覚を強めるだけである。これは国連になにもよいものをもたらさない。
オバマは彼のインド政策が国連政策を犠牲にしないように、彼の言葉を守る必要があり、米を安保理改革支持者に・・しなければならない。改革は正義にかなうし、ずっと前になされておくべきことだし、改革は国連をよりよく機能するようにさせ得る。改革は達成可能かもしれない。
ほとんどの人が安保理の拒否権を持つ常任理事国構成は過ぎ去った時代、第2次大戦での勝者は誰かが重要であった時代を反映していることに同意している。ますます代表性を欠き、アナクロの安保理はその発言の権威が減少している。・・よりよい安保理はもっと多くのことをなしうる。
しかしコンセンサスはここで終わる。今の常任理事国中、英仏はその影響力の減退を心配している。中国は日本の常任理事国入りに反対している。メキシコとアルゼンチンはブラジルに反対している。イタリーはドイツに反対している。アフリカ諸国は南アフリカとナイジェリアのいずれにするか決めかねている。イスラム国が必要なのか。そうであればどこの国か。
これは混乱で、何年も成果もなく論議された。・・外交官は改革について話すのは時間の無駄と言っている。しかし国際統治は最終的に変わる。IMFでは欧州はその力を譲歩したし、・・G−20はG−7を影に追いやった。・・
安保理は代表性を確保するために十分に大きなものである必要があるが、仕事をするために十分小さくなければならない。・・拒否権拡大は安保理を機能不全にする怖れがある。そういう考慮から、計画をスケッチしうる。新興国はより発言権を持つべきで、ラ米からはブラジルが最も納得に行く候補である。ナイジェリアは規模は大きいが、秩序がなく、・・南アフリカの方がいいだろう。EUは1議席との案は理想的だが、これには英仏が拒否権を発動するので、その結果としてドイツは入る。・・日本は経済大国であるが、地政的大国ではなく、米の支持約束もあり、かろうじてもぐりこむ。イスラム国としては、最善はトルコかインドネシアであろう。インドが最強の請求権を持っていると言う点で、オバマは正しい。
改革論は圧倒的に強い。米の1極時代は過ぎた。英仏は待てば待つほど、その交渉ポジションは弱まる。ロシアは拒否権を保持し得る限り、多分改革を受け入れる。中国は統一戦線に直面して、渋々ながら応じるかもしれない。新しい国連の設計が容易であると誰も考えるべきではない。しかしそれをしないと、混乱した相互に結びついた世界で衰退する国連になる。これもまた容易なことではない。
2、 安保理改革は日本が主導してきた。日本だけ常任理事国にするわけにもいかないということで、インド、ブラジル、ドイツと一緒になって推進してきた議題である。安保理改革の際に日本が常任理事国にならないということはありえないと考えられていた。しかしこのエコノミスト誌(この雑誌は世界の有識者に強い影響をもっている)の記事では、日本は経済大国であるが政治的大国ではないとして、「かろうじて潜りこめるか」と書かれている。日本の国際的な地位の低下がここまできたかとの感を禁じえない。
今回のインド訪問で、オバマ大統領はインドの常任理事国入り支持を力強く述べた。その後日本に来たが、私は日本の常任理事国入り支持を言わないのではないかとひそかに懸念していたが、オバマは日本支持の表明は行った。
3、エコノミスト誌は、日本は経済大国ではあるが政治的大国ではないとしているが、国際政治面での役割を忌避し続けてきた戦後日本のあり方が、日本の国際的な地位の低下をもたらしている。このままで推移すると、日本は国際的な影響力の点で、英仏独のような国ではなく、オランダのような国になってしまう、あるいは既になっている。日本は平和な欧州にいるのではなく、中露や北朝鮮が隣国としてある厳しい環境にいる。
「平和愛好的ではあるが、強い日本」になり、中国の台頭で力のバランスが変わってきている東アジアでの力のバランスを回復することを念頭に、しっかりとした外交・安保政策を行い、国際政治にも関与して行かなければ、日本はアジアの平和も日本の平和も守れないことになるだろう。
中国や北朝鮮の脅威がそこにある時に、隣国に脅威を与える軍事大国にはならないなどという時代に沿わない方針は、出来るだけ早く処理することが肝要であろう。
上記記事の原文は、http://blogs.yahoo.co.jp/kokusaijoho_center/36504155.htmlでご覧になれます。
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