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仙台市で夫がパイプカットを受けたにもかかわらず妻が妊娠したため、賠償請求の裁判を起こして
いるという記事が今朝の朝刊に出ていました。
当院でもパイプカットの手術を行っているので、とても興味深い記事でした。
実際パイプカットの後の再疎通のケースは報告されているようで、その頻度は0.1〜0.2%ほどと
言われています。何でも100%と言うことはないのに、クリニックの院長が「あなたの子供で
あることは99.9%あり得ない」と言ったのがまずかったようです。
実は私の先輩のドクターにも、自分がパイプカットを受けて妻が妊娠したという先生がいます。
その先生は妻から妊娠したと言われた時に「まさか!!!」と思ったそうですが、自分で顕微鏡で
精液を調べたところ、元気な精子がうじゃうじゃしていたので、あっさり観念したそうです。
じゃどうして一度切断した精管がまた繋がるかと言いますと、なぜかはいまだわかっていません。
精子は弱い面がある一方、非常に強い面もあります。
何しろ1ccあたりに数千万という精子がいるわけで、スーパーマンのような精子が中にはいるのです。
私が考えるには、「スーパー精子が一方の精管の裂け目から出て、精子のプールを作りそれが
大きくなって、もう一方の精管の裂け目からまた進入してゆく」、そのような仮説を考えています。
だから、その先生の手術がまずかったかというと、そうとも一概には言えません。
何しろ精管は血管と違って意外にもろく、強く縛りすぎるとそれだけで精管が切れるし、
きちんと縛っていても、時間の経過とともに糸の結び目から精管に亀裂が入って裂けてしまう
可能性も考えられるからです。
私は結構パイプカットを行ってきましたが、精管を結ぶ時の力加減だけは特に注意しています。
ゆっくりじわっとやや太めの糸で縛ることが必要です。
本当に、人ごとではないので、今後も慎重に手術をしてゆきたいものです。
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