43.第15条報告
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政府事故調査・検証委員会の中間報告
(23)
5 農畜水産物等や空気・土壌・水への汚染
(2) 土壌等の汚染 (つづき)
b 災害廃棄物等の処理基準
今次の地震・津波により多量の災害廃棄物が生じたが、このうち放射性物質に汚染されているものについては、廃棄物の処理 及び 清掃に関する法律の適用はなく (同法第2条第1項)、また、 他に 放射性物質に汚染された災害廃棄物の処理を規制した法令はなく、 そこで、環境省は、
厚労省 及び 経産省と協議しつつ、以下のとおり、その処理基準を設けていった。
※ その間隙を埋めるものとして、8月26日 「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方
太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染
への対処に関する特別措置法」 が成立し (廃棄物処理に関する規定は 平成24年1月1日
施行)、福島第一原発事故由来の放射性物質により汚染された廃棄物については、国が
その処理を行うこととされている。
即ち、環境省は、関係省庁とも協議しつつ、5月2日 福島県浜通り 及び 中通り地方の災害廃棄物の放射能濃度等の調査を行うことを決め、その結果をも踏まえて検討を続け、6月23日 「 福島県内の災害廃棄物の処理の方針 」 を示し、その中で災害廃棄物の焼却灰に関し、放射性セシウム濃度が 8000Bq/㎏ 以下である場合は、一般廃棄物最終処分場における埋立処分を可能とすること、8000Bq/㎏ を超え、10万Bq/㎏ 以下である場合は、処分の安全性が確認されるまでの間、一時保管とすることが適当である こと、10万Bq/㎏ を超える場合は、適切に放射線を遮蔽できる施設で保管することが望ましい こと等の基準を示した。 福島県外においても 廃棄物の焼却灰から高濃度の放射性物質が検出されたことから、環境省は、同月28日、東北地方、関東地方等の16都県に対し、福島県内の災害廃棄物の処理の方針に準拠した焼却灰の取扱基準として、「 一般廃棄物焼却施設における焼却灰の測定及び当面の取扱いについて 」を示した。 なお、8月31日、環境省は、処分の安全性が確認されるまでの間、一時保管することが適当であるとしていた8000Bq/㎏ を超え10万Bq/㎏ 以下の焼却灰について、 ① 放射性セシウムによる公共用水域や地下水の汚染を防止すること
② 埋立地の利用制限を含む長期的な管理を行うこと
を条件として 埋立処分を可能とする方針を示した。
c 下水処理汚泥
4月30日、福島県の下水処理汚泥等から高い濃度の放射性 セシウム が検出された。 この情報を受けて、他の都県でも下水処理汚泥の放射性物質の検査が行われたが、同様に高い濃度の放射性 セシウム が検出された。
その原因であるが、下水の排除方式には、 ① 合流式 ( 汚水と雨水を同じ下水道管で集め、下水処理施設まで運ぶ方式 )
② 分流式 ( 汚水と雨水を別の下水道管で集め、汚水のみ下水処理施設まで運び、雨水に
ついては そのまま川や海へ流す方式 )
の 2方式があるところ、高い濃度の放射性物質が検出されている汚泥は、 合流式下水道の下水処理施設の汚泥であることから、高濃度の放射性物質が検出された原因は、飛散した放射性物質が 雨水に流されて 汚水とともに下水処理施設に運ばれ、ここで濃縮されたためと考えられている。
原災本部は、5月12日 「 福島県内の下水処理副次産物の当面の取扱いに関する考え方 」 を
示し、その中で、脱水汚泥の内 10万Bq/㎏ を超えるなど濃度が比較的高いものについては 可能な限り、県内で 減容化処理を行った上で 適切に保管することが望ましいなどの考え方を示した。
また、他県からも 脱水汚泥についての基準を示してほしい との要望があったことから、6月16日、原災本部は、 「 放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の考え方 」を示し、
10万Bq/㎏を超える放射性セシウムが含まれた脱水汚泥等については、可能な限り それが発生した県内で 適切に放射線を遮蔽できる施設で保管すること、8000Bq/kg 以下の脱水汚泥等に
ついては、埋立地を居住等の用途に供しない など 一定の条件の下で 埋立処分を可能とすること、
8000Bq/㎏を超え10万Bq/㎏以下のものについては、一定の管理方法を条件として埋立処分を可能とすること等の基準を示した。 d 下水処理汚泥等の処分先
このように、原災本部 及び 環境省は、放射性物質が含まれる脱水汚泥、焼却灰等の処理基準等を示したものの、処分場周辺住民の反対、 業者の引取拒否等により、処分、再利用が進まず、そのため、行きどころのない下水処理汚泥 や 焼却灰を 下水処理施設や廃棄物焼却施設で保管し続けなければならない状況が生じている。 ※ この他、地震・津波により 東北地方を中心に 多量の瓦礫が発生しているところ、その
一部が放射性物質に汚染されているとして、その処理が進んでいない。
なお、今回の原発事故に由来する放射性物質により汚染された廃棄物に関しては、
8月26日 「 平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電
所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法 」
が成立し (廃棄物処理に関する規定は 平成24年 1月1日施行)、福島第一原発事故由来の
放射性物質により汚染された廃棄物については、国が その処理を行うこととされている。
(未完成) |