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蒼き疾風(あおきかぜ) 第86話 心酔
【シーゲルの歴史小説!】
※この物語はフィクションです。
※この曲を聴きながら…読んでみて下さい。
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【この回のイメージ曲♪】
黄金の日日
http://www.youtube.com/watch?v=GN-ttLjTf9Y
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越後・春日山城の城下にある…
曹洞宗の「林泉寺」に参禅している…
「小泉小太郎」ら…
「蒼き者」の8人は…
「林泉寺」の住職「天室光育」和尚の紹介で…
府内から来た…と言う…
「宗心(そうしん)」と言う…
若い「寺僧」と知り合ったのだが…、
実は…この「宗心」…
「越後」の新しい「若き国主」…
「長尾景虎(後の上杉謙信)」…
本人であったのだが…、
小太郎らは…そうとは…知らずに…
暇を見つけては…頻繁に訪れる…
「宗心」と…気軽に語り合っていた…。
小太郎は…宗心が…
立派な武家の出であるだろう…とは…思っていたのだが…
まさかこれがあの…
「長尾景虎(後の上杉謙信)」本人であるとは…夢にも思わない…
なぜなら…「宗心」は…
模範的な「優等生の寺僧」であり…
「宗心」自身も…
心から参禅を楽しんでいるように見える…
まさに…立派な「寺僧」…
「そのもの」であったから…疑う余地が無かったのだ…。
「光育和尚様…
将来…「宗心」様に…
「林泉寺の跡目」を継がせたらどうですか??」(小泉小太郎)
「おお〜それは…良い…
宗心殿のような方こそ…
この林泉寺の住職に相応しいお方じゃ(笑顔)」(山本勘助)
「はははは〜(笑顔)
どうじゃな??宗心殿??
小太郎らは…あのように申しておるが…(笑顔)」(「林泉寺」の住職「天室光育」和尚)
「もったいないお言葉…(笑顔)
しかしながら…この「宗心」…
出来ますことならば…
この「林泉寺」にこもり…
光育和尚様の教えを受け…
曹洞禅を極めさせて頂ければ…
この上ない喜びと…
常日頃、思っております…(本気)」(宗心こと長尾景虎(後の上杉謙信))
「これこれ…(苦笑&困)」(光育和尚)
「宗心」こと「長尾景虎」は…
本気だった…。
出来ることならば…
この乱世から離れ…
参禅しながら学問と人の道の教えを学び…
林泉寺の住職となって…
生涯を送りたいと…常日頃、思っているようだ…。
そして…
「宗心」こと「長尾景虎」は…
「光育和尚」に心酔している…。
これが…たびたび「林泉寺」に訪れる理由なのであろう…。
「本人は望んでいるのに…
残念なことに…
「宗心」殿の「ご実家」が…
それを許さないのであろうよ…(残念)」(勘助)
「うーん…??
宗心様のご実家は…
やっぱり…林泉寺とは…
宗派とかが…違うのですかねぇ…??(残念)」(真田源太)
「鋭敏で…
知識も…心構えも…
「林泉寺の住職」に…申し分無いと言うのに…
もったいないことですねぇ…(残念)」(小太郎)
「皆、ありがとう…
心より礼を申すぞ…」(宗心こと長尾景虎)
その時…
林泉寺の門前に…早馬が訪れ…
一人の武士が…こちらにやって来た…。
「景虎様…」(直江実綱:なおえ・さねつな)
「景虎様…!!!???(驚)」(小太郎たち)
「馬鹿者!!(怒)
ここでその名を出すなと!!
あれほど申したではないか!!(怒)」(宗心こと長尾景虎)
「し…失礼致しました…
近隣諸国の情勢で…吉報が入りましたもので…
すぐにも…景虎様に…お知らせしようと…」(直江実綱)
「ちっ!!(また言ったという顔をして)
で…吉報とは…
いかなる情報か…??」(宗心こと長尾景虎)
「はい…その前に…お人払いを…」(直江実綱)
そう言われて…小太郎たちは…
気をつかって…その場所を離れようとしたが…
「かまわぬ…
申してみよ!!」(宗心こと長尾景虎)
「はっ!!それでは…
9月よりおこなわれていた…
甲斐の武田軍による「砥石城攻め」は…
「村上義清」軍の反撃によって…
「武田軍」は敗北…
「横田備中」をはじめ…
1000名近く討ち取ったとのことでございます…」(直江実綱)
「………!!!!!!(驚)」(小太郎たち)
「宗心こと長尾景虎」は…
直江実綱の報告を聞いて…
驚きの表情を見せた「小太郎」たちに…
一瞬、反応を見せたが…
それを…気にせず…言葉を続けた…。
「やはり…
村上義清と…高梨政頼を…
すぐに和睦させたのが…効いたのであろう…。
良し!!
それでは…そちは、急ぎ城に戻り…
村上義清と…高梨政頼に…
祝いの使者を送るように…」(宗心こと長尾景虎)
「はっ!!
では…ごめん…」(直江実綱)
そう言って…
「直江実綱」は…駆け足で帰っていった…。
「宗心様…
いや…景虎様と…お呼びすれば…良いのでしょうか…??」(小太郎)
「はぁ…(ばれてしまったか…と言う顔をして)
気にせず…今まで通り…
「宗心」と呼んでくれれば良い…」(宗心こと長尾景虎)
「はぁ…
それで…今、言われたことは…本当なのですか…??」(小太郎)
宗心こと長尾景虎は…
「堺」や「伊賀」、「尾張」などの他に…
「甲斐・信濃」でも…
小太郎らが「商い」の活動しているのを…事前に聞いて知っている…。
「ああ。本当だ…。
そう言えば…そちは…
「武田晴信」にも…
会ったことがあるのであったな…」(宗心こと長尾景虎)
「ええ…(困)」(小太郎)
「案ずるな…
そちが…甲斐や信濃の者と…
商いの取引があったからと言って…
それを…罪にするような…
了見の狭き…それがしではない!!」(宗心こと長尾景虎)
「では…申します…
武田方の…「横田備中守」様が…
討死なされたとは…本当でありましょうか??(心配)」(小太郎)
「ああ…
勘定方の奉行職も勤め…
常日頃、正確を期する…
あの「直江(実綱)」が言うのじゃ…
残念だが…本当であろう…」(宗心こと長尾景虎)
「…………(涙)」(小太郎)
小太郎は…黙って涙を流した…。
「「横田備中守」様は…
すでに高齢で「隠居の身」でありながら…
我らの「指導役」や「後見役」のような形で…
何かとお力になって頂きました…。
我らは…
「横田の爺」などと…
陰で「あだ名」しておりましたが…
それは…あのお方を慕ってのこと…(涙)
遠い故郷の…
実の「爺様」のように…
我らは…あのお方を慕っていたのであります…(涙)
我らが…無事に…堺まで旅が出来たのも…
そして…各地に無事…出店、出来たのも…
あのお方の…支えがあったからでございました…(涙)」(小太郎)
「そうか…(残念)
その「横田の爺」とやらのこと…
残念に思うぞ…。
敵味方に別れているとは言え…
元々は…「人の子」…。
相模の男も…
越後の男も…
甲斐・信濃の男も…
元は同じ「日ノ本の子」…
何ゆえ…争わねばならぬのか…(残念)」(宗心こと長尾景虎)
戦の天才と言われた…
「宗心」こと「長尾景虎(後の上杉謙信)」は…
戦となれば…
勇猛果敢に戦う「毘沙門天」のような男であるが…
実は…
仏教を愛し…「僧侶」として生きることを夢見る…
「義理堅い男」であった…。
そのためか…
部下の謀反などにも…寛大なエピソードが多い…。
「小太郎」らが…
間者であろうとなかろうと…
それが…「人のため」となるならば…
訳隔たりなく…受け入れる…
現に…「長尾景虎」は…
商人はもちろん…
他国からの入居者に対しても寛大であった…。
もちろん…領内の繁栄のためであるのだが…
領内の物産を近隣諸国に広め…
自ら、他国からの商船も招き入れているほど…
積極的に経済に力を入れた。
林泉寺での僧侶としての…
参禅生活に未練を残しながら…
武将として生き…
宗派を問わず…仏教を愛し…
「僧侶」としての一面を持つ…
彼の純真な心が…
「義」の精神に…繋がっているのであろう…。
「あのお方は…
けがれを知らぬまま…
大人になられたような…
そんなお人なのかも知れませぬな…」(小太郎)
「うん…」(一同、うなずく)
「宗心」が…
「景虎」と解ってしまったその後も…、
いつもと変わりなく…
林泉寺に現れ…
「宗心」として…「小太郎」らと接した…。
小太郎は…
本気で「景虎」に心酔するようになった…。
「小太郎」らは…
この時から…
「越後」と「甲斐」を…
「戦わせてはいけない…」
そう思うようになっていた…。
最後に…
謙信についてのエピソードだが…
後に「北条氏康」は…
「武田信玄」「織田信長」と比較して
「謙信」についてこう述べている…
「信玄と信長は表裏常なく、
頼むに足りぬ人物だ。
謙信だけは…
請け合ったら…
骨になっても義理を通す人物だ。
それ故、肌着を分けて…
若い大将の守り袋にさせたい…」(北条氏康)
(つづく)
※この物語はフィクションです。
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