Fin de siècle

ファン・ド・シエクル 繁栄と退廃

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僕はフェルメールは半分くらい鑑賞してきた。よく「独特の静謐で、科学的な空間構成や繊細な光」と評されるけど。晩年の作品には、バラつきも多く、いくら技術を駆使しようとも、つまらなさを感じさせるものもある。
 
窓辺で手紙を読む女」の髪は光の滴のようでした。
 
紳士とワインを飲む女」はステンドグラスが本当に綺麗でした。
 
bauさんが、「フェルメール これって嫌い  I hate it!」という記事を昨日あげたようですが、21名のブログ仲間が選んだワースト作品に、「技法はいいのはわかるけど」という前置きがあってあげられているのが「レースを編む女」でした。
 
「レースを編む女」は実際に緻密で、糸なんかどのくらい観察したのだろうというくらいの勢いで描かれています。でも、やはりいくら緻密に描かれていて、資産価値があったとしても欲しくない。「モナリザ」といっしょで、価値はわかっていても手元に置いておく魅力が、自分にみつからないわけです。
 
しかも、kei さんの「フェルメール 赤い帽子の女 フルートを持つ女 」で、やられたと思った。記事にあるように「赤い帽子の女」という作品は、とても奇妙な魅力がある作品で、フェルメールの真作はともかく、すごい上手だし、フェルメールの真作の何点かよりも優れていると感じました。
 
「レースを編む女」とこの「赤い帽子の女」のどちらが好きかといわれると、「赤い帽子の女」のほうが面白みがあるので好きです。
 
フェルメールは推定全制作点数は55〜60点ほどといわれていて、いまフェルメールとされているのが35点、フェルメールとされつつも疑われているもの1点、伝フェルメールは1点。フェルメールが亡くなってから20年後にファン・ライフェン所有とされるまとまったコレクションが売りに出ました。21点あります。
 
XAI フェルメールはお好き?」 フェルメールの記事にリンク
 
一人のコレクターが3分の1も作品を買い占めていたとなると、フェルメールの作品が売れていたと判断することは不可能で、さらにフェルメール自身が手元に置いていた作品が数点。一般には知られていない画家だったのかもしれません。
 
ファン・ライフェン所有のフェルメール作品(フェルメール 生涯と作品 より)
 
「金貨を量る若い女性」→「天秤を持つ女」のこと?
牛乳を注ぐ女」、きっとそのものです。
「フェルメールの肖像画」→現在確認されていない作品。比類なく美しい作品らしい。
「ギターを弾く若い女性」→「フェルメール これって嫌い  I hate it!」にあるものと同じかな。
「彫像のある奥の部屋で手を洗う男」→現在確認されていない作品。芸術的で珍しい作品らしい。
「室内でクラブシンベルを弾く若い女性と耳を傾ける男」→クラブサンのこと?「音楽の稽古」?
「若い女とそこに手紙を持ってきた女中」→「恋文」?「女と召使」?
「酩酊してテーブルで眠る女中」→「眠る女」のこと?それとも別作品
「室内で歓談する仲間」→現在確認されていない作品?
「室内で音楽を演奏する男と若い女性」→「合奏」のこと?それとも別作品
「兵士と笑う若い女」→「兵士と笑う女」のこと?
「レース編みをする娘」→「レース編みをする女」のこと?
「デルフト市の展望、南側から見た図」→「デルフト展望」のこと?
「デルフトの一軒の家の眺め」→「小路」のこと?
「デルフトの数件の家の眺め」→現在確認されていない作品。
「書き物をする若い女性」→「手紙を書く女」のこと?
「真珠で身繕いする女」→「真珠の首飾り
「クラブシンベルを弾く若い女性」→「ヴァージナルの前に座る女」、「ヴァージナルの前の女」?
「古代風の衣装をつけたトローニー」
「もう一点のトローニー」・・・・・・・・・・・この3枚のトロー二に「真珠の耳飾り」、「少女」がある?
「トローニー」
 
画家列伝には名前が登場するものの、一般の人々にフェルメールの名は届いていなかったようです。画家、画商、専門家たちは知っていても、買い手となる人々にはほとんど忘れられていたようです。
 
1866年、トレ=ビュルガーは、「一般人(買い手)に知られていない」というところを利用して、「フェルメール発見者」として論文を美術専門誌「ガゼット・デ・ボザール」に掲載。ここから、J.ファンデル・メール→フェルメールと認知され、作品の評価と値が上がったのは、トレ=ビュルガーの功績かも。
 
イメージ 1
 
こうして1920年代前半にマルセル・プルーストが「オランダ絵画展」でフェルメールの「デルフトの眺望」を見た。彼の有名な作品「失われた時を求めて」第五篇 囚われの女で、あのベルゴットは、「デルフトの眺望」の作品の前で死んでしまう。プルーストはなぜベルゴットとの死を「デルフトの眺望」と組み合わせにしたのでしょうか。
 
カミーユ・クローデルの弟、ポール・クローデルの絵画論「眼は聴く」(L'Œoeil écoute)1946年刊行で、「リュートを奏でる女」、「合奏」、「刺繍をする女」を取り上げています。
 
記事 フェルメールはお好き? 「刺繍をする女」とその職業観
記事 窓辺で手紙を読む女 「alei のフェルメールはお好き?」へ  「リュートを奏でる女」、「合奏」
 
ハン・ファン・メーヘレンのフェルメールの贋作事件は1945年頃に発覚。本来は死刑になるかどうかだった。ところが買い手がナチスだったために禁固1年で済んだ。
 
そして盗難。ポール・クローデルが紹介した「合奏」だけが現在でも不明中。
 
フェルメール自身は貧困のなかで亡くなっている。1672年フランス軍が侵入してきてかららしいのですが。それは買い手がいなくなったということでしょうか。
 
実家の「メーヘレン」を賃貸に出し、義理の母の貸し金の回収をしながら生活。なぜか1000ギルダーの借金ができていた・・・。
 
その没後にさまざまな事件に関わって、作品の映画化まであって、あの世からフェルメールはどういう気持ちでそれを見ているだろう。
 
僕自身が興味を持ったのは、比類なく美しい「フェルメールの肖像画」です。まさか「絵画芸術」のことかと思いましたが、さまざまな品物に囲まれたフェルメールの肖像画だということです。

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