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2008年7月9日

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建築探訪 in 関口(東京カテドラル聖マリア大聖堂)

Yahoo!JAPANトップ「みんなのアンテナ」に掲載されたのがきっかけで、日々多くの方々にお越しいただいているので建築探訪記事を書かないわけにはいかないでしょう(苦笑)

ここしばらくは激務な日々を送っているので更新がままなりませんが、長い目でお付き合いください^^;



今回は、先日書店で手にした CASA BRUTUS「ニッポンのモダニズム建築100 」の表紙も飾っていた建築「東京カテドラル聖マリア大聖堂」を訪れた際の写真から探訪記事をまとめます。
(内部は撮影禁止でしたので写真は外観のみ)

■ 東京カテドラル聖マリア大聖堂

イメージ 1

■設計:丹下健三・都市・建築設計研究所
■構造:鉄筋コンクリート造・HPシェル
■竣工:1964年
■所在地:東京都文京区関口3-16-15

設計は丹下健三氏。
「東京カテドラル聖マリア大聖堂」は氏の代表作の一つと呼べますが、この他にも代表作と呼べる建築は多数あり、正直なところどれが一番の代表作かと言われても中々決めかねます。
一般の方にも比較的認知度が高く馴染みのある建築として上げても「東京都庁」「代々木体育館」「広島平和記念資料館」「フジテレビ本社ビル」などなど。。

「東京カテドラル聖マリア大聖堂」の建築的特徴は、なんといってもそのフォルム。
構造はHPシェル(双曲放物面)構造で、それは例えて言うならば貝殻や卵の殻のような構造形態。同様のシェル構造にはオーストラリアの「シドニー・オペラハウス」がその一つです。

このHPシェル合計8枚が曲面を成しながら互いに空に向かってもたれ合うように美しい曲線美を描き、上空から(googleマップ)大聖堂が一つの十字架形を形づくっています。



東京カテドラル全景

イメージ 2

大聖堂の左に見えるのは鐘塔。
訪れた日はちょうどバザーの日で多くの方でにぎわっていました。

初めて東京カテドラル聖マリア大聖堂を目の前にした印象としては、想像していたより建物ボリュームが小ぶりに感じました。
来るまではもっと大きいようなイメージを持っていました。

しかしそれが聖堂内に入ってみると印象が一変。
HPシェルで形づくられた内部空間はかなり大きく、天に向かって深く伸びる内部空間には強い精神性を感じました。
内部は撮影禁止でしたので、内部の静寂感やあの包み込まれるような安堵感が伝えられないのが残念でなりません(苦笑)
少しでもその雰囲気を・・ということで、東京カテドラルの公式webサイト上で写真とクイックタイムVRを使った360°のパノラマ映像を見る事ができますので紹介しておきます。



大聖堂の外装はステンレススチールで覆われており、天気のいい日には太陽を浴びてまばゆいばかりの輝きを放ちます。
イメージ 3

現在は大変奇麗な状態となっていますが、大聖堂は2007年1月〜9月にかけて一度大改修工事が行われています。
改修内容は外壁はがれや痛み、トップライトの改修が主でした。

教会から発表されている改修の理由を抜粋すると、
「この建物の斬新なデザインと建築当時の技術とのギャップのため、初期の段階から雨漏りと、ステンレス外装への浸水問題がありました。(中略)ステンレス板の組み方の関係で、雨水が侵入することは避けられず、年月の経過によってステンレスを支えている下地の鉄骨や鉄のボルトが錆び、台風の時にステンレスの一部がはがれるという事態が近年目立ってきました。(以下続く)」

(詳細は公式webからご覧いただけます)

多くの献金のもと本体工事だけで8億円もの資金を投じた大改修が終わったからこそ、今のこの美しい姿があるのです。



8枚の鉄筋コンクリートのシェルで形づくられた大聖堂の十字架の端部4面は、シェル同士が合わさったスリットを使いアルミサッシによる窓と扉があしらわれています。

イメージ 4

採光用の窓はシェルのスリットに沿って垂直に伸び、そのまま水平に連続しトップライトとなっています。
聖堂内部から上部を見上げるとスリットからゆるやかに注ぐ光が十字の形を成して、天空に光の十字架を描きます。
(そのトップライトが雨漏りの原因でもあったのですが(汗))



外壁のディテール

イメージ 5

【写真左上下:HPシェル部のステンレス外装と床の取り合い】
大聖堂の外装のほぼ全てを占める曲面シェルは角波状に組まれたステンレス板で覆われています。
遠目には分かりませんが、ステンレス板の表面はエンボス加工がされています。

角波状のパターンもこの巨大な曲面の面積とバランスを保つようにかなり大きく深い陰影のパターンになっています。
近くでは大きく見える角波の陰影も、建築のスケール全体としてみるとうまくバランスが取れています。

【写真右上下:大聖堂入口のボーダー部の外装と床の取り合い】
大聖堂の十字架端部の4面のボーダー部分に限りエンボス加工のないステンレス板が使われています。



ここ東京カテドラルを訪れた時間がちょうどミサの時間でしたので、内部の見学も兼ねて参加させていただきました。
とは言うものの、私はキリスト教ではないのでミサの作法など知るすべも無かったので後ろの方でひっそりと建築空間の空気を堪能していましたが・・・^^;

東京カテドラルを建築を目的として訪れる方も是非ミサの時間と合せて見学する事をおすすめします。
教会建築が教会建築として機能している時に身を置いてこそ、100%の東京カテドラルを感じられると思います。



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