二回通して聴く

こんだけCD買ってんだから、少しはレビューなどを。

「GRRR!」 THE ROLLING STONES

イメージ 1
ビートルズと並んで今年デビュー五十周年のストーンズの記念碑的アルバム。四十年の時にも「フォーティー・リックス」という同じようなベスト盤にそっと新曲を混ぜてお祭り騒ぎをしたのとほぼ同じフォーマット。ベスト盤だけで世界ツアーまでしてしまったのだから、今回も期待していたのだけど、どうも英米二公演ずつで収束しそうで、少し残念。
余談だけど、そのフォーティー・リックスのツアーの時、大阪ドームで見たんだけど、なんとセンターステージ最前列だった。手を伸ばせば届く所でミックが唄っていたのだ。世の中はイラク戦争でざわついていたけれど、僕はその瞬間世界で一番幸せ者だとすら思った。同じ列の女の子二人組は、ストーンズが目の前で演奏を始めた途端に号泣していたのだけど、今思い出してももらい泣きしてしまう(笑)。
少し冷静になって、まぁ、ベスト盤は今までにもいろいろ出ているし、ストーンズじゃなきゃ買わないよな、という感じ。最新オリジナルアルバム「ア・ビガー・バン(G)」があまりにも最高傑作すぎたので、逆に五十周年といわれてもあまり感動がない気がする。それでも、一応おおざっぱな年代順に並べられていて、音もイイし、選曲も頷ける感じ。今の時代、ファンはそれぞれのベスト盤を自分なりに作って持ち歩ける時代だから、あまり価値はないし、だからといって80曲に増やしたり特典をいっぱい着けた豪華版も買う気にはなれない。この辺りがちょうどイイ手頃なサイズ、という感じかな。
その中で、やっぱり新曲二曲、特に「DOOM AND GLOOM」は最高にイカしている。実を言うと最初PVをネットで見るまで、年末に買えばいいか、ぐらいに思っていたのだけど、余りのかっこよさにすぐに買いに走ったのだ。まぁ、ストーンズの最新シングルに、ベスト盤が付いている、と思えば安い物だ、とすら思えるね(笑)。
さっきも言ったように、「ア・ビガー・バン(G)」があまりにも格好良すぎたので、アレに続くアルバムは相当なプレッシャーだろうな、と思っていた。はっきり言ってしまえば、いわば最後のアルバム、という重責を担う可能性もあるアルバムなのだから、「ア・ビガー・バン(G)」で留めておけば、という気もしないではないのだ。
でもこの新曲を聴けば、誰だってそれが杞憂だということがわかる。さっきも言ったように、このベスト盤はざっくりと年代順に纏められているのだけど、順に聴くとどんどん円熟していくというか、それでもなお現代のセンターラインを突っ走っているのが見えるような、余裕の歩み、みたいなモノが感じられるのだ。そして俺たちはココにやってきたぜ、と言わんばかりの自信に溢れたグルーブを奏で始めるんだよ。
「ONE MORE SHOT」はギターのリフの後に、ともすればたどたどしく聴こえるドラムがかろうじて重いビートを醸していくんだけど、これが下半身をブルブル揺さぶるんだよ。重いんだけど、タイト。それが最近のストーンズのグルーブなんだけど、いいんだヨなぁ。そしてそれは、次なる新しい音の予感に満ちあふれている気がする。こなれた感じで余裕を見せて、これで終わりじゃないぜ、という感じでフェードアウトしていくんだよな。
まぁ、ストーンズを語り出すと止まらないのだけど、とりあえず、新しいスタジオアルバムを心待ちにしている。それまでのちょっとしたお祭り騒ぎも悪くない。
これまた余談だけど、「ア・ビガー・バン(G)」のツアーの時にもドームに見に行ったんだけど、一緒に当時付き合っていた彼女も着いてくることになった。彼女はストーンズなんて聴いたこともない人だったんだけど、ちょうどその時に「フォーティー・リックス」が役に立ったんだよね。ライブのセットリストのほとんどは、きっとこの中から選ばれるだろうから、って感じで。今回のアルバムも是非、そういうことに使える日を楽しみにしているよ。いろんな意味で(笑)。

.


みんなの更新記事