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父が入院しました。
うちの父は病気知らずの、叩いても壊れそうにないような人なので、
そんな人が入院するなんてことは家族にとって大事件で、初体験でした。
そんな非常事態にものんきにかまえていた私ですが、(←オイ!)
病室のベッドで点滴を受けながら、ちんまりと寝ている父の姿を見たときは
さすがに、ショックを受けました。
が!そんなのも束の間。
「お父さん、あの、なんで入院したんだっけ?(゜д゜;)」
と突っ込みたくなるくらい元気で、見舞いに行く度に
その退屈ぶりを訴えられました(^^;
そんな父から暇つぶしに本を買って来て欲しいと頼まれました。
私「で、何が読みたいの?」
―ここで私は、池波正太郎とか、司馬遼太郎、藤沢周平…そんな名前が出るのかと思ってたんですけど―
父「げんじ けいた!!(^Д^)b あれが1番いい。」
私「…ゲンジ ケイタ?それ、作家さんの名前?どんな漢字書くの?」
父「あれ?お前知らないか?」
早速、病院の最寄駅構内にある本屋さん(結構規模も大きい)に行って探したのですが、ない。
店員さんに訊いても、私が父に聞き返したように「ゲンジ、ケイタ…ですか?」と
なんだか響かないニブイ反応が返ってきました(^^;
それならば!と古本屋に行ったのですが、やはり、ない。
こうなったら!と行った紀伊国屋の店内にある端末で検索して、
ようやくこの上下巻2冊だけ見つけました。さすが紀伊国屋さんです。
でも、「こんなに本がある中でたった2冊だけかよ(;゚Д゚)!」ってびっくりしましたけど。
とりあえず、お遣いは果たせました。
入院中の、しかもお年頃(?)の父親にこのタイトルはいかがなものか?(-_-; )と
若干の心配はありましたが、父は「これこれ!」と喜んでくれました。
父いわく、「若い頃よく読んだし、ハッピーエンドだし、気楽に読める」のが源氏鶏太さんの魅力だそう。
父が好きな小説というのも、なんだかとても新鮮だったので、
読み終わった後で、貸してもらいました(^^)
…と、相変わらず前置きが長くてすみません。(^^;
源氏 鶏太さんは、残念ながらすでに鬼籍に入っておられて、
存じ上げなかったことが申し訳ないくらい、いや、むしろ恥ずかしいくらい
直木賞も受賞され、後に直木賞の選考委員も務められた
大ベストセラー作家さんだということをあとがきで知りました。(*_* )
しかも現住友本社、住友不動産なんて大企業でサラリーマンをしながら
執筆活動をされ、たくさんの作品を残されているというから驚きました。
物語は、停年退職をあと半年後に控えた主人公が、停年後の職探しをする中で、
家族や職場の人間に翻弄されながらも、なんとか前向きに第2の人生を目指すもの。
正直、内容がどうこうよりも、ここに描かれている、私が知らない「昭和」の世界が新鮮でした。
まず、主人公が明治生まれで、サラリーマンをしているということに驚き、
私の中に「明治生まれ」=「おじいちゃん、おばあちゃん」という
変な決めつけがあることに気づきました。(^^;(ちなみに私の祖父は明治生まれでした)
そう、おじいちゃんとおばあちゃんにも若い時があって、サラリーマンやってたんだよ!
と、今さらなことを思ったり。(^^;
2人でレストランでエビフライ定食を食べて、ビールを飲んで、お会計が840円とか。
都内で新婚さんが住むアパートの家賃が1ヶ月15,000円とか。
…この頃なら、今の私めっちゃ高給取りだ。何しよう〜(*´▽`*)と虚しい妄想に耽ったり…orz
当たり前ですが、携帯もメールもなく、ちゃんと親に断りを入れてから
お付き合いする男女とか、お見合いを世話する人たちとか、恋愛事情も今とちょっと違ったり
(なんだかみんなとても素直な印象です)
いろいろカルチャーショックでした。
(私が知らなすぎるだけかもしれません(^^;A)
たしかに父の言うとおり、ハッピーエンドで、
きっと登場人物たちは戦争も乗り越えてきたに違いないのに、
そんな暗い影はほとんど描かれておらず、軽快に読めました。
父の入院なんてことがなければ、きっと出合うことがなかったであろう本です。
何がきっかけになるかわかりませんね(^^)
他の作品も読んでみたいなぁと思いました。
皆さんはご両親の好きな作家さん、好きな本の好みってご存知ですか?
生まれてこの方の付き合いなのに、全然知らなかったマコトです(^^;
あ、父は無事に退院して、元気にしております。
入院中にテレビも見まくったのか、めっちゃ芸能通になっててびっくりしてます(笑)
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