触・痛覚
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注射は病院で日常茶飯事で珍しい事ではない。 注射が痛いことも良く知られ、患者さんには嫌がられ、病院ぎらいの一因にもなっている。 針先をみるだけで痛みを訴える人がいる位であるが…。 実際には針が痛いのではなく、皮膚表面にある知覚神経が針を刺す時、痛みを感じるのである。 つまり、針を刺す瞬間が痛み、針を刺したまま皮膚を動かさなければその後は痛くない。 注射器内にある液体を皮内に流し込む操作でまた痛みが生じるが このように皮膚表面には所々に、痛みを感じる知覚と云う神経があり、運動神経ともまた違う。 さらに知覚には痛みを感じる痛覚と触る感じの触覚に分けられる。 痛覚と触覚は厳密には区別されるが、温度を感じる皮膚感覚も一部が違う。 それ故、手術の際、使用する局所麻酔は大方が痛みを麻痺させる作用で触覚には働きにくい所があるが 痛みを感じるポイントは、表皮の上層や筋肉・骨の膜などに強く感じる。 従って、局麻は針を刺す瞬間や注入方法をどうするか考えれば良い。 骨折は骨の膜が痛み、骨自体はあまり痛くないので 骨に釘を刺し、固定させたりの行為は痛みを感じにくいと云う訳でもある。 病院で良くあるもう一方の行為に、触診と云うのがある。 医師や看護師が患部を触れ異常を見つける行為である。 触診は痛い場所や、触れても感覚のない所を見つけたり 皮膚をつまみ、硬軟をみる場合などがある。 肌に触れ、異常を見つけるのが触診であるが、医師が患者さんの脈を触れたりするのも同じ行為で 若い看護師さんに腕を握られたらドキマギしてしまうことなど人間の身体は微妙に反応する。 我々の身体は、つねられたら痛むが、柔らかく触られると良い気持ちにもなる。 この痛覚と触覚の違いは微妙であり、感じ方には相手との相性みたいなものも時に伴う。 過日、うちのカミさんを何気なくつねってみたら反応した。 「痛いわネ。何故やさしく触って下さらないの」。 うちのカミさん、まだまだ若くて哀愁が漂い、触痛覚の違いが分かるようである。 然し、つねられた心の痛みはまだ残っているようで困っているが このような事、我が家庭では日常茶飯事にあり、珍しい事ではない。
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