ドイツ語好きの化学者のメモ

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2009年6月15日

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ヴァン・クライバーン・ピアノコンクールの中国人優勝者も紹介してほしい

この一週間は、ヴァン・クライバーン・ピアノコンクールで優勝した、辻井伸行さんの話題で大騒ぎだ。
アメリカでは、この優勝を非難するコラムを掲載したメディアもあるが、とにかく日本では、ほぼ大絶賛だ。
去年のノーベル化学賞・物理学賞のときのような騒ぎである。

特にテレビ報道の熱狂ぶりで忘れられているが、実は優勝したのは二人である。
もう一人の優勝者とは、中国の張昊辰(Zhang, Haochen)さんだ。
そして第二位は韓国のソン・ヨルム(Son, Yeol Eum)さんで、第三位は該当なし。

活字メディアでも、張さんの名前を出さず、単に 「中国人ピアニスト」 としているものもある。
日本の通信社も新聞社も、国内向け報道では、日本人以外の情報は無駄だと思っているのだろうか。
日本にも張さんのファンもいるはずなのに、この扱いの違いはどういった判断基準に基づくのだろうか。

張さんの経歴がわからないので、いろいろと検索しているうちに、チャイナネットというサイトに出会った。
http://japanese.china.org.cn/ent/2009-06/09/content_17915299.htm

タイトルが、「バン・クライバーン国際で中国人ピアニストが初優勝」 だから、中国も似たような反応か。
経歴の部分を読んでみると、やはり幼いときに才能が発掘され、英才教育を受けてきた。

【上海出身の張昊辰さんは3歳からピアノを習い始め、5歳の時には上海音楽ホールで独奏会を開催。
2001年、11歳で上海音楽学院付属小学校から深セン芸術学校に移り、第14回ショパン国際ピアノ
コンクールで優勝した李雲迪(ユンディ・リ)さんを指導した但昭義教授のもとで学んでいる。】


今回の決勝に無関係のドイツならば、中立的な報道かもしれないと思い、検索してみた。
ほとんどなかったが、例えば、klassik.com では次のように優勝者2名の紹介を公平に行っている。
http://klassik.com/aktuell/news/teaser.cfm?ID=7119&nachricht=Nobuyuki%20Tsujii%20und%20Hoachen%20Zhang%20gewinnen%20Van%20Cliburn%20Klavierwettbewerb

Nobuyuki Tsujii studierte sowohl am Tokyo College of Music, als auch an der Ueno Gakuen
University. Im Alter von zw?lf Jahren gab der blinde Pianist sein Deb?t in der Suntory Hall in
Tokio sowie in der Weill Recital Hall der New Yorker Carnegie Hall. Tsujii ist sowohl Gewinner
des japanischen Piano Techers' National Association Wettbewerbs, als auch des All Japan Blind
Students Musikwettbewerbs.

Haochen Zhang studierte an der Shangzhen Arts School und am Curtis Institute of Music im
US-amerikanischen Philadelphia. Im Alter von f?nf Jahren gab Zhang sein Deb?t in der Shanghai
Music Hall. Ein Jahr sp?ter gab er sein Orchesterdeb?t und erhielt den ersten Preis des
Shanghai Klavierwettbewerbs. Im Jahr 2007 war Zhang der j?ngste Gewinner des China
International Klavierwettbewerbs. Au?erdem gewann er jeweils den ersten Preis des International
Chopin Wettbewerbs sowie des Tchaikovsky International Wettbewerbs f?r junge Musiker. 】

張さんは中国国内だけではなく、アメリカの名門、カーティス音楽院でも教育を受けているとある。
経歴では、ジュニアコンクールではあるが、ショパン国際とチャイコフスキー国際で優勝したとある。


今回の大騒ぎで、もう一つ気がかりなことは、障害者が一般社会から認められるためには、
健常者を上回る優れた才能や個性が求められるという、プレッシャーにも似た雰囲気があることだ。

私の姉はダウン症で、ある知能テストでは、10歳の子ども程度の能力しかないと判定された。
それでも歌手の名前や曲名の暗記が得意で、リサイクルショップのレジ打ちを間違えたことは一度もない。
特に明るい接客と、お釣りを間違えないという信頼性は、その辺の高校生バイトより格段に上である。

お店とお客さんにとって、姉が釣銭を絶対に間違えないことは、特に評価できる能力のはずだ。
ただある見方では、レジ打ちを正確に行うことは当然のことで、プラス評価ではなく減点しないだけかも。

姉に、辻井さんやパラリンピック選手のような、健常者にも到達できない才能を期待するのは酷だ。

障害者教育の専門家から見れば、姉の場合にも何か特別な能力を発掘できたのかもしれないが、
今はリサイクルショップで楽しく働いているのだから、本人に向いていることを続けてくれるだけでいい。


今回のコンクール優勝で大騒ぎするのは、いつもの反応だからまあいいとして、
これで意識が向上して、点字ブロックをふさぐ違法駐輪などがなくなるだろうか。

(最終チェック・修正日 2009年06月16日)

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燃料用木材ペレットが放射性物質で汚染されていた

地球温暖化対策の一つとして、暖房の燃料を化石燃料から木材ペレットに転換する動きがある。
木材ペレットは、木材加工時に余り物の樹皮や廃材などから作られ、資源の節約になると期待されている。

テレビ番組などで何度か、木材ペレットを使うストーブの紹介を見たことがある。
参考に、「日本木質ペレット協会」 のサイトを見てほしい。
http://www.mokushin.com/jpa/index1.html

環境にやさしい燃料という触れ込みだが、イタリアでは放射能汚染が見つかって大騒ぎとなっている。

イタリアの新聞の報道とのことだか、私はイタリア語がわからないので、
代わりにAFPの英語記事、S?ddeutsche Zeitung のドイツ語記事を読んだ。
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5goYteynhsH7xwCovzDSezXKc7fvQ
http://www.sueddeutsche.de/panorama/514/472042/text/

イタリア・アルプスの Aosta Valley(Valle d'Aosta)に住むある男性が、
木材ペレットがあまりよく燃えないため、検査を依頼した。

すると放射性物質セシウム137が検出され、裁判所は1万トンに上る製品の回収を指示した。
この木材ペレットは去年秋にリトアニアから輸入され、イタリア国内11州で販売されたという。

木材ペレットストーブはヨーロッパが本場だし、チェルノブイリ事故の記憶もあり、大騒ぎになるだろう。

それにしても、セシウム137の由来が全く想定できないというのが怖い。
ソ連崩壊後に、誰かが不法投棄でもしたのだろうか。
続報をチェックしておこう。


追記(6月20日):
トラックバック記事で思い出したのだが、チェルノブイリ事故直後の放射性雲(プルーム)は、
リトアニアを通ってバルト海を超え、スウェーデンに達していた。

その経路は、原子力資料情報室の公開研究会資料に明記されている(7ページ)。
http://cnic.jp/files/che20_20060304imfr.pdf

セシウムの化学的性質は、ナトリウムやカリウムに類似するため、植物は根から吸収してしまう。

ドイツ留学中は、野菜やキノコなどのチェルノブイリ由来の汚染について、何度も報道を目にした。
日本ではもう忘れられているようだが、ヨーロッパではまだまだ危険な状況が続いているのだ。

(最終チェック・修正日 2009年06月20日)

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austragen

aus|tragen* trug aus / ausgetragen
2 b) (スポーツ競技などを)行う,実施する,催す

Der Van Cliburn Klavierwettbewerb wurde 1962 ins Leben gerufen.
Seitdem wird er im Abstand von vier Jahren ausgetragen.
「ヴァン・クライバーン・ピアノコンクールは1962年に設立された。その後4年ごとに開催されている。」
("Nobuyuki Tsujii und Hoachen Zhang gewinnen Van Cliburn Klavierwettbewerb", klassik.com, 15.06.2009,
http://klassik.com/aktuell/news/teaser.cfm?ID=7119&nachricht=Nobuyuki%20Tsujii%20und%20Hoachen%20Zhang%20gewinnen%20Van%20Cliburn%20Klavierwettbewerb


et.4 ins Leben rufen (組織など)を作る<設立する>

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