イスラエルはヨルダン川西岸占領地のパレスチナ人への太陽光発電援助すら認めない
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日本と比較してヨーロッパでの報道では、アフリカや中東のニュースが多い。
地理的に近いことや移民を受け入れていることもあるが、現在の混乱の原因が、過去の植民地支配などにあるという反省もあるのか、政府やNGOの人道的援助活動、そして人権問題についても毎日報道されている。 中東問題の報道では、今はシリア、イラン、イスラエル関連が多い。 特にイスラエル建国に関しては、イギリスの二枚舌外交が批判されてきた。 加えて、キリスト教国が主体のヨーロッパではユダヤ人嫌いの感情が実は根深く、ユダヤ人をパレスチナの地に追いやる口実を作ったとも非難されてきた。 パレスチナ分割自体が無理な話だったのに、イスラエルが建国宣言をしてしまい、その後の争いは泥沼化している。 イスラエルに対するテロ攻撃の報道が多いが、イスラエル軍の反撃では実は、ハマスなどとは無関係の民間施設やインフラをターゲットにして破壊している(空港や病院、学校、灌漑設備、ボトルドウォーター工場など)。 また、パレスチナ側の視点からのドキュメンタリー番組を見ると、小学生に銃を向けてかばんの中身を検査するイスラエル兵や、パレスチナ人の商店や家屋を破壊したり、道を歩くパレスチナ人に投石するユダヤ人の子どもなど、嫌がらせ行為がたくさん出てくる。 特に、子どもは逮捕されないため、イスラエル人入植者の親は自分の子どもに命じて投石などの嫌がらせをさせて、パレスチナ人が街を出て行くように精神的プレッシャーをかけている。 「ヘブロンはユダヤ人のものだ。旧約聖書の時代から決まっている。」と、カメラに向かって怒鳴っているユダヤ人も映っていた。 ガザ地区が一番悲惨な状況だが、ヨルダン川西岸もイスラエルによる破壊活動が深刻な問題となっている。 電力や水などの必須資源はユダヤ人入植者が優先して利用し、都市部に住んでいないパレスチナ人のほとんどは、電気も灌漑用水も使えない。 こういった状況を改善しようと、世界各国は援助活動をしており、日本もODAで汚水処理施設や太陽光発電設備の建設に協力している。 www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/gaiyou/odaproject/middleeast/plo/contents_01.html ただし日本の援助は、イスラエルがあまり文句を言わないA地区・B地区が中心で、郊外のC地区への援助は少ないようだ。 C地区ではイスラエルの許可がないと、人道的援助であったとしても、何も作ることはできない。 それでもEU各国やNGOは、C地区に簡易な太陽光・風力発電設備を設置して、パレスチナ人の生活向上に貢献しようとしている。 しかしイスラエル政府は、テロにはつながるはずもない人道的援助による発電設備も、法律違反として破壊することを決めた。 ヘブロン南部で太陽光発電などの持続可能な開発活動をしている、イスラエルの Comet-ME のHPは次の通り。 www.comet-me.org/index.html このCOMET−MEと共同で、太陽光・風力発電設備を設置しているドイツのNGO、Medico International のHPと、イスラエル政府の発電設備撤去決定への抗議は次の通り。 www.medico.de/en/ www.medico.de/en/themes/war/documents/israeli-authorities-plan-to-demolish-a-project-of-medico-and-comet-me-in-the-west-bank/1219/ この援助には、ドイツ人の税金が使われているから、ドイツの報道として SPIEGEL Online の記事を引用しておく。 www.spiegel.de/politik/ausland/0,1518,814884,00.html ヘブロン南部で太陽光発電などの持続可能な開発活動をしている、イスラエルの Comet-Me のHPは次の通り。 www.comet-me.org/index.html このCOMET−MEと共同で、太陽光・風力発電設備を設置しているドイツのNGO、Medico International のHPと、イスラエル政府の発電設備撤去決定への抗議は次の通り。 www.medico.de/en/ www.medico.de/en/themes/war/documents/israeli-authorities-plan-to-demolish-a-project-of-medico-and-comet-me-in-the-west-bank/1219/ この援助には、ドイツ人が払った税金が使われているから、ドイツの報道として SPIEGEL Online の記事を引用しておこう。 www.spiegel.de/politik/ausland/0,1518,814884,00.html 大半のパレスチナ人は、電気も上下水道もない劣悪な生活環境に置かれている。 照明などでどうしても電気が必要な場合は、ディーゼル発電機を短時間だけ使っていることが多い。 そのため援助団体は、太陽光・風力発電設備をヘブロン南部に設置して、約1500人のパレスチナ住民にエコ電力を供給していた。 十分な電力とは言えないものの、そのおかげで、夜になっても子どもたちは学校の宿題ができ、バターやチーズを冷蔵庫に保存できるようになった。 また、テレビも視聴できるため、外の世界で何が起きているのか知るようにもなった。 しかし、このようなパレスチナ人の生活改善事業は、イスラエル政府にとっては最も気に入らないことの一つだ。 しかも、イスラエルの許可なしには何の設備も建設できないC地区なので、人道的援助であっても破壊するという決定をした。 以前、NGOとEUがガザ地区の空港に3800万ドルを支援したとき、イスラエルは安全保障上の問題ということで爆撃した。 ただし今回の太陽光・風力発電設備が、テロ攻撃などの、安全保障上の問題につながることはないはずだ。 テレビやPCを手にすることで、外部の情報が入ることを懸念したのかもしれないが、荒れ野で放牧している羊飼いたちが、テロリストになるとは考えすぎだ。 今回のイスラエルの破壊活動により、ドイツ政府が投じた60万ユーロの支援ががれきに変わってしまう。 パレスチナ人のために何もしてはいけないのならば、設置工事前にプロジェクトの中止を命令することもできたはずだ。 発電設備が完成し、その電気の恩恵を喜んでから、頃合いを見計らって破壊するのは、単なる嫌がらせとしか思えない。 業者や労働者にとって60万ユーロは、経済的恩恵になったかもしれないが、後に何も残らないのでは無駄使いである。 そして、パレスチナ(ガザ地区も含むC地区)への援助は絶対に認めないという、EU諸国に対するイスラエル政府の警告ということだろう。 2週間ほど前に、ドイツ外相がネタニヤフ首相と会談したとき、イラン問題などとともに、このヘブロン南部でのエコ電力設備破壊作戦についても話題となった。 しかしイスラエル政府は、占領地への入植を止めようとしないし、パレスチナ人への援助を妨害し続ける意志が固いようだ。 Comet-Me はイスラエルの人道援助NGOなのに、イスラエル政府が邪魔をしている。 イスラエルとパレスチナの和解を望む国民(穏健派ユダヤ人)もいるが、右派政権では実現不可能なことだろう。 和平実現を目指したラビン首相を暗殺したのは、パレスチナ人テロリストではなく、ユダヤ人であったことを忘れてはならない。 ところで、日本のパレスチナ暫定自治政府に対するODAは、期待通りの成果をあげているのだろうか。 後で調べてみよう。 |
