二週間ほど前になりますが、横浜市会の横浜経済活性化特別委員会の山下委員長と、港南区の田野井市議と3人で沖縄に視察に行きました。真冬とはいえ沖縄は暖かいのではと思ったのですが、結構寒かったです。那覇空港からはレンタカーに乗って早速視察先へ移動しました。
最初の視察地はうるま市の「沖縄IT津梁パーク」です。基地経済と言われる沖縄ですが、最近はIT産業の誘致が盛んです。暖かい気候と豊かな自然の中でクリエイティブな仕事をしてもらい、人件費や賃借料なども安価に抑えられるので、インターネットのやり取りで出来る仕事には向いていると言うことです。現在の沖縄のIT企業は216社、2万人の雇用を生み出しています。
特にコールセンター業務は15000人の現地の雇用を生み出しています。私たちが訪問した津梁パークの中核機能支援施設は8割国費で建てられた沖縄風の豪華ホテルのような施設です。1200円/㎡という安価な家賃もあり100%の入居率でIT企業が入っています。さらに現在カタログ通販のセシールがここで沖縄の若者たちを研修して、2年後には建物が立ち上がりコールセンターがスタートすると新たに600人の雇用が生まれます。
視察項目には入ってなかったのですが、レンタカー移動で時間もあったので普天間飛行場の見える嘉数高台公園にも行ってみました。戦後に飛行場が出来てから建物が次々と建ったとはいえ、やはり実際に見てみると街の中に飛行場があり、次々と米軍機が飛来してきます。
見学の直後にもヘリコプターが轟音とともに離発着して、地域の人々の不安が分かる気がしました。政府の迷走ぶりはご存知のとおりですが、実際に暮らしている沖縄のみなさんにとっては死活問題であると実感しました。
沖縄のコンベンションセンターは1700人収容の劇場、5000人が集える展示場、500人まで対応できる会議場を備え、MICEに対応した複合施設です。隣接するマリーナや人口の砂浜とともに沖縄のエメラルドグリーンの海に面したデザインの施設ですが、開業から24年となり、パシフィコ横浜や幕張メッセやビッグサイトと較べると規模としては小さいようです。
沖縄県庁では、沖縄県の文化観光スポーツ部・観光政策課を訪問して「沖縄観光とカジノ・エンターテイメントについて」のレクチャーを受けました。沖縄県の仲井真知事は、沖縄電力の会長の頃から経済界からの提言としてカジノを取り上げていたこともあり、カジノを含むMICEビジネスには注目し、研究を進めていたそうです。毎年1000万円単位の予算をつけて調査研究を進め、青年会議所や婦人連合会、医師会などの代表も加わった検討委員会で収益の検討だけでなく依存症対策なども含めた詳細な報告やラスベガスやシンガポールへの視察などが行われています。
那覇商工会議所でも仲井真知事が経沖縄商工会議所の会頭、経済同友会の代表幹事だった頃から一緒にカジノリゾートの研究に携わってきた又吉参事から話を聞くことが出来ました。統合リゾート(Integrated Resort)という考え方で、カジノを中心としたショッピング、コンベンション、アミューズメント、ホテルなどを抱合したリゾート開発の実現を目指していますが、核となりその売り上げの大半を占めるのがカジノです。観光客が伸び悩んでいる沖縄、基地に依存した経済からの脱却を目指す沖縄にとってはこのIRリゾートは悲願とも言えます。昨年秋に同僚の自民党議員の仲間たちと視察したシンガポールのふたつのカジノの成功事例は沖縄でも注目されていました。沖縄では国の動向をにらみながら法案が通過したときにすぐに手を挙げられる準備をしっかり備えているという印象でした。
カジノの解禁となれば、同時に滑走路の複数化などで那覇空港の国際化を実現し、アジアのMICE拠点としてシンガポールや韓国のチェジュ、マカオ、上海などに対抗していこうという意気込みです。横浜にとっては大きな脅威となるとは思いますが、カジノの解禁、空港の国際化、MICE誘致とドラステックに展開できるようなダイナミズムが日本の国家システムの中で実現するかという点が最大のネックです。政権内での足の引っ張り合いと首相でさえもリーダーシップが取れないという国政の状況の中でアジアの都市間競争に勝ち抜けるとは到底思えません。ましてその中でも後発の横浜がキャッチアップしていくのは大変なことです。沖縄・大阪・東京が先行しているといわれる中で、横浜が参戦していくのには大きな温度差があるというのが今回の視察の実感ではありますが、行政・経済界がけん引役となり、教育関係・医療関係などとも連携を図りながら地方分権の流れの中で横浜市民のコンセンサスを創れればまだまだチャンスはあるとも感じました。
今回の視察では、ワイズメンズクラブ沖縄支部という若手経済人団体のみなさんともお酒を酌み交わしながら交流することが出来ました。現地の若手経営者のみなさんの率直な思いや沖縄経済の今後の可能性なども意見交換が出来たことも大きな成果として今後に生かしてまいります。
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