建築・都市整備・道路常任委員会では全国各地の先進事例を昨年の夏・秋に視察してまいりましたが、横浜市内の現場も視察するべきだろうと副委員長として当局や委員長に提案して、鶴見川多目的遊水地土壌無害化処理現場と、首都高速環状北線新羽地区の工事現場を視察してきました。土壌無害化処理は、PCBやダイオキシンで汚染された土壌を移動することなくその現場にプラントを作りそこで無害化してセメントの原材料として再利用しており、これはガレキの処理や放射能を含んだ焼却灰の処理などに応用できないかと考えての視察です。首都高速の道路工事は、スーパーゼネコンが会社名を連ねるこのビッグプロジェクトに市内の業者が本当に参入できるのかを探ることが目的です。
土壌無害処理事業の現場は、日産スタジアムの少し下流の鶴見川多目的遊水地の先端部に位置しています。おそらく戦後まもなくのまだ廃棄物の規制などが法整備される以前に投棄された汚染物質が拡散し、土壌が汚染されたのだろうとのことですが、当時のことを知る人は少なく、責任を問うこともできず、国が8割、横浜市が約2割の負担で総事業費17億円をかけて汚染された土壌を処理することになりました。処理方法は「ジオスチーム法」で、異物混入土を間接熱脱着装置で600度に加熱して汚染物質を揮発して土と分離し、揮発したガス体を水蒸気分解装置で1100度に過熱してガス内の勇気汚染物質を無害な物質に分解します。
すべての工程を敷地内で完結させ、現場で処理している施設は全国でも始めてだそうですが、移動の際に汚染物質積載車が通過するだけでも問題になる現代社会においては画期的な解決策です。工期も今年の2月に始まり11月には汚染処理は終了し、撤去作業なども含めても来年の3月末には完工する予定だそうです。プラントはすべてテントで覆われており、気圧調整によって外部への汚染物質の飛散防止や臭気の漏洩を防いでいます。現在、南部汚泥資源化センターでも汚染焼却灰がコンテナに山積みになっていますが、これも外部への運搬などは困難が生じる可能性があります。処理方法などが確立された際にはこのプラントを応用して現場で出来る限り処理をして安全なものを運び出すなどの工夫が必要になるのかもしれません。もちろん安全の根拠が信用されるかという問題はあると思いますが。。。
土壌無害化処理施設から車で数分、鶴見川を渡った対岸には高速横浜環状北線の新羽地区工事現場があります。環状北線は首都高速横羽線の生麦インターと第三京浜国道の港北インターを繋ぐ8.2キロの高速道路でそのうち5.9キロは地下トンネル構造になっています。港北から鶴見にかけての住宅街の地下深くをナッピーとコッピーと名付けられた外径12.5メートル、重さ2000トンの巨大シールドマシンがガリガリ土を削って進んでいます。現在菊名まで約2400メートルを掘り進み、掘った土はシールドマシンからコンベアで新羽の立て坑から地上に出され、さらにベルトコンベアーで幹線道路沿いに運ばれて大黒や金沢から南本牧の埋め立て用地で活用されます。
やはりこのようなビックプロジェクトは専門的な土木技術を持った大手ゼネコンの仕事なのでしょうが、その中から地元企業にも出来る仕事を見つけ出し、直接発注してもらったり下請けには地元企業を使ってもらううというのも横浜市行政の腕の見せ所だと思いますし、私たち政治家も横浜市中小企業振興基本条例を武器に戦っていかなければと思っています。
この一年間、建築都市整備道路の常任委員会の副委員長として勉強してまいりましたが、建築も道路も都市整備も仕事の全体量は高齢者福祉や子育て支援などの分野に較べると減ってきています。しかし、将来の安心・安全や横浜経済の自立や都市間競争を考えると今やらなければならないまちづくりやハードインフラの整備には予算をつけなければならないのです。意味のないインフラは不要ですが、やはり横浜市会議員として地元企業がチャレンジでき、横浜市にとって大切な仕事はしっかりと選択と集中を図りつつやっていかなければと思っています。それと、こういう施設はどんどん市民にも見ていただいて、理解を得る努力もしていくべきだと思いました。
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