滋賀・京都ツーリング(2)
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一期一会。山あいの一軒家あるいは古街道で出会う隠れ家のような蕎麦屋の暖簾をくぐり、 凛と張りつめる空気の中にほのかな殺気をみる。何度もいうがオレはグルメではない。うまい かまずいかではなく、響くか響かないかだ。 信楽からは名もない市道を通り県道、R163を経てJR関西本線の加茂駅に向かう。駅の規模に 似つかわしくない大きなマンションを横目にコンビニの駐車場で合羽を脱ぐ。いつの間にか雨 は上がっていた。爽やかな気分に酔う。 加茂駅からは市道を何本か通り浄瑠璃寺へ向かう。そして門前の蕎麦屋「吉祥庵」へ。期待 を持たせる佇まいである。山あいで出会うにふさわしい奥ゆかしさ。 四人で伺ったが生憎三食分しかないという。もっとも腹はさほど減っていなかったし、食べ られるだけでもいいということで代わりに葛切を注文する。 運ばれてきたのは、実に繊細で品のいい蕎麦であった。田舎蕎麦ではなく更科風の淡い色が 食欲をそそる。また、出汁、薬味もしっかりとしていながら、主張し過ぎることもない塩梅の いいものだ。また、思いがけず頼んだ葛切も絶品であった。 店内のインテリアも品よくまとまっており、女将も銘店にありがちな鼻に掛けたところが微 塵もない気さくな方であった。素直にもう一度訪れたいと思った。 しばし、皆で感想を述べたあと、浄瑠璃寺の庭園を散策する。古刹の趣のあるいい庭園であ った。きらきらとした京都市内の寺に比べ、やや荒れた雰囲気が逆に郷愁を醸す。 ひとしきりみやげ物屋をひやかし、加茂駅を経由してR163で上野方面に。上野で給油を行い 来た道を引き返す。しかし、喜びに浸るのもつかの間。にわかに雨が降ってきた。青山あたり からはまったくの本降り。行きに見た気温表示は、20℃を指していた。濡鼠となって久居I.C横 のファーストフードで最後の休憩。オレはここで別ルートとなる。 久居から220キロほど。尾鷲組は400キロ超えのルートとなったが日帰りツーリングとしては内
容、道路ともいいルートであった。 |
