アトモス部屋

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【ファイルC29】2007.12.05 京都大学の天才チンパンジーアイちゃん

アイちゃんに挑戦したよ!


 7月に行った京都祇園祭の記事を延々ひっぱっていますが、今回は順序を入れ替えて、天才チンパンジーのアイちゃんに挑戦した記事を載せます。

 私は京都大学の総合博物館にも行ってきました。

 
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 といっても、ここにアイちゃんがいるわけではなくて、アイちゃんがいつもやっているゲームと同じものをやって、アイちゃんの成績と比較するという機械に挑戦するのです。

 
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 アイちゃんは京都には住んでいなくて、愛知県犬山市にある京大霊長類研究所で訓練されています。京大霊長類研究所は日本モンキーセンターに隣接しているねえ。

 日本モンキーセンターはウルトラセブンの第44話「恐怖の超猿人(ゴーロン星人登場)」のロケに使われていたねえ。

 これがその機械の画面です。ルールを読んで進みます。

 
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 最初に、ランダムな数字が5個並びます。

 
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 数字は0.7秒後に四角いマスに変わります。そして、さっき並んでいた、5つの数字の小さい順に、表示されていた位置のマスを指で触っていきます。

 この場合、さっき0→2→4→6→9のあった位置の白いマスを順にタッチします。

 
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 10問これを繰り返します。

 さあ、挑戦するよお!

 うへえ!なんか速すぎてよくわかんないよお!

 てんやわんやしているうちにゲームオーバー。

 結果が出ました。

 
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 わーい、アイちゃんに勝ったよお!

 っと思って良く見たら、正解率は勝ったけど、でも、覚えてから数字を押していくスピードは完全に負けてるよ!アイちゃんは凄いね。

 あと、出てきた色のマスを見て、そのマスの色を書いた漢字をタッチするゲームもありました。下の場合は『白』という漢字をタッチすれば正解です。

 
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 こっちは青と紫の色が似ていて、一問間違えてアイちゃんに負けてしまいました。

 アイちゃんは漢字が読めて凄いねえ。

 
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 ほら、こうやって並べて見れば分かるけど、いきなり出てきたら、青と紫の区別がつかないよお!

 
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 逆に漢字で色の表記が出て、その色のマスを押すゲームもあります。

 それにしても凄いねえ。でもアイちゃんはこれで当てるたびに、ご褒美のエサがもらえるから、プロなんだよ。アマチュアがプロに負けても恥ずかしくないよね。

 なぜ、この記事を急遽載せることになったかというと、新聞でこういう記事を見たからです。


※  ※  ※

(2007年12月4日8時57分 読売新聞より)

 チンパンジーの子どもが瞬間的に記憶する能力は人間の大人を上回ることが、京都大霊長類研究所の松沢哲郎所長(比較認知科学)らの研究でわかった。

 大人のチンパンジーに比べても子どもが優れており、松沢所長は、人間は進化や成長の過程で、言語的機能など他の能力を得たのと引き換えに、こうした瞬間的な記憶能力を失ったとの仮説を立てている。

 3日付の米科学誌「カレント・バイオロジー」に掲載される。

 調査では、半年かけて4歳の子どもと母親のチンパンジー3組に、コンピューター画面上で1〜9の数字の大小を覚えさせた。

 5歳半になった時点で、1〜9を不規則に表示した後で隠し、小さい数字の位置から順番に触れるテストをした。最も優秀だった子どものアユム(オス)は表示時間0・7秒で数字9個の位置を記憶できたが、同じテストをした大学生9人は全員が失敗した。

 次に、数を5個に減らし、表示時間を短縮。0・65秒では、チンパンジーの子どもと大学生の正答率はほぼ80%で並び、母親(大人)のチンパンジーは50%だった。ところが、眼球を動かして数字の位置を確認できない0・21秒では、大学生が40%を割り込み、母親(大人)のチンパンジーも20%まで落ち込んだが、子どもの正答率はほぼ変わらなかった。

 進化や成長に伴って瞬間的な記憶能力が下がることについて、松沢所長は「脳の容量には限りがあるので、新しい能力を身につけるために古い能力を捨てる必要があるのではないか」と推測する。

※  ※  ※


 京都大霊長類研究所のHP内の当該プロジェクトのページはこちら



 私が挑戦したのは0.7秒後で5つの数字ですから、0・7秒で数字9個の実験というのは、実験が進化していますね。

 それにしても、アユム君はお母さんより凄いんですね。

 人間でも子供に訓練させたら、大人より正答率が高いでしょうね。子供のほうが脳の機能の可塑性が高いですからね。特にピアノとかヴァイオリンなんかは早期教育ということが言われますからね。

 ただ、こうやって能力が開発されるということは、野生で用いられる何らかの能力を捨てたという可能性があるわけですから、野生のチンパンジーがこの方向で知性が進化するということは無いんじゃないかな?

 これをどう評価するかというと、脳の成長過程における機能分化の在りようが分かったということですね。

 皆さんご存知かもしれませんが、京都大霊長類研究所はおサルさんの研究で、世界のトップクラスの仕事をしています。


 天才チンパンジーのアイちゃんと、天才の血を引いた息子のアユム君。

 
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 それから、ここに行く前に、歴史の分野で新たな発見がありました。

 蝦夷征伐で知られる平安時代初期の征夷大将軍、坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)の墓が、京都市山科区で約90年前に発掘された「西野山古墓」である可能性が高いことが、京都大大学院の吉川真司准教授(日本古代史)の調査で分かったのです。

 西野山古墓からは純金の装飾を施した太刀や鏡などが副葬品として見つかっていて、ちょうど、ここで、一般公開されていました。

 これが公開されていた太刀と鏡です。

 
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 太刀の刃はさすがにボロボロに錆びていますが、腐食に強い金の部分はピカピカです。

 吉川准教授によると、田村麻呂ゆかりの清水寺(京都市東山区)にあった古文書に、811年10月付の「(田村麻呂の墓に)山城国宇治郡七条咋田里西栗栖村の水田、陸田、山を与える」という記述がり、この場所を東大史料編纂所(東京都)が保管する当時の地図「条里図」と比較すると、西野山古墓と一致することが判明。

 更に、古墓が8世紀末から9世紀初めにかけて造られたとみられることや、やじりなど武将らしい副葬品も見つかっていたことから、田村麻呂の墓と判断されたそうです。


 今西進化論で著名な今西錦司(いまにし きんじ)博士が愛用していたカメラも展示してありました。

 
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 今西博士は京大霊長類研究所の創設にも尽力され、日本の霊長類社会学の礎を築いた偉い先生です。

 博士は、京都の織屋「錦屋」の生まれなんだよ!


 京都大学といえば、最近、京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授と、米ウィスコンシン大学マディソン校ジェームズ・トムソン博士の研究グループが皮膚の細胞から「万能細胞」をつくったというニュースがあったねえ。

 ノーベル賞級の研究です。

 京都大学は元気があるねえ。

 作家の田辺聖子さんだったかが、関西人の理想のライフスタイルは、京都で学んで大阪で稼いで神戸に住むってことだって言っていたねえ。


 ついでに、京都大学の時計台。

 
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 京都大学西部講堂。昔、アングラの演劇とか良くやっていたけど、写真ではそれらしく写っていますが、近づくとなんか荒れ果てた様子です。

 
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 京都大学の総合博物館のHPはこちら
http://inet.museum.kyoto-u.ac.jp/indexj.html

 ついでがあったら、行ってみてね☆

 それにしても、京都は歴史文化だけの街じゃないねえ。学問の街だねえ。

 ノーベル化学賞を受賞した田中 耕一さんがいる島津製作所もあるしねえ。

 世界最先端のサイエンス・テクノロジーの街でもあるんだねえ。

この記事に

閉じる コメント(18)

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今日の朝、テレビで何となく見て、どうやって数字を覚えたんだろう?って不思議に思っていたのですが、その前に文字の勉強もしていたんですね。スゴ〜イ。あ、屋根が三ツ星。何の星なのでしょう。

2007/12/5(水) 午後 10:18 みゆりん 返信する

みゆりんさん、チンパンジーの潜在能力っていうのは凄くって、こういうのを見ても、賢いっていうのは人間が勝手に決めた定義だってわかりますね。漢字の形象と色の意味を結びつけて認識しているのは驚きです。屋根の三ツ星、気がつかれましたか!左翼がらみの由来があるってなんとなく聞いていたので、触れずにいたのですが、調べてびっくり!1972年のテルアビブ空港乱射事件で射殺された日本赤軍犯人を偲んで同年に描かれたオリオンの三ツ星で、最初は赤軍の赤色だったそうです。この建物は明仁皇太子殿下(現在の今上天皇陛下)の生誕を祝して京都大学に建築されたのですが、当時は左翼運動の拠点だったのですね。大駱駝艦の劇団公演があったり、矢沢永吉やジョニー大倉は西部講堂の大晦日ロックコンサートがメジャーレコード会社の目に止まり、デビューしたので、ロックの聖地と呼ばれているそうです。ある時代を象徴する歴史的建物なのですね。

2007/12/5(水) 午後 11:51 眼とろん星人 返信する

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アユム君の報道はぼくも見ました。チンパンジーは人類に最も近いし、ゴリラに至っては人間との輸血が可能なぐらいです。彼らは『動物』というより、私たちの『友人』ともいうべき存在だと、ぼくは思います。こういう考え方に嫌悪を覚える人は、人類がもっとも賢い特別な存在だと思っているんでしょうね♬

2007/12/6(木) 午後 11:11 kazushi 返信する

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これ、先日のテレビで見てましたよ。すごい結果ですよね。ここの機関は歴史もあって、世界的なレベルも高いですし、、。興味深かったのは大人のチンパンジーより、子供の方が優れていること。これって、なんで?と思ってましたが、瞬間に記憶して単純に反応する行動って、大人になると成長しなくなるんでしょうね〜。。はて、人間もあてはまるんだろうかって思っちゃいました。
余談ですが、河合さんは日本モンキーセンターの方の所長さんなんですね。こちらの機関と勘違いしてました。今年隼雄さんの方が亡くなられたので、ちょっと思い出しました。

2007/12/7(金) 午前 10:40 カッパのまりっぺ 返信する

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チンパンジーがアトランダムに並んだ数字を一瞬見ただけで、ちゃんと覚えている、というニュースをテレビで見ました。「皆さんも試しにやってみて」ということで、私もテレビを見ながらやってみましたが、全くあきませんでした。
自分の脳内がどうなっているのか、上の記事を読んで分かりました。
ああ、最近の物覚えの悪いことといったら・・・最近の物忘れの激しいことといったら・・・助けてくれー!

2007/12/7(金) 午後 9:51 [ afuro_tomato ] 返信する

かずしんさん、チンパンジーがこういう潜在能力があるのに、その方向で進化しないのは、彼らにとって必要がない能力だからですね。人間が偉そうにしていられるのは、道具の発明で喧嘩がやたら強いからです。他の動物が生き難い環境は人間にとっても同様ななずなんですけどね。

2007/12/8(土) 午前 1:18 眼とろん星人 返信する

まりっぺさん、本当にすごいですね。子供はチンパンジーも人間も、子供の頃に急速に成長するので、脳が柔軟で、適応力は大人より大きいのですね。この研究は、知恵そのものや、人間とは何かという本質的な問題を含むものだと思います。人間は言語を持っているので、瞬間に全体の画像を処理するより、論理的に順序だって物事を把握する能力が長けているんでしょうね。河合家の三男で、日本モンキーセンターの所長をなさっていたのは河合雅雄さんで、こちらの京都大学霊長類研究所所長も歴任されていました。五男の河合隼雄さんはユング心理学を専門にしている臨床心理学者でややこしいですね。

2007/12/8(土) 午前 1:34 眼とろん星人 返信する

afuro_tomatoさん、人間の脳もチンパンジーの脳も大体は同じで、人間の方が新皮質が大きいのですね。でも、脳の発達の仕方はそれぞれ違った方向で進化しているのでしょう。それにしても、物を忘れる能力というのも、大切みたいですよ。特に、嫌なことはすぐ忘れたいですね。

2007/12/8(土) 午前 1:40 眼とろん星人 返信する

人間の脳も何かを忘れていかないと、新しい情報を収容しきれないっていうものね・・でも、人間の方は忘れる一方であまり学習能力はないのかもね・・・懲りないし・・・でも、このチンパンジーはお母さんの時代からすごい評判だったものね・・・もしかしたら、動体視力とかも人よりもいいから、その分、脳の回転も速いのかな?

2007/12/8(土) 午前 9:58 むにゅ 返信する

そうそう!この書庫のさ、「生きてるお友達の部屋」っていうタイトルが実はものすごく好きなの。
とっても、暖かい感じで愛情が感じられるのよ・・・

2007/12/8(土) 午前 9:59 むにゅ 返信する

むにゅさん、脳って容量がありますからね。人間長く生きていると、人間関係も溜まっていきますしね。それにしても、他の動物は、お腹一杯になったら、満足しますが、人間の欲望は歯止めが利かないから、文明なんて癌細胞みたいなものかも知れませんね。お母さんは、確か檻の鍵を開けて仲間を逃がした逸話があった有名なチンパンさんでしたものね。野生だと、敵に神経を集中しているから、人間よりそういう判断力は速いのかな?

2007/12/8(土) 午後 11:21 眼とろん星人 返信する

私は、成人した大人というよりも、精神構造は動物とか子供のほうが近いので、とても他人とは思えないんですよ。過度の擬人化は問題があるんでしょうけど、神経から脳への発達の過程なんか共通性はあるし、生物ってゲノムを持っているっていう意味では大腸菌も人間も同じですからね。

2007/12/8(土) 午後 11:26 眼とろん星人 返信する

この記事、ボクも見たよ〜!なんかね、この能力において「ヒトが退化した」というニュアンスがちょこっと嬉しかったです。
ヒトってかなり傲慢だから、すぐに「ヒトは進化したサル」とか言い出すじゃない。で、逆にイルカの四肢は退化したとかね。でも、イルカは進化して脚がなくなったのだし、ヒトだって進化して毛が退化したんだし、進化と退化を反対語みたいに扱うやり方が、なんかちょっと嫌な感じだった。
でも、そう、ヒトは先祖が持っていた能力をいっぱい失って、その代わり別の能力を獲得して、今のヒトになったということなのね。そんな風に考えると、すべての動物はみんなスゴイのです。

2007/12/10(月) 午前 3:17 kapaguy 返信する

カンチョ先生。人間は他の動物なら、普通に自ら体内で造れるビタミンを造る能力を失ったので、『野菜をとらにゃだちかんぞ』ってことになるわけですね。馬は生まれた日に立てますが、人間は全くの無能力で生まれてきます。それがネオテニーで進化の要因だって威張ったりします。サルが進化して人間になったのではなくて、サルも人間も同じ祖先から枝分かれしただけですから、チンパン君はチンパン君で自分たちに都合が良いように進化しているわけですね。今西進化論における進化は、ダーウィンのような適者生存じゃなくて、棲み分けの精緻化だっていうことなのですね。

2007/12/10(月) 午後 8:01 眼とろん星人 返信する

そうか、今西先生、そんなことをおっしゃってたんだ「棲み分けの精緻化」。もう内容はすっかり忘れているのだけど、かつて今西先生の御著書をたくさん読んだ時期がありました。
ボクの進化についての考えの基本は、今西先生から学んだ可能性が大ですね。

2007/12/11(火) 午前 0:34 kapaguy 返信する

カンチョ先生、良く考えれば、ダーゥイニズムってどうやって生物に優劣をつけるんだろうっていうことになって、結局生き残ったものが偉いっていうことになるんですけど、何故ミジンコやゾウリムシのような原始的な生き物が生き残っているかっていうことになると、結果論なんですよね。要は『神は自らの姿に似せて人を造ったっていう』神学になってしまって、西洋の科学はそれを証明するための理神論になるんです。それなら、ミジンコやゾウリムシも魚も人もバランスをとりながら棲み分けているって言う方が、合理的ですよね。吉本隆明氏との対談で、人類の存亡について話題が及んだとき『どうして人類が滅んじゃいけないんですか?』って今西先生が発言なさって、それが人間という種の存続が特別に重要な問題だって考えている思い上がりに対する皮肉だとわかって大笑いしたことがあります。超LSIとかが偉いんだったら、生命として超コンパクトに完結している蚤なんか凄い生物だと思います。今西先生の学説の魅力というのは日本人が自分でものごとを考えたら普通に導き出されるような考えを明確に語ってくれるところにあるのかもしれませんね。

2007/12/11(火) 午前 1:56 眼とろん星人 返信する

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はじめまして。更新時の「こんな記事もあります」から飛んできました。
アイ&アユムの研究内容が詳しく書かれてあったので興味深く拝読しました。
ぜひトラックバックさせてください。よろしくお願いします。

2008/4/16(水) 午後 7:46 HIRO@12kick.papa 返信する

HIROさん、トラックバックありがとうございます。2人を見ていると、頭が良いってどういうことだろうって思いますね。これからもよろしくお願いします。

2008/4/19(土) 午後 8:54 眼とろん星人 返信する

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