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12月に入り、隣の市の遠山という地区では、霜月祭という伝統的なお祭りが行なわれています。
このお祭りは、宮崎駿さんの「千と千尋の神隠し」のモデルになったとされていることで、全国的にも有名なお祭りです。国の重要無形民俗文化財にも指定されています。遠山地区の11の神社で毎年行なわれているお祭りですが、仕事の関係で今年は3箇所ほど見学に行ってきました。
実は、このお祭りには、当剣道クラブの木下TA先生が深く関わっています。
遠山は木下TA先生の出身地。限界集落といわれてしまうほど過疎化が進み、最近では中学校が統合される事態にまで至っています。必然的にお祭りの後継者不足という問題が生じてきており、木下先生は、毎年このお祭りの応援に駆けつけています。
12月1日に先陣を切って行なわれた「中立稲荷神社」でのお祭りでは、市内繁華街にある小学校の5年生が、約30人ほど参加し、全員で笛を吹いていました。その笛は、地元の方の手作りのものです。小学生たちは、夏からずっと練習を積んできたそうで、あまりに上手できれいな音色に地元の方も参加者も驚いていました。
「こんなにうれしいお祭りは初めてだ!」
笛を作っていただいたMさんは、大きな声で喜んでいました。
「400年以上も続いてきたお祭りだから、今ここでやめるわけにいかないんですよ」
木下先生も大粒の汗をかき、僕に笛を吹くよう手渡しながら話してくれました。
昔は、ここのお祭りも一昼夜行なわれていたそうですが、今は人手不足などもあって夜12時で終了する形に短縮されています。時代とともに、やむを得ない事情やその時の人々の考え方が反映され、元来と変わってきた姿もあるようですが、人手不足という厳しい状況の中で最大限元来の意義を尊重し、継承してきた地元の方々の姿に感動すら覚えました。
さて、日本の伝統文化といえば剣道もそのひとつです。
剣道としての歴史は意外と浅く、剣術から剣道と名称が変わったのも大正時代とのことですが、昨今は、霜月祭同様剣道人口の減少も非常に危惧されています。
僕たちも、剣道に携わる一人の人間として、この日本を代表する伝統文化をなんとか継承していかなければと思います。
ある書の中に、「伝統文化を守るとは、そのままを継承していくことではなく、それを磨き上げて、よりよいものとして継承していくことだ」と記されていました。
剣道における「不易流行」とは何か。
そのことを良く考えながら、我々は指導していかなければと感じています。
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