どこに行く農協 大資本家たちの野望 

 今回の農協法改正の中に、全農の株式会社化というものもあります。これは見過ごされることが多いのですが、影響は非常に大きいものがあります。


 全農とは、全国農業協同組合連合会のことです。当然のことながら協同組合です。そのことが、これまでの全農の活動を支え、守ってきました。この全農を株式会社にせよという要求は、世界を股にかけて「利潤」を追及する大企業大資本から出てきたものです。特に巨大多国籍穀物取り扱い会社カ―ギル社が狙っています。


 全農は、全農グレインという子会社を通じて、アメリカニューオリンズに世界最大の穀物船積み施設を持っています。この施設から日本に小麦などの穀物を輸入しています。ここの特徴は、遺伝子組み換えGM作物が混入しないように、分別して集荷していることです。ところが、アメリカの小麦業界は、日本に遺伝子組み換え小麦を輸出したくてたまらないのです。カーギルやモンサントは、世界食糧戦略のなかで、遺伝子組み換えによって市場占有率を高めようと狙っています。そのため、この全農グレインの施設が邪魔でしょうがない目の上のたん瘤のような存在です。しかし、全農が協同組合であるということから、資本参入などによる買収や経営参加はできません。全農が株式会社になり、資本参加や経営陣への参加に道が開かれると、いつか乗っ取りもしくは買収を行おうと狙いをつけています。私たち農家の利益のための施設が、株式会社化によって多国籍大企業・穀物商社・巨大農薬会社などの利潤追求の道具にされてしまうのは許せません。


 東京大学の鈴木宣弘教授は、次のように述べています。

 「オーストラリアのAWB(農協的な小麦輸出独占組織)は、農家が株主となって株式会社化しましたが、1010月にカナダの肥料会社アグリウムに買収されました。すると、1カ月後の11月に、米国資本の穀物メジャーであるカーギルに売り払われてしまった。買収防止策を講じて株式会社化したのに、オーストラリアの小麦輸出は米国の多国籍企業に経営権を奪われてしまったのです」「AWBのように全農をまずは株式会社化して、その後に買収するというシナリオは十分にありえます」

 「農協の理事の過半数を経営や農産物販売のプロにしようとしていることに注意すべきです。農地や金銭的な利益を欲しがる企業の代表だけが、農協の理事として入ってくる可能性がある。そうなれば、全農を株式会社化しようとする圧力が、農協の内側から強まっていくでしょう」


 全農の株式会社化の裏にはこんな事情があるのです。ここでもアメリカの大企業の思惑がそのまま反映しているわけです。自民党と公明党が、国民や農家を裏切って、財界・大資本家のために農協を解体し、売り渡そうとしていることがここでもわかります。まさに「売国奴」と言わざるを得ない状況です。これがTPP推進と同じ方向であることも読者の人には良くわかると思います。


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