都路・山本一典の田舎雑記

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農林漁業のこと

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土壌の処理

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 10日ほど前、パソコンを置かせてもらっているyamanekfさんに「マルチ張
るから手伝って」といわれた。その時点で4月の半ば過ぎ。ジャガイモを植え
る季節なのである。
ただ、この日は風が吹いていたので、1人では作業しづら
い。ビニールの両側に土を盛り、固定する作業を手伝った。けっこう息が切れ
る。
ま、私みたいな者でも少しは役に立つことがあるのだ。
 ここは数値が低いので、yamanekfさんも土壌汚染はほとんど気にしていな
い。だが、県内でかなり汚染が進行している地域があることも事実。管首相は
確か理科系のはずだが、「20年、30年」発言をしてしまった。
ところが、
テレビの情報によれば、土壌汚染を処理する方法はあるという。バイオレメデ
ーションという技法で、菜種を栽培して元に戻すもの。
汚染がひどすぎる地域
では耕すとかえって汚染を広げることになるが、放射線物質の放出が止まって
汚染が一定以内の土であれば、処理が可能らしい。
 菜種はご存じのように、油になる。これには放射性物質は含まれない。種皮
と葉・茎・根・さやは、バイオ燃料の原料になる。まさに一石二鳥。ただし、
残滓に放射性物質が含まれるため、それを管理区域で処理しなければならな
い。
また、セシウムの除去にはフェロシアン化合物という青い液体と凝集剤が
有効で、凝固と沈殿が可能。大型の施設なら5〜10トンも処理できるという
から、かなり有望だ。来年のいま頃、福島は菜の花畑だらけになっているんだ
べなあ。

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花粉がすごい!

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 昨朝、あたりの山はうっすらと霞んでいた。放射能に色が付いたわけではな
いから、これは花粉である。
その量が半端でない。車のフロントガラスが真っ
白になるほどだ。
確か震災前に新聞で「今年は花粉が多い」という記事を読ん
だような気はするが、何か異常気象が起きているのだろうか。それとも気温の
上昇が原因か?
 花粉の話と混同すべきでないかもしれないが、一昨日、移住者仲間と宴会を
しているとき作付の話題になった。
いま放射性セシウムは空気中ではなく、土
壌に落ちているものがほとんどのはず。だとすれば耕耘は慎重にすべきだとい
う私に対して、「農家は死活問題だから耕耘するのは当然」という反論があっ
た。
これについて客観的なデータがほしかったのだが、昨日になってようやく
稲作は土1kg当たり5000ベクレル以内という目安が示された。水の約17
倍だが、雨などで拡散すると見込んでいるのだろう。ただ、野菜畑の基準値は
まだ示されていない。
 福島県内では70カ所で土壌調査を実施し、数値の高い7市町村で農作業の
延期を決定。再検査を実施している。しかし、自分で測定するわけにもいかな
いから、農家も混乱するべなあ。
結局、利益追求の農協が判断して、来週あた
りから農作業が始まることになるのかもしれない。それも補償と両にらみで。
花粉のように地域が霞んでいるのは、農業も同じである。

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いわきレポート−その3

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 窒素注入から急にネットの情報が途絶えた。偉そうなことを書いてきた人ほ
ど、本気でビビったのだろう。
でも、冷静に考えれば、いま必要なのは土壌汚
染の正確な情報。大震災で海に浸かった農地は約2万3600ヘクタール。何
と日本の農地の約0.5%にも及ぶ。
海沿いの農地は基盤整備されたものが多
いから、とくに稲作の影響は甚大だ。いわき市で冠水はあまり確認できなかっ
たが、海水だけでなく、流木や石が混入している田んぼがあった。これでは農
作業どころではない。
 海水を含んだ農地は、植物の栽培に向かない。新聞によれば、表面の塩を取
り除き、土の入れ替えが必要だという。そうなれば土木業者の出番。もしかす
ると業者不足になるかもしれない。
ただ、放射線リスクがまだ明確でないた
め、作業に着手するのは容易ではないようだ。広範囲で塩分の測定も必要にな
る。
田植え前でよかったのか、悪かったのか・・・・。
 いわき市の田んぼでは流木や草を集め、野焼きしている農家がいた。田植え
をやる気があれば、時間の余裕がないからだろう。東北は日本の穀倉地帯であ
り、米の備蓄が多いとはいえ、日本人の食糧に大きな影響を与えかねない。家
を再建し、田んぼの塩抜きからスタートしなければならない浜通りの現状。

災である原発が本当に憎いが、文句ばっかり言っても始まらない。みんなの力
で福島を復興しよう! それが生き残った者の使命だ。
 
追記:田村市でも農作業が始まる雰囲気。県内で高濃度を示している7つの地
域には本当に気の毒だが、仮に作付中止や強制退去になったら最大限の補償を
するべきだ。福島県内でも被害の状況は場所によってかなり違う。

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農作業の是非

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 24日付けの農協の配布で、「平成23年度の米・青果物の春作業は時期に
合わせ従来通りに進めてください」というパンフが組合員に配られた。
ここか
らは憶測だが、作物を作らないと被害の証拠がない。国に全額負担してもらう
ためにも農作業を予定通りやるべきだ、と考えたのだろう。
少なくとも出荷を
前提にしたものではなさそうだ。
 ところが、最近の行政のアナウンスで「しばらくの間、農作業は控えてくだ
さい。農業改良普及所の指導があるまで、耕耘も放射能を拡散させる恐れがあ
るので止めてください」とまったく正反対の指示。
これでは農家も混乱するに
違いない。どうして情報を1本化できないのか、東電・保安員・政府とバラバ
ラの原発情報とどこか似ている。
 作物の風評被害がどのくらいのものになるのか、またいつまで続くかは、誰
にもわからない。いまの時点ではっきりしているのは、ヨウ素よりもセシウム
の土壌分析が正確かつ敏速に行われるかにかかっていること。国や県が安全宣
言をしても、消費者の一部は信用しないかもしれない。
それでも広島や長崎の
食品を食べないという人はいないわけで、悲劇にも必ず終わりがくる。ただ、
買い占めから一転して買い控えが起こるなど、情報に翻弄されている日本人。
メトロノームにならぬよう、いまこそ気持ちを引き締めたい。
 

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ビートがなくなる?

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 写真の野菜は何か、道産子でないとわからない人が多いのではなかろうか。
答えはビート、テンサイともいう。そう、砂糖大根のことだ。わが郷里で大規
模に栽培されており、近くの美幌町には古い伝統を持つ製糖工場もある。
寒さ
に強いため、、寒冷地作物として古くから栽培されてきた。サトウキビと並ん
で砂糖の主要原料で、根を搾ってその汁を煮詰めると砂糖ができる。
 テンサイから作られた砂糖は甜菜糖と呼ばれ、国内原料による日本の砂糖生
産量の約75%%、日本における砂糖消費量の25%を占めている。その伝統
的な農業がいま、大ピンチなのだ。テレビでTPPの話題を聞かない日はない
くらいだが
、仮にオーストラリアから砂糖の輸入が自由化されたら、日本の砂
糖は全滅するかもしれない。というのも価格差があまりに大きいからだ。国産
は1kg170円前後なのに対し、オーストラリアは50円。
これでは勝負に
ならない。
 砂糖は外国産と品質の差がなく、付加価値が付けにくい。サトウキビ農家も
同じ境遇にあり、全国の甘味農家が壊滅状態になる可能性も。貿易自由化は時
代の流れで避けがたいけれど、犠牲が一部に大きく傾いてしまうのが難しいと
ころだ。それでも堂々と勝負して、日本の農業を国際競争力の強いものに変え
るべき、という論議はある。
菅内角の支持率は思わしくないが、社会保障から
農業改革まで、あまりにもウィングを広げすぎなのでは。ちょっと気の毒に思
えるときもある。

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