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世界の原子力発電、最大3.8倍に=50年までに−OECD予測

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世界の原子力発電、最大3.8倍に=50年までに−OECD予測
10月16日16時26分配信 時事通信

 経済協力開発機構(OECD)は16日、原子力発電の見通しをまとめた初の報告書を発表し、世界の原発発電容量が2050年までに現在の1.5倍から最大3.8倍に拡大すると予測した。一部諸国では原発の安全性への不信が根強いが、急増する電力需要に対応する現実的な選択肢として原発依存が強まりそうだ。
 今年6月時点では、31カ国・地域が計439基の原発を運転中。米国、中国、インド、ロシアが大規模な原子炉増設を計画しているほか、多数の途上国でも原発導入機運が盛り上がってきた。OECDによると、原発の発電容量が3.8倍に急増した場合、世界の原発依存度は現在の16%から22%に上昇する。 

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《若手記者・スタンフォード留学記 9》金融危機に、アメリカ時代の終わりを感じる(1) - 08/10/16 | 15:06

《若手記者・スタンフォード留学記 9》金融危機に、アメリカ時代の終わりを感じる(1) - 08/10/16 | 15:06

 歴史的な金融危機の真っただ中にあるアメリカ。ただ、スタンフォードに暮らしていると、西海岸ということもあり、あまり金融危機を実感しません。

 スタンフォードが位置するカリフォルニア州のパロアルトでも、平均住宅価格は、1年前に比べ約10%下落していますが、他の町に比べれば傷は浅い。しかも、シリコンバレーはIT産業のメッカなので、金融危機によるダメージはまだ限定的なようです。

 ただ、メディアは、大統領選が霞むほどに、金融危機の特集を繰り返しています。その内容は、ヘンリー・ポールソン財務長官の特集から、専門的な経済学の議論まで多岐に渡りますが、今回は「金融危機とアメリカ覇権の行方」というテーマに絞って、中長期的な視点から、金融危機の歴史的な意味合いを考えてみました。

「アメリカ時代の終わり」を予測した人

 このテーマを考えるにあたり、真っ先に頭に思い浮かんだのは、2002年に米国で出版された、「アメリカ時代の終わり」(チャールズ・カプチャン著、邦訳:日本放送出版協会)という本です。カプチャン氏は、クリントン政権で国家安全保障会議(NSC)のヨーロッパ担当部長を務めた人物で、現在は、ジョージタウン大学教授として国際関係を教えています。

 本書の中で、氏は、1920年代後半と1990年代後半のアメリカ経済の類似性を指摘した上で、深刻な不況がグローバル経済を襲う可能性を示唆。「アメリカの一極時代はあと10年ともたないであろう」と予測しました。今のところ、世界の趨勢は、彼が予測したとおりに動いています。

 彼は、アメリカの一極支配は終わりをつげ、世界は多極化へ向かうと主張します。

 彼曰く、アメリカ時代の終焉をもたらす第一の要因は、EUや中国の発展です。アメリカの覇権に対するチャレンジャーとして、短期的にはEU、2025年以降の中期では、中国を中心とする東アジアを見据えています(彼は、日本も経済不況から脱し、グローバルなプレーヤーとして再登場してくると予測しています)

 そして、もう一つの要因が、アメリカの孤立主義の復活です。アメリカの初期の歴史を引きながら、重大な脅威がないとき、アメリカは海外での戦略コミットを担うことに消極的になる可能性が高いと説いています。

大英帝国とアメリカの違い
 
 一方、比較的楽観論に傾いているのが、ニューズウィーク国際版編集長のファリード・ザカリア氏です。彼は18歳のとき、インドからアメリカに移住してきた人物で、今年5月に出版された『ザ・ポスト・アメリカン・ワールド』(未邦訳)が全米でベストセラーになっています。

 彼はまず、今起きている大きな歴史の流れを、”アメリカの没落”というよりむしろ、”ライズ・オブ・ザ・レスト(その他世界の勃興)”として位置づけています。そして彼は、21世紀の大半において、インドと中国が、世界第2位,3位の経済大国の座を占めると予測します。

 アメリカの将来に対する彼の見通しは、経済面に関してはあくまで楽観的です。技術、教育、資本で圧倒的優位に立つアメリカに大きな死角はない、というのがその言い分です。

 彼は、ニューズウィーク10月20日号の記事(There Is a Silver Lining)でも、「今回の金融危機は、アメリカの悪い習慣を直すための、よいチャンスだ」とあくまで前向きな見方をしています。具体的には、まず、「家計も政府も借金体質を直すよい機会となる」(現在、アメリカの家計の借金は14兆ドルにのぼり、平均的な家計は13枚のクレジットカードを保有)。さらに、人材面でも、「金融業界に流れていた理系の秀才たちが、バイオテクノロジーや燃料技術といった、より生産的な分野に還ってくる」。

 その一方で、アメリカの政治に対する評価は辛らつです。

 19世紀後半以降、英国が没落した要因は「政治」にではなく「経済」にあった。それとは逆に、今のアメリカの問題は「経済」にではなく「政治」にある、というのが氏の主張です。とりわけ、各党の利益にこだわり、何も重要な決定ができない政治の今を嘆き、1980年代の危機を乗り越えたときのような、党を超えた協力を強く訴えかけています。


金融危機が示す、3つのポイント

 以上、代表的な論者の意見をまとめてみましたが、今回の金融危機を通じて、私自身が抱いた問題意識は以下の3つです。
 
 1つ目は、安定した時代の終焉です。
 
 二極構造にあった冷戦、一極構造にあったパックスアメリカーナの時代が終わり、世界は多極化し、結果として、世界でいさかいが増えるでしょう。アメリカという、強いガキ大将がいた時代は、誰も挑戦者がいないので、世界は安定していました。しかしこれからは、力の弱まったガキ大将の言うことを聞かない子分が、どんどん増えてくるでしょう。

 政治・経済・軍事において、これからもアメリカが日本にとって最も重要な国であることに変わりありませんが、アメリカ一辺倒ではもはや世界の流れについていけません。EU、インド、中国、ロシア、ブラジルなど、新たな大国となりうる国の研究を進めることが日本にとって焦眉の急です(インド経済・政治の専門家は日本に何人いるのでしょうか? メディアに出てくるのはいつも同じ顔ばかりです)。

 2つ目は、グローバル化の停滞です。

 今回の金融危機は、グローバル化が決してバラ色ではなく、利益とともにリスクも拡大することを知らしめました。グローバル化が急に逆流することはないにしても、その進展はストップするか、遅々としたものになるでしょう。そもそも、自由貿易とは強者の論理であり、それをルールメーカーとして守り抜く覇権国が必要です。しかしながら、今後当分、アメリカは自分のことで頭がいっぱいになり、そうした役目を放棄することになるでしょう。

 すでに、モノ、カネのみならず、人の面でも、グローバル化後退の兆候は芽生えています。アメリカへの移民はすでに減少し、ヨーロッパ各国でも、移民が母国に帰る流れが加速しています(The Economist, Jun 26th 2008, ”A turning tide? ”)。先進国と新興国の所得の差が縮小することで、移住の利益が下がっているのです。

 3つ目は、政治の季節がやってくるということです。

 アメリカでは、今回の金融危機の戦犯として、投資銀行業界がヤリ玉に挙げられてきましたが、より責められるべきは、共和党政権の政策であることが認識されてきました。今回の危機は、1981年以来続いてきた、レーガン主義(主に規制緩和・減税を掲げる思想)の終焉・修正を迫るものであり、これから新たな経済・政治思想が求められことになるでしょう。

 中国も、GDPなど経済指標だけを見れば、死角は見当たりません。しかし、国営企業、外資系企業を優遇する”上海モデル”を採用してきた結果、国産の民間企業はほとんど育っていません。しかも、再分配政策が欠如しているため、都市と地方の格差が広がり続けています。たとえば、2000年〜05年までの間に、多くの地方の学校、病院が閉鎖された結果、文盲の大人の数は3000万人も増えたそうです(The Economist, October 4th-10th 2008, ”The long march backwards”)。今後は、経済発展の立役者となってきた共産党独裁体制こそが、中国の最大のリスクとなるはずです。

 同じように日本でも、長期不況を経て、「結局、政治がよくならなければ、経済も良くならない」ということがわかってきました。アメリカがレーガン主義に行き詰る中、日本は、周回遅れで、未だ官僚主導の「1940年体制」から脱却できていません。ただ、逆に言えば、必要な改革さえ行われれば、多極化する世界で、日本は充分に一つの”極”として存在感を示すことができるのではないでしょうか。

 いかに政治の分野に、優秀な人材を送り込めるか――そこに日本の将来はかかっていると思っています。

佐々木 紀彦(ささき・のりひこ)
 1979年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、東洋経済新報社で自動車、IT業界などを担当。2007年9月より休職し、現在、スタンフォード大学大学院修士課程で国際政治経済の勉強に日夜奮闘中。

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株式こうみる:下値での乱高下は底入れの兆しの可能性=立花証 平野氏

株式こうみる:下値での乱高下は底入れの兆しの可能性=立花証 平野氏
2008年 10月 16日 10:17 JST 記事を印刷する | ブックマーク[-] 文字サイズ [+] Top News
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Focus shifts to economy slump, EU to offer aid | ビデオ
Deep recession fears thrash Asia stocks
Suspected U.S. drone fires missile into Pakistan  <立花証券執行役員 平野憲一氏>


 米株は売られ過ぎ。金融不安がひとまず後退し、今度は実体経済の悪化を嫌気して売られているが、実体経済の悪化を市場はわかって織り込んできたはず。景気対策への催促相場で、米政府が今週末にでもなんらかの対策を発表する可能性もあるとみている。

 一方、経験則から下値での乱高下は、株価底入れのシグナルともみてとれる。国内株は2009年3月までのすう勢についてはすでに織り込み済みだ。11月20日に集中しているといわれるヘッジファンドの決算を前にした換金売りも、45日ルールから逆算すれば今週がピーク。ヘッジファンドの決算は12月まで続くため、完全に収束するとはいえないまでも、そろそろ売り一巡後の買い戻しが入るタイミングが近づいているのではないか。


 (東京 16日 ロイター)



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ロイター調査:日米経済の回復時期、「2009年10─12月期ごろから」

ロイター調査:日米経済の回復時期、「2009年10─12月期ごろから」

[東京 16日 ロイター] ロイターが大企業400社を対象に実施した「10月ロイター企業調査」によると、日米経済が改善に転じる時期は「2009年10─12月ごろから」との回答が最も多かった。

 米国経済が改善に転じる時期が2009年内かそれ以前との答えが全体の55%と過半数になる一方、日本経済が回復局面に転じるのは2010年内かそれ以降との見方が多く、米国経済の回復時期よりも遅れるとの見方が優勢となった。日銀の次の金融政策変更は「利下げ」との回答が59%と「利上げ」を上回り、利下げ時期は「09年1─3月期ごろか、それ以前」との回答が35%と最も多かった。

 今回の調査は9月24日─10月10日に実施された。調査期間中は、米投資銀行のリーマン・ブラザーズ(LEHMQ.PK: 株価, 企業情報, レポート)の経営破たんを背景に金融市場で信用不安が高まり、世界的に株価が大幅に下落。日経平均株価は、一時2003年5月以来の安値となる8000円台前半に落ち込む場面があった。 

 <景気対策を最優先にすべきとの意見が多数> 

 金融市場の混乱の実体経済への波及度合いが懸念される中、米経済が改善に転じる時期を聞いたところ「09年10─12月期ごろから」との回答が全体の24%と最も多く、09年内かそれ以前の回復を見通す回答社は全体の55%と過半数になった。09年内かそれ以前に回復するとの見方は、製造業で58%と非製造業(50%)を上回り、調査からは製造業が米国経済についてより楽観的に見ていることが読み取れる。 

 また、日本経済についても、8月に政府が月例経済報告で景気の基調判断を下方修正したほか、日銀が金融経済月報で生産の判断を下方修正するなどの動きが出始め、景気は後退期入りしたとの見方が強まっている。回復局面に転じる時期を回答社に聞いたところ、やはり「09年10─12月期ごろから」との見通しが全体の24%と最も多かったが、2010年内かそれ以降に回復するとの見通しは合計で52%と過半数となり、米経済よりも改善時期が遅くなるとの見方が優勢となった。

 回答社からは、金融問題を発端とする海外経済の減速が予想されるため「先行きが読めない」(化学)との見方が多い。「当面外需が弱含むのは間違いなく、内需喚起のために財政出動・減税等の政策を行うのも止むを得ない」(石油・石炭)、「景気対策を最優先し、財政再建はそれ以降にして欲しい」(電機)、「金融緩和とともに所得税減税による消費刺激策の早期実施を」(輸送用機器)──など打開策を求める意見が多数出ている。

 一方で、景気対策を優先すれば財政赤字は増大しかねないため、海外からの信用失墜を懸念する声もある。回答社からは「これ以上の財政赤字にはできない。景気対策としての財政政策に期待はできないので、経済立て直しは難しい。低金利が続いているので、金融政策の効果も限定的。官による無駄を排除して、財政健全化し、資源の配分先を変更していくしかない」(輸送用機器)などの指摘があった。 

 <日銀の次の一手は「利下げ」が過半数、輸送用機器などで高い利下げ予想比率> 

 日銀による次の金融政策変更は利上げ、利下げのどちらか聞いたところ、「利下げ」との回答が59%と「利上げ」(41%)を上回った。前回同じ質問をした4月調査時(「利下げ」56%・「利上げ」44%)よりも利下げ予想が小幅増加した。

 業種別では、製造業が非製造業よりも利下げを予想する回答の比率が高く、中でも輸送用機器(78%)、食品(75%)、繊維・紙・パルプ(70%)などで比較的高かった。「利上げ」との回答の比率が高かったのは、鉄鋼・非鉄(75%)、情報サービス・情報通信(57%)、小売(53%)などだった。

 次回の利下げ時期を聞いたところ、「09年1─3月期ごろか、それ以前」との回答が35%と最も多く、「09年4─6月期ごろから」(27%)、「09年10─12月期」(15%)が続いた。4月に行われた同調査では「08年7─9月期」との回答が56%と最も多く、「08年4─6月期」(20%)、「08年10─12月期」(18%)が続いた。

 一方、次回の利上げ時期については「09年10─12月期ごろから」との回答が19%で最も多く、「10年10─12月期ごろか、それ以後」(18%)、「10年1─3月期ごろ」(14%)が続いた。4月に行われた同調査では、「09年4─6月期か、それ以降」との回答が38%で最も多く、「08年10─12月期」(24%)、「08年7─9月期」(19%)が続いた。      

 <11月末の日経平均の予想は1万1818円> 

 11月末時点の日経平均の予想平均は1万1818円となり、9月調査での10月末時点の予想である1万2841円を下回った。調査期間中は世界景気の悪化と金融危機の深刻化が懸念され、日経平均は8000円台前半まで水準を切り下げた。足元では、週末の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後に各国当局が銀行への資本注入などを柱とする金融支援策を表明、各国中央銀行が銀行間貸出金利の上昇緩和に向け、市場への米ドル資金供給拡大策を表明したことなども好感され、9000円台に戻す場面もあったが、実体経済の減速懸念は根強く軟調な値動きが続いている。 

 11月末時点のドル/円の予想は平均で104.57円となり、9月調査の10月末時点の予想である108.60円よりドル安/円高となった。調査期間中は、世界的な株安の流れの中でリスク回避の円買いが進んだことから、ドル/円は一時97円台と3月19日以来、半年ぶりの安値を更新した。G7後の週明けの市場では102円台に戻す場面もあった。 

 12月末時点の長期金利(10年国債指標銘柄利回り)の予想については「1.4%以上─1.6%未満」が58%と最も多く、「1.2%以上─1.4%未満」(17%)がそれに次いだ。9月調査の12月末時点の長期金利の予想は「1.4%以上─1.6%未満」が62%と最も多く、「1.6%以上─1.8%未満」との回答が18%だったが、今回の調査では金利低下方向の見通しが増加した。世界景気の悪化と金融危機の深刻化を背景に、安全資産とされる国債に買いが入ったことから、長期金利は一時1.355%と4月以来の低水準を付けたが、足元では1.6%台に上昇する場面があった。

  (ロイターニュース 武田 晃子記者)

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COLUMN-〔インサイト〕金融危機・世界景気後退の向こうに見える日本経済のシナリオ=Mスタンレー フェルドマン氏

COLUMN-〔インサイト〕金融危機・世界景気後退の向こうに見える日本経済のシナリオ=Mスタンレー フェルドマン氏

世界が金融危機に覆われ、今日、明日以外考える余裕がない数カ月だった。が、各国政府が採った措置がようやく効き始め、株価が大底を打った期待が広がり始めた。金融危機が世界景気後退をもたらすのは当然だが、景気後退が株価にどのように影響を及ぼすかが次の話題となろう。


 ただ、次の話題と言ってもそれが全てではない。景気後退の向こう側に、山積する成長問題が待っている。金融危機を乗り越えたからと言って、世界景気後退が織り込まれたとしても高齢化が止まるわけではない。エネルギー問題、食料品問題が終わったわけではない。今こそ、日本経済の持続性を考える必要がある。


 <高齢化進む日本経済の行方左右する生産性の動向>


 非常に複雑な世界なので経済持続性を数値化するには、逆に簡単なモデルを利用する方が役に立つ。成長経済学の基本である一番単純なモデルは、Y=(Y/L) *L となる。Yが実質生産、Lが労働である。すなわち、GDP(国内総生産)が労働力(L)と労働生産性(Y/L)で決まる。

 日本の労働力供給はどのシナリオも変われない。日本の人口構造と各年齢層の参加率を延ばせば、割と信頼できる予測が算出される。この方法を利用して、団塊の世代の高齢化が続く2013年までの数字を計算すると、労働力が現在の約6388万人から2013年に約6158万人になる。年率で0.7%の低下である。

 しかし、労働生産性は政策努力、企業努力などで変わることが可能である。1980年代を通して3%を維持した労働生産性(10年平均)の伸びは、90年代の問題などで0.9%まで落ちた。金融改革政策などで2000年から2006年まで回復して、約1.5%まで戻った。生産性に関して問題はこれからだ。


 シナリオ分析のため、労働生産性の成長率に関して、次の前提を置く。(あ)青空シナリオ:徹底した改革路線に戻り、結果として生産性の伸びが80年代に戻り3%になる。(い)捲土(けんど)重来シナリオ:徹底した改革路線に戻っても、交易条件の悪化のため生産性の伸びは0.5%ポイント引き、2.5%にする。(う)怠慢シナリオ:従来政策スタンスに戻り、生産性を90年代の0.9%に戻す。(え)浅瀬苦痛シナリオ:従来政策スタンスに加え、交易条件の悪化のため、生産性の伸びをさらに0.5%ポイント引き、0.4%にする。結果、労働力の予想に4つの生産性シナリオをかけると、実質GDPの4つのシナリオが算出される。


 青空シナリオでは、2013年までの実質GDPは年率2.3%になる。労働力が年率0.7%減っても、生産性の加速が適度の成長をもたらす。捲土重来シナリオは、生産性が0.5%低いため、成長率が1.8%だが、悪くない。

 反面、怠慢シナリオでは、生産性の伸びが労働力低下を上回る幅が小さく、成長率は0.2%で、辛うじてプラス。浅瀬苦痛シナリオでは、生産性がさらに0.5%ポイント引き低い0.4%しかないので、労働力の0.7%減を埋め合わせられなく、成長率がマイナス0.3%になる。


 <勝ち組企業はどこだ>


 感情的過ぎる金融危機相場では株を買うチャンスは充分あるが、何を買うかは持続性シナリオ次第である。

 どのシナリオでも日本企業の勝ち組がいるだろう。本来の技術力、世界ブランド力によって成功する。自動車業界が典型的な例だが、素材メーカーも、環境技術、省エネ技術関連も該当するであろう。怠慢シナリオでも浅瀬苦痛シナリオでも、これらの企業は長期保有の対象となることが可能だ。加えて中国経済に問題が多いにしても、アジア貿易はさらに拡大する。中国関連株も、どのシナリオでも勝ち組があろう。


 シナリオ次第の勝ち組は、日本の改革志向次第である。政府レベルも企業レベルも大事である。政府レベルでは、さらなる規制改革(例えば、農地法改正、病院経営、医療記録の電子化、法人税引き下げ、企業買収税制など)は、潜在成長力を開放する。

 反面、政府を待たずに企業ができることはある。業界再編は基本的に企業が中心である。ROE対策も企業自身が考えるべきである。加えて年金などの資産運用がだんだん厳しくなった結果、企業統治が厳しくなる。

 これらの改革が加速すれば、勝ち組がさらに広がるであろう。青空、捲土重来シナリオでは、賃金上昇が加速するので、消費関連株は得をする。その結果、小売業界の再編が特に目立つことになると思われる。


 ロバート フェルドマン モルガンスタンレー証券 経済調査部長

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