小説「SAP=SOJ(Start)」-2
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上巳の怪(Strange of Joumi) 第1章 発端(Start) Chapter 03 太田博美は、県庁の食堂で昼食を食べていた 県警本部の建物の隣に、県庁がある 県警本部には食堂がないため、県庁の食堂か、外の飲食店で食べる事になる 博美の場合は、手近なこの食堂で取るのが常だった 12時に来ると、ごった返しているため、30分ずらす すると、結構、空いているのだ 彼女の昼食は、麺類が多い 今日も肉うどんとサラダである 食べ始めようとしたときである 「ここ。。 いいかしら?」 声の主を見ると、熊谷瑛(あきら)警部補だった 彼女は、警備部、明野参事官室の警部補である 明野参事官を筆頭に、警部が1人、警部補が1人、巡査部長が1人、巡査が5人いる 桑田参事官室がスタッフ制なのに対し、明野参事官室はライン制をとっている 言うなれば、瑛は中間管理職という立場にある それに比べれば、博美の立場は気楽ということになる 彼女の食事も、博美と似たものだった 肉そばにサラダである 博美が答える前にトレイを置いて座った 博美が私服であるのに対し、瑛は制服だった 少々、疲れ気味という感じである 「どう? 相沢さん。。」 「それがね。。 まだ、目を覚まさないのよ。。」 相沢敦子は、瑛の部下である 細川奈津美巡査と同様に庶務を担当している 「小石川さんのおかげで、大事にならず済んだからいいのだけど。。 本人が目覚めなければ、聴取もできないわけで。。 原因が不明で。。」 「そうね。。 千秋も心配してたよ まあ、寮でもイジメのようなものはなかったようだし。。 仕事でも、そんなことなかったのでしょ?」 「それが。。 ないから、困っているのよ。。 明野警視は、鋭いけど。。 部下の面倒見がいいから。。」 「そうよねぇ〜」 明野礼子警視は、バリバリのキャリアである その見識は鋭く、上層部がびびるほどの女性なのだ 眼鏡をかけた目が、鋭いイメージを上げている 博美は、うどんを啜りながら話している 瑛も同様にソバを啜りながらながらである 美人が二人、丼を片手に話している 「ところで、ご両親には。。?」 「連絡したら、飛んできたわ。。 でも、あの状態だし。。 なんか、申し訳なくて。。」 「まあ。。 上司だものねぇ。。」 「そうなのよ。。 その上、誰が言い始めたのか。。 祟りじゃないかって。。」 「たたり。。。?」 その言葉に、博美が一瞬、身を縮めた 呪の恐怖を思い出していた 「私。。 この手の話し。。 苦手なのよ。。」 瑛が言った 柔道4段の猛者が言った 「父が心霊写真とかが好きな人で。。 怖がる私を見て、楽しそうに話すのだもの。。 幽霊とか。。だめなのよ。。 いないと解ってはいるのだけど。。」 「そうなんだ。。」 これじゃ、特機は無理ね。。 博美は、そう思った 「小石川さん 警部補でしょ? 寮だなんて、珍しいわね。。」 「そうねぇ〜 本人は、気に入っているみたいだけど。。 実家がAM県だしね。。」 「彼女がいてくれて、助かったわ。。 彼女がいなければ、烏合の衆だったでしょうから。。 この件が落ち着いたら、改めて礼に伺うと伝えてくださいな」 「はい♪ 了解」 それで、二人は別れた 博美は、瑛の話を聞いて、言いしれぬ不安を感じていた それに。。 最近、千秋に元気がないと思った 参事官室に戻ると、千秋がボーっとしている やはり、元気がない 「千秋? どうかした?」 「え? 何がです?」 「最近、元気がないじゃない。。 お疲れモード?」 「そうですか〜?」 なんか、覇気がない。。 「なんでもないなら、いいのだけど。。」 そう言って、博美は席を立った 参事官室を出ると、廊下で携帯を開いた 「サイエンス・アカデミー・プロジェクト 見星イブです」 「桑田参事官室の太田です 鈴木洋子さん、いらっしゃいますか?」 「鈴木は、外出中です」 「神谷教授は。。?」 「教授と一緒です 本日中に帰る予定ですが。。 16時過ぎになります」 「そうなんだ。。」 博美は、決心したように言った 「高城遙さんは。。?」 「高城は、出張中です。。 今週いっぱいはもどりません。。」 「宮崎真琴さんは。。?」 「おります 転送しますので、お待ちください」 待つまでもなく、相手が出た 「はーい♪ 真琴だよ〜♪」 相変わらず脳天気である 「真琴さん? 太田博美です」 「あらん。。 博美さん。。 どうしたの?」 「実は。。 先日、女子寮で転落事故がありまして。。 その子が、いまだ意識不明のままなのです。。 その時、千秋がいたので、直ぐに対応して、救急車で運ばれたのです 現場を千秋が検証したのですが。。 事件性は、なかったようです。。」 「ふむふむ。。」 「ところが。。 最近。。 千秋が元気がないのです。。 疲れているようすで。。」 「そうなん?」 「ええ。。 それで転落した子の上司と話す機会があって。。 祟りじゃないかという噂が。。」 「祟り。。? よくありそうな話しね。。」 「そうなんですけど。。 千秋をみると。。 何かに憑かれているような感じがして。。」 「博美さんが。。 そう感じたのね?」 「そうです。。 とても、疲れているようすで。。」 「そか。。 それで心配になったんだ」 「ええ そうなんです。。 千秋の前では、電話ができないので。。 携帯から。。」 「うんうん。。。 わかった。。 博美さんが、そう感じているなら。。 心配ね。。 了解しました 今から、そちらに行きます 千秋を止めておいて。。」 「はい♪ ありがとうございます」 「あは。。 礼は、いらないですよ 千秋も博美さんも。。 そこの人たちは、ボクの大事な仲間だもの。。 準備ができ次第、出発します 直接、そちらにお邪魔しますね」 「はい お待ちしてます」 20110202 |
