詩的な昼下がり 〜ブロッコリーの小説〜

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僕の休日、幽霊の話、その他。 9(おわり)

              9(おわり)




そろそろ終わろうかと思う。はっきり言ってまだ殆ど何もしていない。


休日ということで、僕の場合、ひとつだけいえることは、いつも何のプランもなくものを書いたりしている人間は、休日についてもそういうことになる、ということなんだと思う。


全般的に、って言っちゃってもいいんだけど、でも、僕だってたまにはきちっとプランを立てて取り組むこともあるのだ。


例えば仕事とかで、上司の人とかに、ある『プラン』を渡されて、「この通りにやれ」って言われたときなんかに、できるだけその通りにやらないためのプランを熱心に考えたりとかはする。きっとただの寂しがり屋なんだと思う。迷惑な男である。


あとは・・・・、うんと・・・・・、その他、もろもろ。







映画を見ようと思って立ち寄った歌舞伎町だったけど、映画館のある場所に行ってみたらそのあたりにすごい人だかりができていた。


しかも男ばっかの。


今のこの時代にこれだけの野郎どもを熱狂させるとは、いったいどんな任侠映画なのだ、是非その映画を観てやろうとおもってその中にまぎれてみたら、全然違った。


彼らのお目当ては映画じゃなかったのである。


すぐ近くのイベント会場でアイドルグループの催しがあるんだそうだ。


ずいぶんな人気だ。


僕が入ろうとしていた映画館の前にそのアイドルグループ専用の大型トラックが横付けされている。


「番号札667番までの方お入りください!それ以外の方はもうしばらくお待ちください」


会場の入り口付近の誘導員の人が拡声器で叫んでいる。


まるで『それ以外の方』以外の人がこの場にいない感じで言っている。もちろんそれは根性の曲がった僕の感じ方だ。


僕は『以外×2』の人なので、人ごみを掻き分けながら、トラックの向こう側に完全に隠れてしまっている映画館を目指す。


でもなんかそのうちに、・・・・・・いいや、もう、という気になってしまったのである。


単純に人ごみに疲れたせいもあったんだけど、何だか僕の休日が終わった音が聞こえた気がした。


僕は健闘した。新宿まで来た。「ココから君にできることは、もう何もないのだよ」と、いいコート着た初老のジェントルマンに言われたようなそんな気分になった。わかってもらえるよねって、顔で。



僕はあきらかにその他の人間である。いつもその他の部分に生息している。ぜひ円グラフなんかでわかりやすく見てもらいたい。



その他   な    僕を。



新宿から引き返す僕についてはあまり語ることもないので、最後に今考えた僕なりのラブソング風の休日にアレンジしてお届けしようと思う。







新宿からの帰り方くらいは知っていた。来た道を辿ればよかった。


休日に何もできなかったことは別にどうでもよかった。


帰りの電車は混んでいて


ゆとりを剥奪された渡り鳥みたいな気分になった。


僕は殆どの気分の最後にある言葉を付け加えるようにしている。


僕のどんな気分にも、相性のいい言葉がある。


どんな景色にも、もちろんどんな休日にも。


『でも僕は、あなたを知ってしまった』


あなたを知ってしまった、そのあとの僕のことを


あなたはどれくらい知っているだろか。


帰りの電車は混んでいて        でも僕は、あなたを知ってしまった。


ゆとりを完全に剥奪された渡り鳥みたいな気分になった。      そう僕は、あなたを知ってしまったんだ。







                                                 おわり

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こんばんは。
『僕の休日、幽霊の話、その他。』完結ですね。

飄々としていて、でも時にはシリアスで、明確に表現できないのですが、
何かがふっとわかるような(私にとっては)感覚的な文章でした。

何もできなかった休日でもそれは確かに物語なんだと思います。
たぶん、似たような私の休日も。

2012/1/18(水) 午後 9:18 amamiya

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完結、と言われるとちょっと照れくさいものがあります。
だって喫茶店行って、電車にのって新宿行って、すぐ帰った、ってだけの話ですから(笑)

夏休みにスタンプラリーやるよりずっと冒険度低いわけです。この話。


忙しさに甘えることはとてもたやすいことだと思います。僕にとって休日はやっぱり、その忙しさから離れる一日なんだと思います。

amamiyaさんはとても穏やかな休日をお過ごしなんだと僕は勝手にそう思っています。

もちろんそれはラブソング風の休日なんだと思います。

2012/1/18(水) 午後 11:57 [ ブロッコリー ]

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大丈夫です。私が書く話なんてもっと何も起こらないですから(笑)
私の場合、物語の中で何か起こそうとすると大体上手くいかなくなります。。

忙しい方ほど休日に何をしていいかわからないということが多いみたいですね。
もしくは、体を休めることに手一杯で他に何かする余裕がないとか・・・。

休日。その一日にはまだまだ物語が潜んでいる気がします。

2012/1/20(金) 午前 9:19 amamiya

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物語は無限にあります。でも、物語はほっとかれているものです。ほっとけない気持ちになります。

肩こりとか腰痛とか、休日は安静にしているのが現状ですね。ものがたりたいものです。

この話にも登場した遠藤周作のエッセーにも書いてあったのですが、お話を書くのって体力を使いますよね。やっぱ。遠藤さんも原稿用紙30枚で1から1.5kg痩せるそうです。

2012/1/20(金) 午後 10:20 [ ブロッコリー ]

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