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高校を卒業して3年ほどした頃の夏のことでした。僕は夏休みで田舎に帰っていて、ふとバッタリと高校の
同級生の女の子に出会いました。彼女は、高校時代は随分おとなしい娘で目立たない存在だったのですが、
久し振りに出会ったときには随分美しくなっていました。その日、家に帰ると同窓会名簿で彼女の住所を調べ、
早速手紙を書きました。久し振りに会って随分きれいになっていたこと、そんな彼女に久し振りに会って是非
付き合って欲しいことなどを、切々と書いて送ったのです。
1ヶ月ほどして、彼女から分厚い手紙が届きました。僕は、その厚さから期待に胸を奮わせながら封を切り
ました。中身は、あらまし次のような内容でした。
「あなたからの手紙は嬉しく受け取った。あなたが私に好意を持ってくれたことは、本当に嬉しい。私は、幸せ
者だと思う。しかし今私はある男性を好きになって交際している。彼は妻子ある人で、私にはあなたとお付き合
いをする資格はない。どうか諦めて欲しい。」
これを読んで、僕は大きなショックを受けました。高校を出て3年、僕はまだ女性と付き合ったことすらなかっ
たのに、彼女は既に大人の男女、しかも不倫の恋に身をやつしていたのです。初めて大人の男女の現実を知
った僕は、しばらく受けたショックから立ち直れませんでした。
それから40年、今ではそんな世界に密かに憧れるような年代になってしまいました。そしてそれができずに
夢を趣味の小説に託しているのです。
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