ミネラルや食物繊維をたっぷり含み、低カロリーで、しかも、解熱、便秘、糖尿、高血圧、貧血、アトピーなど、様々な症状に対する効果が期待されている「まこもだけ」。
近年、健康食品として、じわじわと注目されてきているそうで、「名前だけなら聞いたことがある」という人もけっこういるのではないだろうか。
とはいえ、どんなものか知っている人、食べたことがある人は少ないかもしれない。
自分なども名前の響きから、キノコの一種だと思い込んでいたクチだが、実際には田んぼに栽培され、2メートル近くにもなるイネ科の大型の多年草である。
このほど、三重県の菰野(こもの)町でたまたま出合ったのが、「まこもだけの天ぷら」だったのだが、食感的には、タケノコにもちょっと似て、また、エリンギのようでもあり、余計に「キノコ?」と思ってしまった。
地元のとある業者によると、このまこもだけ、もともと古くから各地に自生していたもので、今は健康食品としての期待から、近年、栽培している地も増えているらしい。
菰野町でも、かつてはあたり一面に自生していたそうで、実は菰野町の地名もそこからきているという話だった。
でも、だったら「まこも町」になるのでは? と聞くと、こんな興味深い話があった。
「実は、最初は、コレを菰野の名産として『こものだけ』という名前で売っていたんです。ところが、もともと菰野町には、『こものだけ』という同じ名前のキノコがあり、どちらが本当の『こものだけ』かということで、トラブルに発展してしまった。そこで、キノコじゃないほうを普及しようとした際に『まこもだけ』という名前に変えたんですよ」
「菰野」でなく「まこも」の「ま」は、もしかして「真(真実の)」+「こものだけ」という意味だったりして……と気になるが、こうした事情はあまり自治体などでも公表されておらず、地元でも知られていないという。
さて、名前の由来などはさておき、実際に、道の駅で購入して、アレコレ調理して食べてみた。…
本日
まこも![]()
まこも マコモ Zizania Iatifolia イネ科 多年草。地中の根茎は太く横にのびる。茎は中空。葉は幅2〜3㎝、長さ50〜100㎝の線形。茎の先に花穂を出し、丈夫に雌小穂、下部に雄小穂をつける。雌小穂に長いのぎが出る。 茎に黒穂菌が寄生して肥大したものを、中国料理で食用とする。 (野草雑草観察図鑑 岩瀬徹著 鈴木康夫写真 成美堂出版) 生育地 沼地、溝中に生える多年草 開花期 夏から秋にかけて大形の円錐花序を出し、やや密に分枝して、多数の単性の小穂をつける。 メモ 「秋、まこもの根の上に生ずる筍のごときもの、一名こものこ、食うべし」(大言海) コモツノ(菰首)というのは、一種の菌におかされた茎の芽であって琉球、台湾、中国で食用する。 (飢饉を救った野草たち 清庵野草園をつくる市民の会・編) 米を「コメ」と呼ぶのは、米が弥生時代に日本に移植される前に、北海道から沖縄まで自生していたイネ科の植物・マコモの「コモ」から転化した説が有力だが、中国ではマコモを「菰」や「菰米」とも書き、「ク」「コ」「コベイ」と詠ませるから、これらが語源かもしれない。 マコモはインドシナ、シベリアにも自生し、イネより早く人間が利用したものらしい。水辺に生える一〜二メートルの草で、葉はショウブに似ているが無臭。秋、花を開き、米を細長くしたような実は食用となり、昔は六穀の一つ。青森の山内丸山からは確認されていないが、千葉県高根木戸貝塚などから種子が検出されている。 戦前まで、農家が葉を牛馬の飼料にし、神社のしめ縄やむしろを編むのに用いた。水鳥は白い地下茎を好んで食べるし、一時期、がんの特効薬と騒がれ、近緑種のアメリカマコモの粉末を輸入したこともある。 マコモがなぜ、われわれの周囲から姿を潜めたのだろう。戦後の急速な開田と除草剤で生態系が崩れたのが第一の原因、ラムサール条約で白鳥などガン・カモ類の水鳥を保護している宮城県の伊豆沼・内沼でさえ、放置すると食害もあって消滅の危機にある。 (1997.6.4 岩手日日「栗駒おろし」より) |
| ・和名…真菰茸(まこもたけ) ・英語名…Manchurian Wild Rice ・学名…Zizania latifolia |
| イネ科マコモ属 |
| 食物繊維、ビタミンB1・B2、カリウム、ミネラルなど |
| 東アジア、東南アジアなど |
| 主に食用など |

低カロリーで栄養タップリの、まこもだけは、こんな見た目です。












