法医学者の悩み事

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愛媛はどうなるか

死因究明法案 犯罪見逃さぬ態勢整備を急げ
2012年05月23日愛媛新聞

 犯罪による死亡を見逃す恐れが指摘されてきた死因究明制度について、抜本策を盛り込んだ関連2法案がまとまり、国会に提出された。
 法案は、事件性のはっきりしない遺体を遺族の承諾がなくても解剖でき、解剖しなくても医師や警察官が血液や尿を採取し薬毒物検査することを認める。
 保険金殺人などで身内が容疑者となる事件もある。社会の安全確保を目的に犯罪を見逃すことのないよう、さまざまなケースを考慮し解剖の機会を増やす意義は大きい。
 むろん、勇み足で遺体を傷つけるようなことがあってはならず、警察は慎重かつ的確な判断が求められよう。専門の検視官による現場立ち会いや、初動捜査の徹底が不可欠なのは言うまでもない。
 犯罪死の見逃し事例は、大相撲時津風部屋の力士暴行死事件や、一審で死刑判決が出た首都圏の連続不審死事件が記憶に新しい。警察庁は統計が残る1998年以降で45件確認しているが、これは「氷山の一角」との見方も強い。
 全国の警察が昨年扱った遺体総数は17万体余り。犯罪死見逃しをなくすには、事件性が濃い場合の司法解剖や、事件性が不明確で伝染病などを調べる行政解剖の対象から漏れる遺体の扱いが鍵となる。
 しかし、全国の解剖率は11%。スウェーデン89%、フィンランド78%と同庁の有識者研究会が調査した先進国との差は歴然としている。
 解剖率の地域間格差も深刻だ。行政解剖を手掛ける監察医制度がある東京、神奈川、大阪、兵庫の4都府県の平均は約23%だが、残る43道府県の平均は約5%でしかない。
 こうした現状では、立法措置だけでは解剖率の大幅な向上は見込めそうにない。政府は、法に実効性を持たせるよう態勢整備を急ぐべきだ。
 捜査現場では、遺体の外見から事件性の有無を判断する検視官が足りない。昨年の検視官の臨場率は36%。5年前に比べ3倍余りに増えたが、警察庁が当面の目標とする50%とは大きな開きがある。
 解剖医は全国で約170人しかいない。大半は大学の法医学教室の教授で、研究との掛け持ちだ。定員や経費の削減で逼迫(ひっぱく)状態にある法医学教室への支援も考えたい。
 有識者研究会は昨年4月、都道府県への国立の解剖専門組織設置を提言した。だが、立法化は将来目標とされ具体化していない。解剖医の育成や施設整備には文部科学省、厚労省との連携が不可欠だが、現時点で両省とも具体策は持ち合わせていない。
 警察庁は解剖率の目標を16年に20%、将来的に50%とするが、現状では困難だろう。厚労省や文科省も含め関係省庁は、態勢整備に本腰を入れて取り組まねばならない。

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愛媛は、法医学教室に教授がいない特殊な県だ。この県が法律制定で今後どうなっていくのか、注目すべきだろう。

愛媛をはじめ、各県で状況はばらばらだが、新たな法律ができた場合、各県でしっかり検討し、整備していく必要がある。まずは、各自治体で、いったいどの程度の解剖率を達成したいのか目標を定め、さらには、それを達成するためには、どの程度、人員(医師だけでなく補助や書記など含む)や設備を整備すべきなのか、具体的な数値を定めるべく、各大学、各法医学教室と自治体間で協議し、それに則って、実際に設備人員を整備していく必要がある。

自治体による責任ある計画なしに、大学と契約した場合、人員の整備が不十分になり、法医学が壊滅的な影響を与えられる可能性があるが、それは絶対に避けなければならない。今後の成り行きに十分注意していく必要がある。

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いよいよ法案成立か?

死因究明法案、衆院委で可決
2012/5/18 日本経済新聞

 犯罪による死亡の見逃しを防ぐため、遺族の承諾がなくても遺体を解剖できるなどとする死因究明関連2法案が18日、衆院内閣委員会に提出され、採決の結果、賛成多数で可決された。週明け以降、衆院本会議で可決、参院に送られる見通し。超党派の議員立法で、各党は今国会での成立を目指している。

 現状では警察が取り扱う犯罪死かどうか分からない遺体は、遺族の承諾を得なければ解剖できないが、警察が法医学者らの意見を聞き、必要と判断すれば承諾なしで解剖できるようにするのが法案の柱。解剖しない場合も、医師や警察官が遺体から血液や尿を採取して薬毒物検査することを認める。

 2007年に愛知県犬山市で起きた大相撲時津風部屋の力士暴行死事件や、今年4月、さいたま地裁で木嶋佳苗被告(37)が死刑判決を受けた首都圏の連続不審死事件など、遺体が解剖されないまま当初は事件性がないと判断された事例が相次いで発覚。解剖率の著しい低さなどが問題となり、法案づくりが進められていた。〔共同〕

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国会議員他さまざまな方の努力により、法案が作られもう少しで成立の見込みだ。やってみなければわからない法律だが、やってみる価値はあるので、早期の法案成立が望ましい。


二法案のうち、身元・死因調査法については、これまで、死因が明らかでない死体について、警察が責任を負わずにすんでいたことから、責任の所在をはっきりさせた点が特徴であるし、その点評価できる。しかし、解剖や諸検査を実施する機関が整備されなければ絵に描いた餅になる。結局、法医学研究所のようなものを作らなければならないが、そちらは推進法の方で二年かけて検討するという。推進法では、推進会議が作られ、そこで、おおまかな計画を策定し、2年後には基本法を作るということになっているが、まだまだ、現場が安堵できる状態かといえば、程遠い状態のような気がする。

「法医学なんてどうせ人が来ないでしょ」とは、臨床医の先生等からよく伺う言葉だ。産婦人科や小児科も、一時期は、あまりにひどい労働環境で、人がやりたがらないだろうといわれていた。しかし、給与を含めた待遇改善でだいぶ変わりつつある。一方、教授が研修医よりも安い給料で働いている法医学教室では、「どうせ人がこない」と言われ続ける中で、給与の改善などがされたためしもはない。むしろ、公務員に対する7.8%の給与削減に合わせ、法医学者の給与も減らされるなど、国として全く無策の状態が続いている。

つべこべ言わず、政府や大学においては、今でもできることは多くあるはずだ。解剖医のことばかりが着目されるが、医師以外にも、解剖補助、書記、検査技師など様々な職種が法医学には存在するが、彼らには危険手当も満足に出ず、しかも、人を増やすとしても非常勤扱いの者ばかりだ。まずは、こうした方々を常勤で雇用することぐらい、明日にでもできることだが、政府も大学も全く手を付けず、「どうせ人気がないから」との言葉を吐くだけ。これは、日本社会による苛めなのではないかと思うこともある。

新たな法律では、医師や歯科医師以外の技術職員、書記などにも一定程度の守秘義務が科される。死者や家族のプライバシーに触れかねない情報もあるため、やむを得ない措置ではあるが、守秘義務を科される人材が、日雇いのアルバイトばかりでは、おかしなことになると思われる。義務に見合ったポストを早急に作るべきだし、今いる人材をそうした安定したポストにつかせることは、すぐにでもできるはずだ。

それがこの1年以内にできないとすれば、新たな法案ができても何も好転しないような気がする。

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山梨の記事

死因究明の現場は今:/上 県警の検視体制 /山梨
毎日新聞 5月15日

 ◇病院と提携、CT活用
 今国会で、犯罪死を見過ごさないために死体の死因究明体制の充実を図る2法案の成立が見込まれている。当初は「事件性なし」と判断された大相撲時津風部屋の力士暴行死事件(07年)などを受けた動きだ。警察庁も、検視官の現場臨場率アップや死体解剖数の増加を目指す。県内では、県警が医療機器の活用や検視官増員で対応を進める一方で、法医解剖医からは制度の抜本改革を求める声も上がる。死因究明の現場を取材した。【片平知宏】
 ◇脳出血特定などに効果 樹海の死体診断は難しく
 県内の死因究明体制は、事件性が疑われれば、死因捜査を専門とする県警検視官が検視する。その上で、死因が不明な場合や、犯罪死が明白な場合は、大学の法医解剖医が解剖する仕組みだ。
 警察庁の研究会が昨年4月にまとめた最終報告書は、検視官の臨場率を5年間で50%に、長期的には100%にする目標を掲げた。
 県警は10年3月、青木ケ原樹海を管内に持つ富士吉田署の検視官を1人増員した。県警全体では現在、検視官3人と補助員6人の計9人体制だ。
 昨年、県警(交通部門を除く)の死体取扱数は1249件。検視官の臨場率は全国平均より8・7ポイント高い45・3%となったものの、警察庁の目標の50%には届かなかった。
 また、県警内部からは「検視官は、土日、夜間の事件認知も多く、いつ呼び出されるか分からない負担は大きい」との声も聞かれる。
 こうした中、県警は、コンピューター断層撮影(CT)やX線などによる死亡時画像診断の活用を進めている。解剖よりも短時間で、体内の状況が分かるのが利点だ。現在、CTを備える県内6病院と提携。昨年、CT診断が行われたのは230件だった。今年も200件分の予算を見込んでいる。
 提携先の一つ、富士吉田市立病院の前田宜包(よしかね)医師(50)は「解剖は時間がかかるが、CTなら早いものでは10分で死因が判明する」と話す。今年、老人ホームで「食事を喉に詰まらせた」として、女性(85)が救急搬送された後に死亡したことがあった。老人ホームの管理責任も疑われたが、CT診断によって、肺の周りに血がたまっていることが分かり、食事中に大動脈乖離(かいり)を起こした病死と判明。無用なトラブルを避けられたという。
 課題もある。CT診断では、特定できる死因が限られる。脳出血などの体内出血や外傷には効果を発揮するが、薬物中毒死は判別できない。
 富士吉田市立病院でのCT診断のうち、死因を特定できたのは約4割。死後の腐敗にもCTは弱く、死後2、3日で効果が発揮できなくなることもあるという。発見まで時間のかかる樹海での死体には効果は見込めないという。
 前田医師は「病院で通常、CTで検査するのは生きている人間。死後の体内変化についてはデータの蓄積が足りない。CT診断後に法医解剖医に解剖して検証してもらいたい」と学術的検証の必要性を強調する。
 その法医解剖医が県内には、山梨大の1人しかいないのだ。

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死因究明の現場は今:/下 県内唯一の法医解剖医 /山梨
毎日新聞 5月16日

 ◇「待遇過酷、2人以上を」 責任省庁も明確に 「剖検センター」設置提案
 県内の法医解剖医は、山梨大の安達登教授(46)だけだ。昨年の解剖件数は、交通関係も含めて41件に上った。安達教授は「電話一本で即解剖という24時間365日拘束されている状態。研究と両立して行くには、解剖数をこれ以上こなすことは困難。1県に最低でも2人は必要」と話す。
 緊急性がある時は夜間でも呼び出される。インフルエンザにかかっていたにもかかわらず解剖を行い、立ち会った警察官に感染したケースもあった。法医学の学会出席など、どうしても外せない時だけ、長野県内唯一の法医解剖医のいる信州大に相互に代わりを依頼しているという。
 警察庁の研究会が昨年4月にまとめた最終報告書には、5年間で解剖率を20%に引き上げる目標が掲げられた。しかし、県警(交通部門を除く)の昨年の解剖率は2・9%にとどまる。
 なぜ、法医解剖医は少ないのか。安達教授は「待遇の悪さ」を挙げる。死体を扱う上、解剖にかかる時間は7時間に及ぶこともある。「きつい」「汚い」「危険」の3Kに加え、「病院の勤務医に比べても金はもうからない。突然呼び出されるため計画も立たない。5Kだ。とても若い人に法医学を勧められず、改善が必要」と指摘する。
   ◇  ◇
 今国会で成立が見込まれる2法案は議員立法で、「警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律」(死因調査法)と、「死因究明等の推進に関する法律」(死因究明推進法)だ。
 死因調査法案では、犯罪死かどうか不明な死体について、警察署長が、遺族に説明した上で解剖実施を決定できることを明記した。今までは、東京都など監察医務院がある所を除き、遺族の同意なしでは困難だった。
 死因究明推進法案では、「死因究明を行う専門的な機関の全国的な整備」などの体制充実を盛り込み、内閣府に死因究明等推進会議を設置して死因究明等推進計画を作成することも記載した。
   ◇  ◇
 立法の動きについて、安達教授は「法医解剖医の待遇改善や人員増にはつながらず、解剖数だけが増えるのでは」と懸念を示す。警察庁の解剖率アップ目標にも「検視官の臨場率やコンピューター断層撮影(CT)など“上流”を広げても、“下流”(解剖医)を広げなければ、氾濫するのは明らか」と危機感を高める。臨場率やCT件数が増えれば不審死の判明件数が上がり、解剖数増につながるためだ。
 また、死因究明に関係する省庁は、法医解剖医のいる大学は文部科学省、検視官は警察庁、死亡時画像診断を行う医師は厚生労働省と、複数にまたがるため、責任が曖昧になりがちだ。安達教授はこう提案する。「責任省庁を明確にし、国策で、検視、死亡時画像診断、解剖を一つの機関で行う『剖検(ぼうけん)センター』を各都道府県に設置すべきだ」【片平知宏】

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医療事故がなかったことの証明は難しい

不正指摘の医師、パワハラ受難 千葉県がんセンターを提訴
2012.5.7 産経新聞

 上司らによる医療行為中の不正を見つけ是正を求めたところ、嫌がらせを受けて退職を余儀なくされたとして、千葉県がんセンター(千葉市)に勤務していた医師、志村福子さん(40)が同センターを経営する県を相手取り、慰謝料200万円の損害賠償を求める訴訟を7日、千葉地裁に起こした。

 訴状によると、志村さんは平成22年4月から同センター手術管理部麻酔科に勤務して以降、同部長らが歯科研修医に全身麻酔を行わせたり、研修医による医療事故を隠蔽したりしたことなど不正を指摘し、センター長に改善を求めた。その後に全ての職務から外され、昨年9月に辞職を余儀なくされたとしている。

 同部長らは、歯科研修医に全身麻酔を行わせたとして、昨年7月に医師法違反容疑で書類送検され、今年3月に起訴猶予の不起訴処分となっている。

 同センターは「訴状を見てから対応を考える」とし、訴状で指摘された医療事故3件については「1件は責任を認め、示談が成立している。ほか2件は問題はなかった」としている。

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先日叔母が亡くなった。10年以上まえに受けた胃がんの手術の影響で、時々腸閉塞になることがあったが、それが原因で誤嚥性肺炎となり、救急車で運ばれ治療を受け、数か月治療を受けていた。あともう少しで退院できるところまで回復してきたので、叔母自身、退院できる日を楽しみにしていた矢先に、突然亡くなってしまったという。病院からは、死因は分からないとの説明で、病理解剖も提案されたようだが、家族としてはそこまでする必要ないとのことで、そのまま荼毘に付された。

ほかの国であれば、叔母のケースは、死因がわからない以上、異状死届出がされて当然のケースといえる。その後、遺族の承諾にかかわらず、法医解剖が実施されるケースだが、日本では、病院側の判断で処理されてしまう傾向がある。

叔母のケースが医療事故とは毛頭思わないが、このようなケースをいくつか続けるうちに、あとになって、殺人事件や医療事故だったのではないかと考える遺族らも出てくるのだろうと感じる。せめて、医療事故とは思われないような突然死事例、たとえば、ベットから転落して見つかったなどの事例は、遺族の承諾と無関係に解剖するようにしなければ、逆に争いごとの元になるように思うが、そんなケースでさえも病院だけで処理してしまって後で問題になっていることもある。医療事故がないと主張するのは簡単だが、医療事故がないことを証明するのは、遺体を火葬したあとでは容易なことではない。

千葉のがんセンターで、パワハラがらみで内部告発があったとの報道。パワハラとは直接関係ない、隠蔽疑惑まで出てきた。東京と千葉では、死後の扱われ方に格差があるが、東京基準で見たら千葉の基準は穴だらという可能性もあるが、そうしたことも関係してはいないだろうか。

この病院では、どのように、医療事故がなかったことを証明できるだろうか。遺体を火葬してしまったあとでは、それはかなり難しいだろう。とはいえ、この件は、民事訴訟の話なので、真実究明とは程遠いレベルでの争いになっていくと予想され、巻き込まれた遺族が気の毒な目にあう可能性もある。

突然死事例は、病院で亡くなろうが、路上で亡くなろうが、公的に死因を明らかにするのは世界の常識だし、それなしでは、無益な争いの原因を作るだけだ。しかし、この国では、依然としてそのような死を放置しようとする方向で話が進みかねない傾向があるのは、嘆かわしいことだと思う。死後の画像検査や、血液や尿を保管しない解剖も、使い方次第では、隠蔽を助長するツールとして使用されたと認識され、病院、患者側双方にとってよからぬことの原因となる可能性があるので、十分注意して実施されなければならない。

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バス事故と秋入学

大学秋入学に6割反対 県内大学生アンケート 
2012/5/5 徳島新聞

 大学の入学時期を春から秋に変更することについて、徳島県内4大学に今春入学した学生の6割が「反対」「どちらかといえば反対」と慎重な意見を持っていることが、徳島新聞のアンケートで分かった。高校卒業から大学入学まで半年間の空白期間ができることや就職活動・国家試験とのずれへの不安が背景にあるようだ。

 アンケートは、徳島、鳴門教育、徳島文理、四国の4大学に今春入学した計100人(各大学25人)を対象に、秋入学についての賛否やその理由について聞いた。回答率は99%。

 大学の秋入学について、「賛成」13人(13・1%)、「どちらかといえば賛成」27人(27・3%)、「どちらかといえば反対」45人(45・5%)、「反対」14人(14・1%)。

 反対理由(複数回答)は「無所属の空白期間が長い」が26人で最多。「高校の卒業時期と合わない」が24人で続いた。「就職活動や国家試験の時期とずれる」も18人いた。

 秋入学の利点として挙げられる海外の大学に留学しやすく、留学生を受け入れやすいことについて「秋入学にしたからといって、留学生が来るとは限らない」(徳島大・20歳男子)「努力次第で、春入学でも留学は可能」(同・18歳女子)と疑問を投げかける声もあった。

 一方、賛成意見の半数に当たる20人が「海外留学に有利」であることを挙げた。「留学のチャンスが増え、国際化社会をより身近に感じることができる」(徳島文理大・19歳女子)「余分な期間なくスムーズに留学できる」(鳴教大・18歳男子)とした。さらに、大学での学習に向けた準備など、空白期間を学力向上に効果的に利用できるとの意見が続いた。

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高速バス衝突 旅行会社→バス会社→運転手 強要の連鎖、しわ寄せは「安全」に
産経新聞 5月1日

 群馬県藤岡市の関越自動車道の高速ツアーバス事故でクローズアップされた「ツアーバス」。旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例があるとして総務省が勧告するなど、格安料金のしわ寄せがバス会社へ及び、さらに運転手の過酷勤務へと無理の強要が連鎖する実態がかねて指摘されていた。事故の背景に、こうした業界慣行が絡んでいなかったか。

 ■仮眠しても眠い

 千葉県浦安市の東京ディズニーランド。事故の翌日となった30日朝も、シンデレラ城を見上げる広大な駐車場へ色とりどりの大型観光バスが次々と到着した。ナンバーは全国に及ぶ。

 京都府の貸し切りバス会社の男性運転手(49)は「事故が起きた午前4時から5時の間は通行量が一番少なくなり、最も眠くなりやすい時間帯だ。乗務前にどれほど仮眠を取っても眠くなる」と打ち明ける。

 国土交通省は指針で、運転手1人の1日当たりの運転時間と走行距離を9時間、670キロまでと定めている。今回の事故は片道500キロほど。千葉県印西市のバス会社「陸援隊」のバスは、往路は河野化山運転手(43)ともう1人が乗務したものの、事故を起こした復路は河野運転手1人で、群馬県警に「居眠りしていた」と話した。

 京都の運転手は「ワンマン運行が法的に可能とはいえ、やはり長距離の夜行は安全性を考えて2人乗務が基本ではないか」と話す。

 ■1カ月休日なし

 総務省が平成21年、貸し切りバス運転手136人に行った調査では、運転手の89%が運転中、睡魔に襲われたり居眠りしたりした経験があると答えた。

 理由を複数回答で尋ねると「運行日程が厳しく疲れがたまっていた」が61%と最多で、「休みや休憩が不十分で過労運転が常態化していた」が59%、「運行日程が厳しく焦っていた」が30%と続いた。「1日9時間、670キロ」の指針は3割が「望ましい」と評価する一方、「望ましくない」も2割を超えた。運転手の一人は「1日400キロ以上のワンマン運行はかなりしんどい」と訴えたという。

 連続勤務が「30日以上」と1カ月間、全く休んでいない運転手も5%おり、総務省は「過労運転による事故がいつ起きてもおかしくない状況で貸し切りバスが運行されている」として、国交省に対し指導を徹底するよう勧告していた。

 ■断れば商談こない

 運転手の過酷な勤務の背景にはバス会社を取り巻く厳しい経営環境がある。国交省によると、12年からの規制緩和によりバス会社は11年度の2336社から22年度の4492社へ倍増。一方で、1台の1日当たりの営業収入は同じ期間に8万519円から6万3435円へ2割以上減った。

 山形県のバス会社は規制緩和以降、山形−東京間で旅行会社から得る収入が30万円から10万円近くまで減らされた。幹部は「旅行会社の要求は絶対。断れば次の商談はない」と話す。

 同社の場合、夜行は運転手2人体制が基本だが、旅行会社から「なぜ2人なんだ。1人で十分だ」とクレームがきたことがあった。運転手のホテル代の負担が増え、客用の座席が減ることを嫌ったためだった。

 総務省の21年の勧告でも「旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例がある」と指摘していた。

 今回のバスの料金は3500円。45人乗りバスが満席ならば料金収入は15万7500円。高速料金や燃料代、運転手のホテル代を差し引くと、片道で残るのは10万円ほどとみられる。さらに運転手や従業員の人件費が差し引かれる。

 ■トラック運転手も

 ツアーバスを企画する埼玉県の旅行会社の社長は「バス会社に安全面で指示しても結局は聞く耳を持たない会社もある」と話す。

 「運転手を2人置くという契約だったのに実際は1人だったこともあった。バス会社の実態を旅行会社が知ることにも限界がある」というが、旅行会社とバス会社の力関係は一般に、建設業界の元請けと下請けの関係と同じ構図だ。

 大型連休など繁忙期で急に手配を受けたバス会社は「空いているバスを必死で探す。年式や車種、車体の状態は気にしない。運転手はアルバイトも雇い、普段はトラックを運転している人にも頼む」と明かした。

 事故を起こした陸援隊の針生裕美秀社長(55)は4月29日、報道陣に「うちは定期運行ではなく、大型連休の増便の手伝いということでバスを出した。ハーヴェストさんがどのようにやっているか分からないが、うちは本当についこの間までインバウンド(来日外国人観光客)の仕事をしていたので…」と話した。

 30日夕、ディズニーランドの駐車場では夜行便の準備に入る運転手たちがホテルなどから戻ってきた。

 長野県のバス会社の男性運転手(59)は「お客の命を預かる運転手一人一人の自覚はもちろんだが、安さを求めて安全を軽視しがちな旅行会社やバス会社の意識改革が必要だろう」と話した。

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小泉改革による規制緩和で、国立大学の法人化もなされた。法人化されたことで、何かいいことがあっただろうか?全く思い浮かばない。

法医学の場合、国立大で働く法医学者が公務員でなくなったので、あまりにひどかった状態について騒ぎやすくなったという、皮肉なメリットがあったものの、医学の中で、法医学を含めた基礎医学の分野は、どうしようもない状況に陥っている。

各々の講座に分配される研究費は半分以上削られ、競争的資金なるものを取ることを強いられた。一件よさげに聞こえるが、日本で審査を公正に行うバックグランドができていたかといえば疑問が残る。申請書の書き方や、個人的な風評といったものだけで判断される危険性はあるし、年寄りの権威と呼ばれる方々や、旧七帝大ばかりに予算が集中し、若手を育てるどころか芽を摘んでしまう可能性もある。結果的に大学内での足の引っ張り合いや、論文捏造と言った悲しい結果まで招いているような気がする。

そんな中で東大が、秋入学という話を始めた。正直入学など、いつだっていいだろうと思うので秋入学にするなら、それでいいと思う。しかし、その話が出てきた経緯を聞くと寂しいものがある。

国際競争力をつけて、海外からも優秀な人材を入れたいなどとの話もあるのだが、おいおいという気持ちだ。日本の大学の今の状況を見ていると、あまりに世知辛い研究環境のせいで、医学部出身の若者は、基礎医学で研究をしない方向に向かっている。秋入学で云々という以前に、若者がやりがいを感じる、いやすい環境づくりが先のはずだし、それをせずに、秋入学などすれば、間違いなく海外への人材流出が起こるような気がする。実際、iPS細胞の山中教授も日本を見捨ててしまったが、自国民が来たがらないような賃金も低くやりがいもない職場に海外の優秀な研究者がくるなど、ありえない話だろう。

講座を減らして、優秀な教授には年収2000万円と、潤沢な研究費を保障するといった、思い切った方策をするようにでもなれば話は別だが、そのような動きは法人化後あまり耳にしない。日本人らしく、そうした突出したものを作りたがらない傾向があるのかもしれない。

日本に規制緩和というものを入れるのは、長い目で見れば正しい方策なのだろうが、日本人の風土においては急激な変化がマイナスになっているような気がする。

一般に西洋諸国は、個人の権利意識がもともと強い(法律で解剖実施の範囲を決めてしっかり対応しているのも個人の権利意識が強く解剖を嫌がる方が多いゆえだろう)。規制緩和しても、労働者側がストライキをしたりして労働条件についてはっきり主張するので、バランスが日本より取りやすい土壌があるように思える。また、個人の能力より、チームワークで何事にも対応する風土があるので、個人の働き分はそこそこでも、システムがしっかりしていて、個人の能力だけのせいにしていない面がある。一方、日本にはそのようなシステムも権利意識もない。そんな国で、規制緩和という名で競争原理導入と公的予算のカットをすれば、ぼろぼろになるのは当たり前のような気がする。今回あったバス事故も背景にそうしたことが指摘されている。

同じことは、死因究明制度でもいえることだ。解剖については、日本ではいまだに個人へ嘱託され、個人で対応するが、海外は法医学研究所というチームでの対応をしている。死因究明のシステムがなく、大学に所属する個人に、研究にほとんどならないような解剖実施を頼ってきた中で、大学を法人化し、競争的な研究費以外の予算をカットすれば、何が起きるか、よほどの馬鹿でなければ、わかるはずだ。そんな愚かなことを、法人化後8年以上放置してきただけでも、めちゃめちゃな国だなと思う。


国が責任感をもって、しっかりしたビジョンを持って長期的にじっくり変えていかなければ、バス事故のようなトンでもないことが、これから頻発していくような気がしてならない。とはいえ、現在のように、何も決められない政治不在な状態を生み出したのが日本国民自身であるというところに、問題の根深さがあるような気もする。

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法案成立は間もないらしいが

【よくわかるニュース解説】犯罪見逃すな…課題は人材と設備

2012/05/06  SANKEI EXPRESS

 警察が解剖を実施しないまま犯罪による死亡を見逃すケースをなくそうと、遺族の承諾なしに解剖を可能とするなど抜本策を盛り込んだ死因究明関連2法案が、議員立法として今国会に提出される見通しとなった。

 死因究明の制度見直しのきっかけとなったのは2007年の大相撲時津風部屋の力士暴行死事件。当初解剖が行われず、警察は「事件性なし」と判断した。初動捜査の不備に加え、脆弱(ぜいじゃく)な制度の問題も浮き彫りになった。今年4月、さいたま地裁で木嶋佳苗被告(37)が死刑判決を受けた首都圏の連続不審死事件でも、被害男性の1人は警察が自殺とみて解剖せず、検察は状況証拠を積み重ねて有罪を立証した。ただ人材育成や施設の整備、関係省庁間の連携など運用面の課題は山積。海外では解剖率約90%を誇る国もあるが、日本はわずか11%(2011年)。危機感を抱いた政府は5年で20%に引き上げることを目標に掲げるが、11%と低迷する解剖率を20%に引き上げる目標達成までの道のりは遠い。


 ≪犯罪見逃すな…課題は人材と設備≫

 「大きな前進だ」。4月、国会内で開かれた民主党の会合。法案提出が了承されると、牽引(けんいん)役を務めた中井洽(ひろし)元国家公安委員長(69)、細川律夫前厚生労働相(68)らが満足そうな表情を見せた。法案は民主、自民、公明3党が合意。採決に付されれば成立は確実だ。

 ■血液検査やCT撮影も

 最大の柱は、現行の司法・行政解剖制度の対象となりにくい、犯罪死かどうか不明な遺体を、遺族の承諾がなくても解剖できるとした点だ。

 また、解剖しない場合でも警察官が血液や尿の薬毒物検査やコンピューター断層撮影(CT)などを医師に依頼できるなどと明記し、できるだけ詳しく死因を調べる仕組みをつくった。

 警察に届けられる遺体は、事件性が濃厚な場合、裁判所の令状を受けて司法解剖する。一方、事件の疑いが不明確な場合、監察医制度が残る東京23区や大阪市などでは行政解剖が行われるが、ほかの地域ではほとんど解剖されていないのが実情だ。遺族の承諾に基づく承諾解剖制度もあるが、了解する遺族は少ない。

 警察庁によると、犯罪死の見逃しは1998年以降45件。身内による保険金殺人もあり「巧妙に偽装され、遺族が解剖を断れば発覚は難しい」(警察庁幹部)という。野党時代から法案づくりに関与した民主党関係者は「氷山の一角だろう」とし「法律があれば、警察も後ろ向きの対応はできなくなる」と期待を込める。

 だが、警察庁幹部は「法律ができても、解剖を担う人の養成と態勢整備という最大の問題が残る。どれだけ解剖率向上に寄与するかは未知数だ」と打ち明ける。

 警察庁は法案成立を見込み、承諾なしで実施する解剖費用を来年度予算に組み込む方針。一方、解剖医の育成や施設整備は文部科学省、厚労省との連携が不可欠だが、現時点では両省とも具体策を持ち合わせていない。

 警察庁の有識者研究会が昨年4月に提言した都道府県への国立の解剖専門組織設置についても、法案は将来目標とし、当面は基準に適合する大学などを都道府県が「受託機関」と認め、解剖を委託する形で落ち着いた。

 ■「法医学教室は逼迫状態」

 日本法医学会理事長の平岩幸一・福島県立医大教授は「大学法医学教室は定員削減、経費削減で逼迫(ひっぱく)状態。一方で警察が扱う遺体総数は年17万体と増加の一途だ。大学に委託する形では解剖率向上は難しい」と訴える。

 「死因を究明することは医療であり、社会保障の一端とも言える。法整備を機に、厚労省や文科省も含め関係省庁は本腰を入れて取り組んでほしい」と期待する。


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北朝鮮のミサイルの影響で国会審議が止まったまま。法案の審議も再開されていないらしい。あのミサイル張りぼてとの噂もあるらしいが、そんなもので、日本の安全、国防に関わる問題が先延ばしでは、本末転倒だろう。政府にはやるべきことはしっかりやってもらわなければ・・・・

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やっぱりね・・・

ダーレオーエンの死因特定できず=最終結果は8週間後
(2012/05/04-時事通信)

 【ロサンゼルスAFP=時事】米国内で4月30日に急死した競泳男子のアレクサンデル・ダーレオーエン選手(ノルウェー)について、同選手がトレーニングを行っていた米アリゾナ州フラッグスタッフの医療関係者は3日、解剖による結果、現段階では死因を特定できなかったと発表した。
 遺体には、死因となる外傷はなかった。死因の調査は心臓の専門医らによって今後も続けられ、最終的な結果が出るには少なくとも8週間を要する見通しだという。
 同選手は昨年の世界選手権100メートル平泳ぎで優勝し、今夏のロンドン五輪でも五輪3連覇を目指す北島康介(日本コカ・コーラ)の最大のライバルだった。

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ホイットニーヒューストンも、マイケルジャクソンも、死因が明らかになるまで1カ月以上かかっている。両者とも、薬物が関係した死因であったが今回は薬物も検出されない可能性がある。それゆえ、様々な検査の後、さらに臨床医の判断も参考にしつつ死因が決められる必要があるので、時間がかかるのだろう。また、しっかり死因を究明することで、スポーツで死ぬことを予防できるかもしれず、それは生きたものにとって意味があることなのだ。貧乏人は死ねという、福祉が比較的充実していない所謂小さな政府を実践している米国でさえ、こうである。

日本だったら、解剖もせずに、死亡した翌日には、心不全で病死と判断されているだろう。死因に関していえば、小さな政府どころか、下手すれば無政府状態といえるのが日本である。

解剖で死因が必ずしも特定できるわけではない。死因とは、あらゆる可能性を、解剖等の諸検査によって否定した上で、最後に可能性として残されるものであると、海外の誰かが話していたようだが、まさにその通りなのだ。

日本では、部分解剖で心筋梗塞があるから、病死だと判断する地域もあるようだが、かなり遅れた国だなあと常々思う。

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過去の教訓は活かされているのか?

関越道のバス衝突:7人死亡 けが人ら、5市12病院に搬送 現場で懸命トリアージ /群馬
毎日新聞 4月30日

 藤岡市の関越自動車道上り線藤岡ジャンクション(JCT)付近で発生した高速ツアーバス事故は7人が死亡、39人が重軽傷を負うという大惨事となった。事故現場で、そして搬送先の病院で、1人でも多くの命を救おうと、県警高速隊や救急隊、医療関係者が慌ただしく走り回った。【増田勝彦、斎藤有香、長田舞子、狩野智彦】
 高崎市等広域消防局によると、事故の第1報が入ったのは午前4時51分。東日本高速道路の岩槻道路管制センターからの電話で、「関越自動車道の上り78・7キロポストで、大型バスの単独事故。負傷者が多数いる模様」というものだった。同消防局は、周辺の消防本部の救急隊にも応援を要請して、計19台の救急車が出動。
 現場では、負傷の程度に応じて搬送の優先度を決める「トリアージ」を実施し、乗客らの搬送先は、前橋、高崎、藤岡、伊勢崎、富岡の5市にある12病院に及んだ。乗客らの中には、病院搬送された後、症状の変化に応じてさらに転院措置となった人もいた。
 群馬中央総合病院(前橋市)では、午後1時半ごろ、職員が「ここには軽傷を負った20代男性3人が搬送されてきた。頭などを打撲して顔にガーゼをしたり、足を引きずったりしていた。うち1人は『一番後ろだったから助かった』と言っていた」と話した。
 伊勢崎市民病院には、日本航空専門学校(石川県)の女子学生1人も搬送された。担任から連絡を受けて車で6時間かけて駆けつけた矢野善之副学長は「彼女がバスで向かった先は、実家の茨城県。1人暮らしをするようになって初めての帰省だったのではないか」と話した。そして、「お父さんと話しただけだが、本人は病室の中で元気そうだった」とほっとした様子だった。
 一方で、重傷患者が搬送された病院では、職員らの表情もこわばり、「ノーコメント」を繰り返す病院もあった。
 ◇高速隊で
 関越自動車道高崎インター(高崎市島野町)脇にある県警高速隊には午後2時50分ごろ、2台のレッカー車につられた事故車両がけん引されてきた。バスの窓ガラスは最後部を残しほぼ割れていた。
 バスに乗り込んだ高速隊員は、血がついた衣類や壊れたトランクケースなど車内に残った乗客の持ち物を運び出し、車庫などに保管。午後5時ごろ、バスを青色のビニールシートで覆った。
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高速バス衝突 遺体損傷激しく…群馬県警、身元確認手間取る
産経新聞 4月30日

関越自動車道上り線、藤岡ジャンクション付近で大型バスが事故。事故現場で大破したバス=29日午前、群馬県藤岡市(桐原正道撮影)(写真:産経新聞)
 群馬県警は死亡した7人の身元確認に手間取り、最初に2人の身元を発表したのは、発生から10時間以上経過した29日午後3時25分。続く2人も午後6時10分の発表で、残る3人については午後11時の段階でも確認がとれなかった。

 確認が遅れた理由について、木村光雄交通部長は「連休で被害者の家族と連絡がつかなかった。損傷があり、顔だけで特定できない遺体もあった」と釈明した。

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またも痛々しい事故が発生した。若い方もなくなっていてかなり悲惨だ。
若い方が亡くなる場合、遺族の精神的ダメージはもちろんのこととして、経済的な損失もかなり大きい。一人の若者が一生に産み出す経済効果は、相当なものだ。ましてや、その子供や孫の代も消えてしまう。経済的な問題だけではないが、二度と同じような事故で若者の命を奪わないようにすることは国が弱体化しないための、国としての義務だと思う。それなのに、この国は従来から、しっかりこうした事故を反省し予防するなど、真摯に向き合ってこれただろうか。

福知山線の事故でもトリアージがなされた。後になって、黒タグをつけられた遺族の中に、本当に致死的損傷を負っていたのか疑問に思う方が現れたものの、遺体の丁寧な検証がされたわけではなかったので、後で疑問に答えられなかったと聞く。トリアージでの評価を適正化するためにも、遺体の丁寧な検証が必要なのではないか。

顔つきだけに頼る身元判定は、誤判定の元になることは、国際的にも指摘されるところだし、東日本大震災でも、間違った身元引渡しの原因となった。身元確認に手こずるということは、顔だけで身元を特定することが癖になっているからではないのか。
事故後1日で全員の身元が判明し、結果オーライで済ますのだろうが、遺体や血だらけの遺品を遺族に見せて確認させたためだろうと思うが、他の国ではそのような方法を取るだろうか。また、それで取り違えが起きる可能性はないのだろうか。


関越自動車道での交通事故のニュースを読んでいると、日本は本当に反省しない国なんだなとつくづく思う。

ここのところ京都で2件、千葉で1件、歩行者が居眠り運転で、あるいは癲癇の既往歴のある運転者に跳ねられて死亡する事件があった。他の法医学の先生らとも話題になったが、ヨーロッパでは歩道と車道を分離することで、同じ事故を起こさないようにするだろうとの話になった。地方にいらない高速道路を作ってきたことが数年前にメディアで話題になっていたが、そんな金は本来、ガードレールなどを作るべきだったんではないかというのだ。確かに、そうしていれば、防げた死亡事例が多くあったのではないだろうか。

今回のバス事故も居眠り運転の可能性が指摘されている。居眠りをしていた運転者を罰することも、もちろん必要なことだろうが、それによって、居眠り運転での事故を予防できる可能性は低い。居眠り運転につながるような過酷な勤務がなかったかなど、もちろん調査されるべきだが、それと並んで、事故が起きても死なない道路や車を作ることも必要な措置だろう。この事件では、バスが防音壁にめり込んだ形だが、何でめり込んだのか、しっかり検証した上で、今後の事故対策に活かすべきと思う。しかし、どこまで警察等が検証して、それをどう予防に活かしていけるのか少々不安が残る。なぜなら、これまでの警察、メディア等の動き振りからは、過去の教訓を、活かしているように見えないからだ。

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相変わらず並行線

院内事故調と第三者機関の制度設計で議論- 厚労省の「医療事故」検討部会
2012年04月27日 キャリアブレイン


 厚生労働省の「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」(座長=山本和彦・一橋大大学院教授)は27日に会合を開き、病院内で医療事故調査をする組織の在り方や、病院外に設ける第三者機関の制度設計について議論を続けた。この日は、参考人として患者団体を招いたほか、法曹関係の委員を中心にヒアリングをした。

 参考人として出席した「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」(患医連)の永井裕之代表は、患医連が医療版事故調査機関の早期設立を求めて活動していることを紹介。院内調査について永井氏は、「病院の規模により独自に調査できない場合や、患者や遺族側が院内でやってほしくないと希望した時などに、第三者機関の重要性が増してくる」と述べた。

 弁護士で南山大大学院教授の加藤良夫委員は、「医療機関ごとに安全対策を構築することは重要」とした上で、「その大前提として、院内の医療事故を正しく網羅的に把握する仕組みを用意しなくてはならない」と述べた。第三者機関に関しては、調査権限を持たせる必要があると指摘した。

 同じく弁護士の宮澤潤委員(宮澤潤法律事務所)は、医療事故調査を再発防止につなげるためには、「事実の集積が重要」と強調。医療関係者などが、事実関係を隠さない環境にする必要があるとし、悪質な事故などの重過失では刑事、民事、行政上の、いずれの責任を負うとしても、医療事故の多くを占める軽過失で刑事免責することも検討課題になるとの考えを示した。

 ヒアリング後の意見交換で委員からは、「中小病院で院内調査をする組織が十分に機能するのか」などの意見が複数聞かれた。これに対し中澤堅次委員(秋田労災病院第二内科部長)は、「医師会などが、事故情報を集積することで可能ではないか」と指摘した。一方、豊田郁子委員(医療事故被害者・遺族)は、「医療者側は、院内調査を中心にするというが、院内では限界もある。しっかりとした仕組みを示していただきたい」と要請した。

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診療関連死の調査の議論、相変わらず並行線だ。記事に書かれている意見は、10年ほど前と何も変わっていないように感じる。

医療裁判における被告と原告が、双方の主張をする基本的構図の中、議論に参加する弁護士は、民事裁判同様、いずれか一方に加担せざるをえない方ばかりで議論のまとめようはない。病院側からすれば自分たちで調べたいし、遺族からすればそれはだめだという話が延々と続いているのだ。医療裁判で原告被告双方が納得したなどという話はめったに聞かないが、同じ構図の議論では、当然双方なかなか納得することはないだろう。

最終的には警察捜査になるものも含む院外調査と院内調査の両方の調査をやるという意見は、そもそも医師側がそれを受け入れられれば診療関連死の議論自体が立ちあがっていなかったわけで、それがすんなり受け入れられる状況にもない。会議を開く政府というか役所側は、どっちの意見に従うのかというもっともらしい決め手に欠けることから結論を先送るばかり。しかも、警察庁・法務省抜きで、刑事免責の議論が厚労省にできるはずもなく、一時期は、捜査介入の余地を残す大綱案と呼ばれる法律の素案のようなものを出して、それで決めてしまおうとしていた時期もあったが、医師側からの反対にあったことから頓挫。頓挫した後、役所側として逆に医師側の意見を取り入れられるかといえば、医師は国民からすれば少数派であり、そうもできない。役所が民意をどこに求めるかといえば、医師以外の声ではメディアの声しか届いてこず、メディア側は必ずしも医師の考える方向で報道をしてはくれないので、医師側の意見が通る術もない状況。結局延々と先延ばしになる。

将棋では千日手は禁じられているが、このまま同じレベルの議論を続けても、無駄な費用をつぎ込んでいるだけと言われかねないような気がする。

そもそもこの手の決断力が要求される議論を、本来決断力もなければ、責任もとりたくない役所主体で進めても無理のような気がする。このままでは、刑事免責などを含む大きな法律変更は期待できないので、そのまま大した法律を作らず、現場での運営主体でなんとかするという手もあると個人的には思うが、どうしても法律を作りたいというのなら、臓器移植法の改正の時ように、役所レベルでなく、国会レベルで議論したうえで、最後はエイヤ!で採決するしかないような気もする。ただ、それも大いに危険なのだが。。。。

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微妙な表現

高齢者の救急搬送増加 病院選定に新ルール
2012.04.19 読売新聞


 高齢者の救急搬送が増えている。回復に時間がかかるため入院が長期化しがちなことや、長年寝たきりの末に心肺停止に至り、救急車が呼ばれるケースが増えていることなどから、受け入れ先がなかなか見つからない問題が生じている。東京都では高齢者搬送システムの工夫に乗り出した。(渡辺理雄)
 総務省消防庁によると、2010年の救急車による搬送人数は約498万人と、10年前に比べ約98万人(25%)増えた。このうち65歳以上の高齢者は約254万人で、同約105万人(70%)の増加。小児や一般成人は微減だが、高齢者が全体の件数を押し上げている。
 これに伴い、救急病院が高齢者の受け入れに慎重になり、搬送までに時間がかかるケースが生じている。特に病院が多い東京都では、調整に時間を要することが多い。
 11年に東京消防庁の救急隊が5か所以上の救急病院に連絡したり、20分以上要したりしたのは1万4459件あった。うち高齢者が43・8%と半分近くを占めた。
 杏林大病院(東京都三鷹市)高齢診療科外来医長の長谷川浩さんによると、60〜70代の救急患者は脳卒中や心臓病が主な原因なのに対し、80〜90代はこれらに肺炎が加わる。体の抵抗力が落ちて感染による肺炎の回復が遅れるうえ、食べ物や唾液を誤って気管にのみ込む誤嚥(ごえん)性肺炎が起きやすいためだ。
 誤嚥性肺炎は繰り返しやすいため、治療に加えて、のみ込み方の練習も行うこともあり、30日以上の長期入院となる場合も多い。
 入院がきっかけで、歩行やトイレ、入浴が難しくなるケースもある。自宅での介護が難しい場合は、療養型の病院や介護施設を探すことになり、入院が長引く原因となる。このため、救急病院と施設との連携模索も一部で行われている。
 心臓と呼吸が止まった状態(心肺停止)で、救急車が呼ばれるケースも増えている。全国で10年に心肺停止で運ばれた70歳以上は約8万3600人で、05年に比べ約1万8900人(29%)増えた。
 心肺停止なら、高度な医療ができる救命救急センターに運ぶのが一般的だが、回復の見込みが薄く家族も望まない高齢者の場合、近くの救急病院やかかりつけの病院に運ぶことが多い。ところが、かかりつけ医に連絡が取れず、心肺停止の原因が不明だと、病院側は、異状死として届け出なくてはならない心配が生じるため、一部の施設で受け入れに慎重になる場合があるという。
 東京消防庁が11年12月に7日間実施した調査では、自宅で心肺停止に陥った70代女性で、搬送先を決めるのに9か所に連絡し、23分かかったケースがあった。
 東京都は一般の救急で、救急車が搬送先を決めるのに20分以上かかった場合は、地域救急医療センターや、東京消防庁においた調整員も搬送先を探す仕組みをとっている。
 そこで、重体や心肺停止の高齢者も家族の同意があった場合、この仕組みを適用する新ルールを、6月ごろから始める予定だ。都救急災害医療課は、「高齢患者を、幅広い救急病院で支える体制づくりを進めたい」としている。

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新聞の表現をどこまで信じていいかは、常に気をつけなければならないのだが
「病院側は、異状死として届け出なくてはならない心配が生じるため、一部の施設で受け入れに慎重になる場合があるという。」
というのはどういうことなんだろうか。

事実だとすれば、死因究明がしっかりされないことが救急医療にまで影響しているということになるのだが、、、

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