小説
企業小説「闇の桎梏」 73(最終回) 百...
2010/10/10(日) 午前 11:41
73
「どうも、保男です」
「うん。公聴会はどうだった?」
「まだ何とも。でも、こちらの山下社長がいろいろ工作をしてくれました」
「分かった。それよりお前、社員やディーラーが集まった席で涙を見せていたな。こちらのテレビニュースでやっていた」
「早いですねえ。つい感激しまして。こんなに痛めつけられてと思っていたところに、100万の味方を得た気持ちになりました」
「バカ者。お前はトミタの総帥なんだぞ。それを自覚しているのか」
「はあ」
「いいか、トップというものは、泣く時は自分のために泣いちゃいかんのだ。従業員のために、業界のため、日本のため、世間のために泣くんだ。自分を殺して生きるんだ。それがトップだ。業界1位のトミタには、特にそれが求められているんだ。泣く時は人のために泣け」
「・・
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