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外野席からもの言うの難しいですね

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ある朝、取引先従業員さんから緊急電話が入りました。

「あっ。モウエサさん。重曹ってどう思います?」

「TMRに添加している農場はありますが。」

「ウチも使ったほうが良いと思います?」

「夏場対策で使うなら良いと思います。
 ただ、おたくは乳脂肪率で困ってないですからね。」

「年中は必要ないですか?」

「常時使って効き目あるのかなあって
 思います。穀類多給のためアシドーシスに
 心配があるのなら別ですけど。」

「ウチはどうです?」

「粗飼料も十分行っているし穀類多給では
 ないです。」

「蹄なんかに影響ありますか?」

「アシドーシスならあると思いますが
 おたくは蹄病の牛多いですよね。」

「重曹で良くならないですか?」

「いや、蹄病を防ぐ効果があると思いますが
 蹄病になってしまったらどうかなあ。
 虫歯になってから歯磨きするようなものです。
 でもおたくには別の問題があると思います。」

「別の問題?」

「初産で悪くなっているのが多いでしょ。
 種付け前の牛。いわゆる若齢牛群が
 ドボドボの運動場に出されている。
 その段階で蹄が悪くなり前の方に蹄が伸びて来る。
 蹄も柔らかく傷み易い。
 蹄担当の従業員さんにも言っているんですけど
 削蹄の必要性感じていないようですね。
 一方経産になって削蹄、ゲタなど小まめに
 しているからそれはそれで良いんですけど。
 それで平均産次2.8産はよくやっていると思います。
 なにせ出鼻くじかれた牛達を蹄管理するわけですから。」

「なるほど。」

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「ところで牛の唾液に重曹成分のあることは
 ご存知でしょ。
 牛は1日に50リットルから200リットルの
 唾液を出すと言われています。
 まあ粗飼料率ひいては反芻するかどうかで
 その量が決まるわけです。
 つまり唾液の量(コントロール)を意識して
 管理すると牛のモチも違って来るんですね。
 今、牛の個体の価値が高い時です。
 牛の寿命を延ばすことはお金を生むんですよ。」

「へえ。牛の唾液に重曹成分があるのか。」

「ええ。天然由来のね。」

幼いころ、粉末のソーダ水の素が売られていました。
清涼飲料水など売られていない時代。
メロン味にチクロも入っていたでしょうか。
飲み始めは良いのですがだんだんと味が悪くなります。

重曹に水を加える(加水する)と

  NaHCO3 → NaOH + CO2

水酸化ナトリウムと二酸化炭素になります。
あの後味悪いのは水酸化ナトリウムだったんですね。
そして泡の成分は炭酸水の二酸化炭素。
水酸化ナトリウムは強アルカリ、炭酸水は弱酸性
合わせ技で弱アルカリになるのでしょうか。
牛の場合この水酸化ナトリウムがアシドーシスを
緩和することになります。 

重曹添加の注意点

・TMRにルーメンバッファ剤として重曹を利用した場合。
 サイレージもしくは加水のための水分で重曹は
 水酸化ナトリウムと二酸化炭素に分解され飼料中には
 水酸化ナトリウムが残ります。
 ゆえに重曹の添加量が多いとTMRの水酸化ナトリウムで
 嗜好性を落とすことになります。
 一方重曹ペレットなどのトップドレスによる給与は
 ダイレクトにルーメンへ達するため嗜好性落とすことなく
 有効であると考えます。

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・周産期病、特にケトーシス、食滞防止のために
 重曹添加のTMR飼料給与、または重曹ペレットを
 分娩前後に与えるのはご法度です。
 乳熱を引き起こします。
   血中のプラスイオン(例えばナトリウムNa、カリウムK)の
   量が多いとイオンバランスの崩れを引き起こし
   結果血中のカルシウム低下のため乳熱を引き起こすと
   言われております。
   通常粗飼料中のカリウム含量(特にルーサン)が問題と
   されています。
   食塩はナトリウムと塩素の化合物。一見ナトリウムを
   増やしイオンバランスを崩すように見えますが
   片方の塩素により食塩のイオンバランスは完結します。
   ところが重曹は、加水により強アルカリの水酸化
   ナトリウムを生成するため、一気にイオンバランスを
   崩します。
   ゆえに分娩前後の牛に重曹添加飼料を給与することは
   ナトリウムによりイオンバランスを崩し乳熱を
   引き起こす可能性があるわけです。

この記事に

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養牛農家にとって最小、最大の敵はウイルスです。
とりわけ牛のウイルス種類が多いんだそうです。
(消滅飼料メーカーの専門技術員談)
発症段階で初めて問題となるウイルスのあることは
周知のとおりであります。

農場へ入り込み即発症するウイルスと発症までに
時間がかかる潜むウイルスとがあります。
即発症する代表格としては口蹄疫、鶏インフルです。
強毒性(感染力が強い)のため全群殺処分となります。
口蹄疫の場合2010年宮崎口蹄疫を教訓に確認あれば
当該農場ばかりでなく周囲の牛豚農場も殺処分と
なります。
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最近、初生からの下痢症に悩んでおられる農場が
少なくないように思います。
周辺の獣医さんに聞けば「ロタ+クリプト」
もしくは「コロナ+クリプト」のようです。
なかには年中下痢症で悩み、点滴のため恒常的に獣医の
世話を受けておられる農家さんもあります。
まずは親牛にワクチン接種。
それでも手の打ちようがないと困り果てています。
個体価値の高い現在で子牛の下痢症は被害甚大で深刻です。

ところで潜むウイルスで悩ましいひとつがBLVです。
こちらは感染経路がはっきりしております。

 ・母牛の血液、羊水、産道、初乳から子牛へ感染。

 ・ワクチン接種、去勢、鼻カン、耳標付け、直腸検査
  除角、削蹄、自然交配のように日常的な活動で血液を
  介する時。

 ・吸血昆虫の媒介。

血液を媒介とするところがヒトのエイズ(HIV)に
似ています。
問題は感染してから発症までに時間がかかること
感染牛であっても発症比率の低いことでしょうか。
表面上の経済的な損失は少ないため、その捉われ方に
地域性があり深刻さの度合いもまちまちです。
日本では肉牛繁殖農家の方がシビアーです。
繁殖母牛の方が長命で発症する確率も高いからでしょうか。
このBLV、ヨーロッパ、オーストラリアでは肉牛より
酪農家の方で問題視されています。
前回、このブログでオーストラリアの生体輸入で
BLVの懸念があると申し上げました。
オーストラリアは乳牛のBLVに関して1993年より
対策を打ち、すでにBLVフリー(感染牛が2%以下)で
あるようです。

それでも依然残るオーストラリア牛のBLV懸念

 ・乳牛感染率2%以下でも育成の8割が放牧

   自然交配。

   吸血昆虫の媒介。

   肉牛の感染率は公表されていない。


とある酪農家との会話

「子牛の下痢症の方はどうです?」

「おかげさまで、このところ下痢する
 子牛がなくてね。ほっとしているよ。」

「暖かくなりましたからね。」

「それもあるかも。」

「下痢症には生石灰消毒が良いですよ。
 言ってくれればゴム手袋とゴーグル持って
 馳せ参じます。」

「大丈夫だよ動噴かけてやるから。」

下痢症は気温の高低差が少ない時減るようです。
それと生まれる牛がいない時。
何よりも牛舎への細菌、ウイルスの侵入を防ぎこまめに
消毒すること。
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農家さんの中で牛舎入口にビルコンと2リットルの水を
用意して下さる方がいます。
つまり勝手に混ぜて踏み込んでちょうだいです。
そんな時どうするか。
手持ちのハンディスプレーでビルコンして牛舎へ
入場します。
混ぜるのは面倒ですから。

この記事に

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グラフは搾乳牛2歳〜4歳へ今のまま和牛交配が
行われた場合の3年先までのシミュレーションです。
この説明によれば3年後7万頭の乳牛が減るそうです。
そして和牛交配率を減らすことで改善効果は生まれると
謳っています。
多くの酪農家は今F1生産を減らす事が経営改善に
つながると考えるでしょうか。
いったい誰に対しての改善策なのか?
明らかに上から目線です。

江戸末期の年貢米と維新後の農民が支払う租税とを
貨幣価値で換算すると維新後の方がはるかに重税で
あったそうです。
維新後は西洋文明に追い付けと文明開化「富国強兵」
策が摂られ軍備増強のため、より多くの資金が必要と
されました。
国の力が大きくなると国民の負担は大きくなります。
そして国民の声が届かなくなった時、享受できる幸福は
一部の人間だけとなります。
多くの団体の行く方も同じです。
構成員の声が届かなくなった時、不幸が始まります。
それどころか団体自身もどうしたら良いか分からなくなり
ついには団体の存在性すら疑われることになります。
ダッチロール(操縦不可能)の始まりです。

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この度の乳業側から出る拠出金の目論見は何なのか?
拠出金は3年間で15億円、生乳政策なおざりで
乳牛を増やすことができるのでしょうか?

 ・拠出金は非クラスター農家、農場が対象。

    国が資金注入をしている大型農場の多くは
    和牛交配、和牛受精卵移植がほとんど。
    しかしながら乳業側の増やしたいのは乳牛。

 ・導入先はオーストラリア。

   ヨーネ、BLV、その他感染症の懸念。

    隣国で口蹄疫発生。
    国内へ来てからの繋留費用がかさむ。

   放牧、本交が8割前後。

    改良と分娩予定日に不安。

 ・供用年数に縛りはあるのか?

    そもそも乳牛増やすのが目的で
    最低3産まで産んで欲しい。

     下がったと言うものの乳廃牛価格は依然良い。

       能力ないオーストラリア牛なら
       補助金もらって一腹搾り。
       使うなら和牛交配。

        結局乳牛が増えない。

     そして団体の考えることは? 以下は想像です。

     3産まで拠出金補助金を分割払いにする?
      
         和牛交配を禁止事項へ?


 ・多くの酪農家は拠出金を喜んでいるのか?

    自家育成率の高い農家には無用どころか
    拠出金の使い道に疑問。

     乳牛を増やした農家へ拠出金を奨励金に。
     国内の乳牛飼養頭数を増やすのに近道。

ある酪農家との会話

「偉いもんです。
 オーストラリアから輸入初妊牛買うと
 乳業団体からの補助がもらえるそうです。」

「そういやFAXでアンケート届いたね。
 乳業側からお金出ているんだ。
 うちは初妊余っているから
 関心はないけど。」

「それほど団体、乳業は困っているそうです。
 輸入先のオーストラリアには色々問題が
 あるみたいですけど。」

「でも我が県で手を挙げている者が
 多いそうだ。」

「隣県ではあまり湧いてないようです。
 やっぱ、乳肉複合とか和牛交配率の高い酪農家にとって
 今の初妊高騰は死活問題ですからね。」

「オーストラリアはどうでも良いけど
 うちの初妊買ってくれるMさん
 このところ連絡ないけど、どうなの?
 そっちの方が気掛かり。
 死活問題だ。」

「いやある所はありますね。贅沢な悩みだ。」

この記事に

アタFTA交渉

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昨年11月のトランプ安倍会談のおり
安倍首相が言ったそうであります。
共にマスコミ(朝日、ニューヨークタイムズ)に
たたかれ、そして打ち勝った。
そう言えば安保騒動以来、「森友」を見ても
首相に対する朝日の記事に鋭さが欠けているように
思えます。
今や時事に関しては朝日より地方紙、ネット記事が
長けているのでしょうか

ところで日米FTAは今後、麻生太郎副総理と
ペンス副大統領とのあいだで協議されるそうです。
養牛家にとってFTAの行方は気掛りです。

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米国とのFTAの締結はお隣韓国が先輩であります。
FTA発効後、韓国産畜産物は大打撃を受けたと
言われております。

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ところが発効後5年目でやっと韓国の牛肉輸入量が前年比
46%増で2012年から2015年の輸入量は微増でありました。
我が国の米国産牛肉輸入量も直近で2015年が少なく
2016年に急増しています。
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米国では2011年以降、干ばつなどにより、肉用牛繁殖
経営の収益性悪化、肉用繁殖雌牛を中心に淘汰が進み
総飼養頭数が減少傾向でありました。
その後いわゆる自家保留により肉牛出荷頭数は
伸び悩み2015年肉牛飼養頭数増に転じ枝肉価格も
下落。韓国、日本への輸入量が増えることになります。

EPA(FTA)締結後のオーストラリアも同様です。


消費量の約60%の牛肉を輸入でまかなっている我が国。
2月6日時点で国内産牛肉の減産も相まって牛肉推定
期末在庫量は、28 年12 月は18.5%減と12 カ月連続で
前年同月を下回っている状況です。

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恐るべきは関税率よりも米国における牛肉の余剰、
不足による国内産牛肉価格への影響です。
つまり米国産牛肉の輸入量で国産牛肉価格は
決まるのであります。

この記事に

森乳と森友

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前回のブログで森永製菓と森永乳業の統合を
話題としました。
森永と言えば安倍首相の奥様が創業家のご出身。
今、森友学園で何かと取り沙汰されている方であります。
旦那様が日本国の首相をなされているわけで
時期尚早ではありますがひょっとして第三者何某に
ついても書かれいるのかと森永両者のHPを
覗いてみました。

共に2月24日付けのニュースリリースです。

森永乳業側
 本日、当社と森永製菓株式会社との経営統合に関する日本経済新聞による報道がありましたが、当社の発表に基づくものではありません。
 なお、森永製菓株式会社とは、経営統合に限らず様々な可能性について検討していることは事実ではありますが、現在、当社として決定した事実はありません。
 今後、開示すべき事実が発生した場合は速やかに開示いたします。
森永製菓側
 本日、当社と森永乳業株式会社との経営統合に関して日本経済新聞による報道がありましたが、当社の発表に基づくものではありません。
 なお、森永乳業株式会社とは、経営統合に限らず様々な可能性について検討していることは事実ではありますが、現在当社として決定した事実はありません。
 今後、開示すべき事実が発生した場合は速やかに開示いたします。

両者示し合わせた不可思議な文章であります。
事前に漏れちゃったので取りあえず「早急」ってことで
否定しよう。
インサイダー何某が関わると刑事事件にも発展します。
しかしながら日経は今やフィナンシャル・タイムズをも
傘下に入れる一流経済紙であります。

腑に落ちない。腑に落ちない。

まさか話題の夫人のため、統合話は水面下へってこと?
これはないと思います。

そして森永グループ会社統合成就後は朝礼で
「安倍首相がんばれ
 安保法案 国会通過 良かったです。」
を唱和。
これもないと思います。

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