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4ヶ月ぶりのコラムはテーマパークの運営・経営というのはどうなっているのか、というのを完結にまとめてみました。と言っても僕はちゃんと経営学を学んでいるわけではなく、あくまでも素人の一般的な見解からということでご了承ください。
テーマパーク経営の現状
現在アミューズメント企業含む各地テーマパークは不況真っ直中と言っても過言ではない。というのもテーマパークはバブル景気の頃や1990年代中頃に作られたもので、その後いわゆる平成不況にもより来場者が激減、各地で民事再生法や会社更生法などの適用が相次いでいる状態である。まさに生き残りをかけてそれぞれアイディアをしぼっている。
一応「東京ディズニーリゾート」と「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」は来場者が落ち込まず、業界で一人勝ちではあるが、ディズニーリゾートも2004年度,2005年度で来場者数が2年連続前年度比で減少するなど決して今後の状況を楽観視はできなくなっている。
また、昨今のガソリン価格高騰で自動車来場者を主客とする地方のテーマパーク、また地方でなくてもそれによるコスト上昇の傾向でテーマパーク全体的にも一段厳しい運営となっている。
テーマパークの収入源
テーマパークの収入源というとどうしても入場料やフリーパスなどアトラクション料金がメインと思われがちであるが、実際に収益を得ているのはレストランやお土産などのショップ収入である。テーマパークの飲食物が若干高めの設定なのもこのためでもある。
ディズニーランドでも収益の過半数はショップによるものであり、極端なことを言うと来場者のほとんどがショップを利用しないとなると経営が危うくなってしまう。
アトラクションというのはその語源のように「アトラクト」、"惹き付けるもの"であって、最初のオープンの話題で施設建築費が回収できる以外、運営費・維持費を考慮するとアトラクション単体での利益はほとんどない。[注1]
アトラクションでお客を引きつけ来場してもらい、ショップを利用してもらう、これがテーマパークの経営の基本となる(無論例外もある)。
テーマパーク運営の傾向
池袋「ナンジャタウン」を経営する(株)ナムコ代表取締役「東純」氏は「いかにコストをかけず新鮮度を維持するかが重要」と説いている。この 低コスト化というのが重要なキーワードでありつつある。
例えば富士急ハイランドではローラーコースター「フジヤマ」の建設費は約30億であった。しかし、どんなに素晴らしいアトラクションを作ってもそれに見合った来場者を見込めるのはせいぜい3ヵ月程度である。[注2]
一方同園の大型お化け屋敷「戦慄迷宮」は約9000万円とフジヤマの約30分の1ですんだ。もちろん話題性も確保できている。
このよう集客力を持つアトラクションでもコストがまるで違うため、後者のよう低コストであるお化け屋敷などをかためる傾向がある。また、「ナンジャタウン」や「ジョイポリス」、「台場1丁目商店街」(デックス東京ビーチ内)などの屋外に比べコストがかからない室内アトラクションも注目されている。
このよう、いかにコストをかけずに面白い、集客力のあるアトラクションを製作するかが今後のテーマパーク経営の鍵となると言える。一方でこれはローラーコースターなどコストのかかる絶叫マシンの設置・運営が軽視されているとも言え、それに難色を示す意見も多い。[注3]
ショップ型のテーマパーク
前述のようテーマパークの収益はショップによるものがメインであるが、そのショップ自体をテーマパークに取り入れる動向がある。
代表的なものは「ナンジャタウン」内にあるフードテーマパーク、「ラクーア」[注4]などフリーゲート制によってショッピングモールの意味合いを持たせるというもの。両者ともアトラクションメインから転向した形であり、そして両者ともそれにより収益を伸ばしたという実績がある。[注5]
このようアトラクション性を強くするだけでなく大切な収入源であるショップを前に引き出すというのも経営観念の一つとなっている。[注6] ただし、これは上のようアトラクションが軽視されていることであるという見解でもある[注7]。
イベント
ショップ系を充実させる意外にもイベントを定期的に行うことで来場者を呼び込むという方針もある。
「ディズニーリゾート」でも季節毎にイベントを大々的に入れ替え、集客源のメインとなっている。「ナンジャタウン」も近年はレイヤーズパーティーや声優ワールド、他作品とのタイアップイベントなどを積極的に行っている。「よみうりランド」でも外部イベント、スプラッシュバンデットなどのイベントも多く開催される。
このよう季節毎のイベントはパークの新鮮さを維持することにも繋がり、継続していくことで安定した集客を望める。[注8]
まとめ
テーマパークは転機を迎えつつある、と僕は思う。今の時代のニーズに合わせていかに経営を安定させるか、それ以上にお客を満足させられるかが勝負所と言える。
今の現状では地方のテーマパークや絶叫マシンの存続、新規の設置は難しいかもしれない。僕も一コースターファンとしてとても残念なことであり、なんとか継続して欲しいと願う。
テーマパークというのは何かと忙しい日々の合間に楽しめる貴重な娯楽であり、それがどんどん発展していくことを切に願うものである。
脚注
1.もちろんアトラクションによって維持費は違うため、一概にこうであるとは言い切れない。
2.「フジヤマ」のよう誕生から10年たっても多くの人々に愛される、質の良いアトラクションもある。
3.最近では「としまえん」の「シャトルループ」など、メンテナンスや維持費を理由に園内からアトラクションを撤去する動きが絶えない。
4.風俗店営業法で遊園地・テーマパークは入場料をとることが規定されているため、「ラクーア」は厳密にはテーマパークで登録されていない。
5.ナンジャタウンでは2002年「池袋餃子スタジアム」がオープンした年の入場者数は開園した年の来場者数を大きく上回った。
6.ショップでも仕入れなどがあるため、経営が楽であるとは言えない。また近年では「横浜カレーミュージアム」などフードテーマパークの閉園も相次いでおり、話題性の維持がどちらにせよ課題になっている。
7.「ナンジャタウン」のフードテーマパーク化においては未だに反対意見が根強く残っており、「昔のナンジャタウンの方が良かった」、「これ以上アトラクションをなくすな」などアトラクションに保守的な意見も多くある。
8.ただし「イベントで新アトラクションを設置しないことをごまかしているのでは」という皮肉的意見も存在する。
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