野生動物へのエサやり その1「無知と自己満足の罪」
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人間のすばらしいところは、他者、他の生き物や、物にまでも思いやりを持つ優しい心を持っているところですが、しかし、「善意」が必ずしもいつも良い結果になるとは限らず、むしろ善意が招いた悲劇というのも多くあります。 自然関係の話題でわかりやすいのは、「野生動物へのエサやり」です。以前「住宅地でのエサやり」でも書きましたが、「飢えた動物がかわいそう」「動物が飢えているのは、人間の責任」「動物がカワイイから」などなどの理由で、エサを与える人がいます。 その結果、しばしばネタ切れのTV局が取り上げるような、ニホンザルが民家に侵入したり観光客を威嚇したり、ニホンジカが観光客を取り囲むようなことにつながります。 野生動物へのエサやりばかりではなく、管理人の注意を無視して身勝手なふるまいをする人の行動で、このような被害も出ています。 動物園のオランウータン 客がエサ、虫歯に泣く 悪化で死ぬケースも 12月17日16時7分配信 産経新聞 大阪市天王寺区の天王寺動物園で、2匹のメスのオランウータンへの入場者のエサやり行為が問題となっている。昨夏に当時飼育されていたオスが、客が与える菓子類による虫歯が原因で死んだ。その後、園はおりの前に看板を設置して注意喚起したが効果は今ひとつ。同様の問題は各地の動物園共通で、対策に苦慮している。 【中略】 園はモモコの屋外展示をやめ、屋外で飼育するもう一匹のメス・サツキ(推定38歳)のおりの前に、虫歯に侵されたサブの歯の写真を使った注意喚起の看板を設置した。 しかしエサやり行為はなくならず、飼育員が注意すると「何が悪いんや」と逆に食ってかかる客もいるという。野生育ちで人になれていないサツキでも、現在虫歯だらけだという。園は現在、おりをアクリル板で覆うなどの対策を検討している。''' 【中略】 天王寺動物園の宮下実園長は「『自分一人くらいいいじゃないか』と思いがちだが、入場者が多ければそれが何倍にもなる。人間のエサが動物の健康を害し、『かわいいから』との思いが動物の死につながる可能性があることを知ってほしい」と訴えている。 【後略】 知識や思慮の伴わない「自己満足の善意の押し付け」が、悲劇を招く典型例です。 「何が悪いんや」という客は、知能も品性も無い、ゴミみたいな存在です。 知識が無い行動と言えば、この記事よりも前に、興味深い記事もありました。 ヤギに紙あげないで/青葉区のこどもの国 9月30日19時14分配信 カナロコ レジャー施設「こどもの国」(横浜市青葉区)の「こども動物園」に住むヤギたちはちょっと困っている。来園客らがエサのつもりで、紙を与えてしまうからだ。草木など植物と違い化学薬品を含む紙を、ヤギたちは消化できずに胃腸不良を起こす原因となってしまうからだ。九月に生まれた子ヤギ四頭の一般公開も今週末以降に控えており、同園の担当者は、「動物と正しく触れ合って、かわいがってあげて」と話している。 これも、おそらくは、子供がヤギがかわいく、テレビや絵本で見た「ヤギは紙を食べる」という知識から、善意で、しかし安易に、紙を与えてしまっているのだろうことは推測できます。 天王寺動物園にしても、これは動物園全体に言えることですが、「動物と人間の関わり方を学ぶための場」にしていくべきで、教育・研究機関として単に動物を見せるだけというのは論外で、話題になっている旭山動物園のような行動展示・生態展示を見せて関心を引き出すというのも良いのですが、そろそろ次のステップに移ってほしい。日本には「動物園法」のような動物園に関する基準や目的を定めた法律が無いことが、そもそもの時代遅れなのかもしれません。 「こどもの国」にしても、HPで「次世代を担うこどもの健全育成のための施設」というのでしたら、やはり動物とふれあう場を設ける以上は、その接し方もしっかりと教える場である必要があると思います。 これらの施設をはじめ、類似の施設の、今後の対応の仕方が注目されます。 日本と言う国は幸か不幸か山野・海に恵まれ、生きていれば黙っていても四季に触れることや、そこからの恵みを長らく享受してきました。 このためでしょうか、あらためて「自然に接する方法・マナー」を学ぶ機会が無いままに来ているように思います。 かつては、「山の神」「海の神」とあがめ、山野に対しての畏敬からのいましめなどが、山野との共存を図り自らもその土地とともに生活していく上での先人の知恵として息づいてきたものが、このたった100年弱の間で、すっかり崩壊してしまいました。 祖父から親、孫へと、その地域の自然を守る当たり前の生き方が、ある時から徐々に廃れてしまい、しかし、長らく守られてきた自然はかろうじて残っているのですが、それらへの接し方は「今まで何とかやって来れたのだから」「豊富に残っているのだから」という安心感・油断からでしょうか、正しく学ぶ機会が無いまま、いえ、元々生活と一体となっていたので改めて「学ぶ」というものではなく体験して体得していくものだったので、今まで一度も日本では「自然との接し方」を学ぶことは無いまま、来てしまったのでしょう。 地域の自然を生活・文化とともに接してきたことが廃れた今、あらためてその知恵を体得していく必要があると、こういう無知な言動を見聞きすると痛感します。 何しろ先日「トキの放鳥」で書いたように、特別天然記念物を扱うような立場、つまりそれなりにしかるべき自然に対しての今後の方策を考えるのに大きな影響を与えるであろう立場の人々までもが、「善意かもしれないが、無知ゆえに悲劇を引き起こした」という、子供と大差無いわけなのですから、困ったものです。
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野生動物へのエサやり その2
以前書いた[http://blogs.yahoo.co.jp/mt_izumi_1172/40642541.html 「住宅地でのエサやり」]のように、街中を生活の場としている野鳥や、野良犬・猫に無責任にエサを与える人というものは全国にいて、それが結構なトラブルの原因になっていることが多いです。 その
2008/12/22(月) 午後 10:06 [ 日々是雑感 ]
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学校でやっている調べ学習の参考にさせていただきます。
2012/1/7(土) 午前 11:34