日々是雑感

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第3回検証委員会会合

 4月20日の毎日新聞の、トキを死に追いやった事件の第3回検証委員会の会合について、報じられていました。
トキ:9羽襲撃死 天敵対策指示せず ケージ建設時、環境省と県 /新潟
 ◇検証委が報告素案
 佐渡市の佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションの順化ケージでトキ9羽がテンに襲われ死んだ事故で、環境省の検証委員会(委員長・斉木悦男弁護士)の第3回会合が新潟市であった。この日は、事故原因などをまとめた報告書素案が示され、その中で、順化ケージを建設する際、環境省と県が業者にテンなどの天敵侵入防止対策について具体的な指示をしていなかったことが明らかになった。【畠山哲郎】

 この日提示された報告書素案には、これまでの検証結果をもとに、ケージの建設段階と、管理や飼育上の問題点が列挙された。

 このうち建設段階の問題点について「必要だった対応」として、環境省と県が、ケージの設計業者に天敵侵入防止策を検討するよう指示することや、施工業者にすき間をふさぐ措置を行うよう指示することなどが記された。業者側も専門家に具体的に意見を聞くべきだったとした。

 管理・飼育上の問題点については、ケージの定期検査や、夜間に異常があった場合でも対応できる体制が必要だったと指摘。テンやイタチの侵入が発覚した際の全ケージの点検実施や、環境省と県とで指揮命令系統などをより明確にすべきだったことも記した。

 また、この日は、センターの戸貝純夫所長が、トキが襲われた当時、近くにあったテンのふんを分析するため、新潟大に依頼したことを報告した。付着した腸粘膜を調べれば、14日に順化ケージ内で捕獲されたテンと一致するか判別できる可能性があるという。

==============
 ◆報告書素案で示された主な問題点

 <ケージの整備について>
・設計業者は構造設計書の作成にあたり、天敵対策について専門家から意見を聞かなかった
・施工業者などと県との間で、ふさぐべきすき間の大きさや確認方法について具体的に決めていなかった
・竣工時に天敵防止の観点からの専門家の確認が行われなかった

 <ケージの管理・飼育について>
・ケージの変形やすき間などに関する定期的な検査が行われていなかった
・野生復帰ステーションは夜間は無人となり、緊急時に迅速な対応ができない体制だった
・過去のイタチやテンの侵入発覚の際、全ケージの再点検などの安全対策が徹底されなかった
・環境省と県の組織の指揮命令系統、役割、責任の所在が不明確だった
 人間、失敗はするものです。そして、失敗を反省し検証し、深く学ぶことで、次にその失敗をしないようにするのが大切です。
 しかし、こう列挙された「主な問題点」を見ると、それにも限度があるだろうというほど、呆れる問題点ばかりです。
 自動車事故を起こした原因で、「ブレーキ操作を誤った」「標識を見落とした」「居眠りをした」…という、様々なものがあります。それらはそれらで許されないことであっても、理解できなくはないものもあります。
 ところが今回のこの事故の場合は、自動車事故で言えば「携帯電話でメールをしながら運転した」とか、「そもそもが免許を持っていなかった」「車の車検・整備をしたことが無かったための故障」というくらい理解できない原因で、今さら、そこから言うの?というほど、くだらない原因です。

 つまり、命を扱うという資格の全く無い人々が、どういう目的でなのか知りませんが中国産トキを佐渡島で繁殖させ放鳥させようとした結果起きた事故(命が失われた)というわけです。

 もう1つ。
 人間は、何か発生したときの「原因」は考えるものですが、「原因の原因」とか、そのまたさらに原因を考えると言うことはしないという場合があります。
 自動車事故の例で言えば、衝突した原因が「ブレーキ操作を誤った」結果だとしても、「では、なぜ誤ったのか?」ということも考えることで、より事故が防げるわけです。
 例えば、「朝、家族と口げんかをして心理的にイライラしていた」とか、「買ったばかりの靴で、運転に慣れていなかった」などが「原因の原因」ですね。これを知ることで、「靴を買ったばかりのときは、注意しよう」というような、より高い(ましな)防止策になっていくわけです。
 ところが、この検証委員会の報告書素案を見る限り、どうも呆れる「原因」には触れられていても、「原因の原因」はどこまで触れられているのか、少なくとも記事からでは皆無なように思います。「なぜ専門家に意見を聞かなかったのか?」とか、「役割分担が不明確だった理由は?」ということまで考えなければならないでしょう。
 しかしあいにく、この場合は単に「関係者に、その任に耐えられる・応えられる資質が無かった」というひと言で終わってしまいそうなんですよね。あまりにもしょうもないミスなのですから、それしか言いようが無い。従って、原因の原因の、さらに原因は、「なぜ、そんな連中を任命して配置したのか?」が行きつくところでしょう。

 こういう重大なミスで、名も無い一個人を責めるというのはしたくはないのですが、そこにも踏み込まない限りは、次なる事故をより防ぐというための検証にはならないでしょう。
 ひと言、ハッキリと、「命を扱うには稚拙過ぎる関係者がトキ放鳥に関わっていた。それはなぜか?」ということも加えて欲しいものです。そうでなければ、またどこかで同じような失敗を繰り返すことでしょう。

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確かに核心となる問題点が挙げられていないですね。
つめるところ反省はしていないということなので、今後経費をつぎ込むこと自身が無駄なプロジェクトであると自ら語っているということなのでしょうね。即刻止めればいいと思います。

2010/4/21(水) 午後 10:29 りーふ

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こういう検証委員会としては、第三者機関的なものとは言っても、依頼するのも検証されるのも、環境省なのでしょうから、やはり依頼元(お金を出しているところ)に対して、決定的な批判につながるものというのは出しにくいという心理というか、常識というか、遠慮が働くのではないかな?と心配ですね。

まあ、日本人の良いところは、ただでさえ失敗して落ち込んで自分を責めている(はず)だろう責任者らに、ことさら責め立てるのを「武士の情け」が無いという感覚になるのでしょう。
しかし、それは一般的な話であって、こういう命を扱うところまでもそれは当てはまらないと思いますね。

2010/4/22(木) 午後 8:05 [ 泉ヶ岳 ]

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2010/4/29(木) 午後 6:33 [ 日々是雑感 ]

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