「改革」の危うさ
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昨日、注目を浴びた事業仕分けに伴う参院選において、生じた出来事について紹介しました。 私が言いたいのは、節約や改革・改善が悪いと言っているのではなく、大人数の国民や住民に影響があることを、拙速に、しかも現状それに至った経過や現状をよく調査も検討もせず、数年で人事異動を繰り返すような公務員が住民不在のまま決めてしまうという横暴さと、失敗の恐れについてです。 自然にかかる「事業仕分け」の影響を伝える記事を紹介いたします。 以前、富士山に快適な施設を整備することで、逆に「本来、そこに来るべき資格が無い人」を呼び寄せかねないということを書きましたが、私は山 に余計な施設を過剰に作ることはそのような理由で反対ですが、同じ施設整備に反対でも、その結論に至る理由がこんなもんで、こんな程度の能力・見識の人が判断する権限があり、それに対して有効な説明をできない役所担当者がいるのかと思うと、がっくりきます。 7月9日の読売新聞の記事です。 事業仕分けで補助「廃止」、山小屋トイレ困った 7月9日3時4分配信 読売新聞 【前略】 仕分けで「廃止」とされたのは、同省が1999年から行う「山岳環境等浄化・安全対策緊急事業費補助」。国立、国定公園内などで、山小屋を営む民間事業者や自治体がトイレなどを整備する際、事業費1000万円以上の場合は国が半額負担する。2001年の同省調査では、汚水流出やトイレットペーパー散乱などで改修が必要なトイレは全国に約200か所とされた。このうち約半数で、カキ殻やスギのチップで汚物を分解する「バイオトイレ」などが導入され、今年度も1億2000万円の予算で5か所程度を改修する予定だ。 ところが先月上旬の仕分けでは、有識者から「建設費を利用料で回収する方策を考えるべきだ」「受益者負担、汚染者負担の原則から、補助は説明がつかない」などの意見が相次ぎ、「廃止」と結論づけられた。 受益者負担について、同省は「国立公園の所有者と管理者が同じで、入園料を取る米国と違い、日本では難しい」と説明する。日本の国立公園は、所有者が林野庁や民間地主、管理者が環境省とばらばらで、入園も原則無料。トイレ補助の対象は急峻(きゅうしゅん)な山岳地帯がほとんどで、ヘリコプターで資材を運ぶこともあり、1件あたりの事業費は平均約3700万円。使用料で賄うのは難しいという。 【中略】 山梨県も幹部が同省に出向いて継続を訴えた。同県は山小屋と協力して2002〜06年、制度を使って富士山のトイレ11か所を環境配慮型に変えたが、まだ16か所が残る。担当者は「山のトイレは公衆トイレと同じ。最前線で山の自然を守っている人の意見も聞いてほしい」と憤る。長野県の担当者も「事業を使いたいという山小屋経営者がおり、ぜひ残してほしい」と話す。 こうした声を受け、同省は、12日からの検討会で、山岳トイレの整備や補助のあり方を再検討し、来年度の概算要求方針に反映させる考え。NPO法人「山のECHO(エコー)」代表理事の上(うえ)幸雄(こうお)さん(64)は「山は国民の共有財産。どのように環境を守るかや、山岳トイレの役割についてもみんなで議論してほしい」と話している。 最終更新:7月9日3時4分廃止してから意見を聞く、なんて、馬鹿なんじゃなかろうか? 佐渡トキ保護センターの大失態といい、こんなレベルばかり聴こえてくる環境省という役所そのものを一度考え直した方がよさそうな気がしますが。 しかし、同時に、あの目に見えて「わかりやすい」事業仕分けというものが、急ごしらえで熟考しているわけではない、目先だけの改革という面もあるであろうという、分かりやすい一例でもあります。 こういうデメリット・弊害もあるということを分かった上で、事業仕分けなどの評価をするという、判断材料を満足に与えられないまま、投票だけを呼びかける政治家、政党、選挙管理委員会、マスコミは、本当にどうしようもないですね。 7月12日の山陽新聞には、ホント、行政ってすぐにこんな検討会なんてものを作りたがるんですね・佐渡トキ保護センターの大失態のときもそうでしたが、という記事が掲載されました。
山小屋トイレの支援継続を 国の補助で関係自治体 山岳環境の保全に向けた山小屋のトイレ整備の在り方などを話し合う環境省の有識者検討会は12日、都内で初会合を開き、関係自治体や山小屋経営者から意見を聞いた。出席者からは「環境改善への取り組みに水を差す」として、国の支援継続を求める声が相次いだ。検討会委員からも「山は国民全体の貴重な財産」などの意見が出た。 検討会は、山小屋のトイレ整備を国が補助する事業が6月の環境省行政事業レビューで「廃止」と判定されたことを受け、代替策などを議論。8月の来年度予算の概算要求までに一定の方向性を示す方針だ。 会合では長野県の担当者が「トイレ整備によって、し尿処理が進み、河川の水源地周辺の水質も改善された」と事業の効果を強調。山梨、富山両県の担当者も継続の必要性を訴えた。 行政事業レビューで、トイレの利用料を徴収して施設整備に回すべきだとの指摘が出たことについて、穂苅康治・元北アルプス山小屋協会会長は「利用者が少ない山小屋は、トイレ整備もできなくなる。乱暴な意見だ」と批判した。佐渡トキ保護センターのときも、何かあってから初めて、施設の点検をして200か所以上もの穴を見つけたという、木端役人の手抜き仕事ぶりが暴露されましたが、このトイレについても、事前にそういう当たり前の選択肢・疑義までわかった上で廃止、という結果だったのならばわかりますが、そういうことを理解しないまま決定をしたという、その決定そのものではなく、それに至るまでの行政手法のお粗末さに愕然とします。 情けない、お仕事ぶりですね。 |


同感、です。
2010/7/13(火) 午前 10:38 [ プーサン ]
お粗末どころでわない、まったく税金の無駄遣いといわれても仕方が無いと思う、テレビで答弁を聞いていても、弩素人かと感じました。
科学的には問題ないが、管理者は大いに問題がある。
2010/7/14(水) 午後 7:28 [ rankiti007 ]
プーサンさん
ran*iti*07さん
事業仕分けをした人を責めるというよりは、それの対して有効な説明がせきなかった担当者の責任が大きいと思います。
本来、日々自分の業務に問題意識を持っていれば、何をどういう質問をされようとも、是々非々で意見を述べることができるものです。何も疑問も問題意識も持たずに仕事をしていると、反論もできない薄っぺらい担当者になるのではないかと。
一番の問題は個々の事業の存在というよりは、そういう資質の人がその職務についているということかもしれません。
2010/7/14(水) 午後 10:02 [ 泉ヶ岳 ]