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小学校の頃、「将来の夢は」と聞かれて1人か2人は、「パイロット」と答える子がいた。
大人がみんな力強くたくましくあった時代、夢の職業もたくさんあった。飛行機に憧れても乗ったことすらなく、近くで見た事もなかった。それでも空への憧れは強かった。
そんな少年達を夢中にさせるものが、ゴム動力飛行機だった。
あの頃は年の違う子供達が遊ぶのが普通で、年上の子が年下の子にいろいろと遊びを教えてくれた。
小学校低学年の子には、この模型を作るのはちょっと難しく、年上の子が一緒に作り方を教えてくれた。
竹ひごの曲げ方や、アルミ管の曲げ方、羽の紙の貼り方、どれもきちんとやらないとうまく飛ばない。
組上がっても、主翼の取付位置やゴムの張り方も経験がないと難しい。
そうして出来上がったゴム動力飛行機を飛ばす時、飛行機と共に夢が舞い上がる。
うまく飛ばない時は何回も修正して飛ばしてみる。年上の子の飛行機はさすがに良く飛ぶ。
どこをどうすると上手く飛ぶのか、年上の子が年下の子に教えながら直していく。
一つ一つ作り方のコツや飛ばし方のコツを学んでいく。
そうやっていろんな知識や経験を積んでいく事が大人に近づく事で、年上の子はみんな上手に飛ばす事ができた。
あの頃、自分の手で空を飛ばせる物を作った喜びは、空に憧れ続けた人達と同じだったかもしれない。
空を飛ぶ夢は、今、大型旅客機に乗る事とは違う。自分の手で作ったゴム動力飛行機が空を舞った時のほうが、はるかに感動が大きかった。
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