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大間産のヒラメ
この数年、青森産ヒラメの入荷量減少と品質の劣化現象には著しいものがあるのだが、その原因が東京には伝わってこない。11年前、青森産ヒラメの変異の原因を調べに、青森県中央卸売市場の中部水産、下北半島の宮井水産を訪ね、さらに産卵後の全国のヒラメを買いあさり、初めて蓄養ヒラメの出荷に成功した又屋水産についても調べたのだったが、ヒラメの品質劣化の最大原因は水温の異常な上昇にあるのではないかという結論であった。
平成16年、当時のヒラメ出荷のベスト3に入っていた産地荷主の宮井水産と又屋水産の倒産が発生した。水産業界がバブル崩壊後、さらにさらに厳しい状態に陥ってきている。
しかし、それにしても、この最大手の2社の倒産は何を意味しているのだろうか。この疑問の解消は、今回の大間漁協行の目的の一つでもあった。
陸奥湾から奥戸(オコッペ)、大間崎から尻屋崎にかけての、東京の料理人達を驚嘆させた高品質のヒラメは、最近ではほとんどお目に掛かることが無くなってしまった。魚体が小さくなり、身質は水っぽく旨みも薄く、脂の乗りによる琥珀色した身肉などは全くお目にかからなくなっている。活け〆の翌日、急激に身質が緩み軟化してしまう始末なのだ。海水温の常態的高温化か、餌になる魚の不足によるものなのか、漁師達ももう一つ原因がハッキリしないと言う。11年前の調査では、夏場の海水温の異常な上昇が原因なのではないかということだったのだが。
築地ではかって又屋水産が行なって大成功した蓄養を、産地もしくは他地域の荷主が行なっているのではないだろうかと疑っているほどなのだが、産地での蓄養の音沙汰は全く無かった。しかし、現地に来て、最近の特に漁獲量が激減した大きな原因の1つが明瞭となった。ヒラメの一本釣りを本業としていた漁師達が、ヒラメの不漁と重油の高騰によって採算が合わず、一攫千金のマグロ漁に移行してしまっているのだと言う。3トン前後の船で漁をする3k級のヒラメを主体とした年配の漁師達の月収は15万から20万円ほどにしかならないと言う。若い漁師達は大間近辺の漁場を諦め、4トンから4.9トンの船で、大畑から尻屋崎にまで1週間ほどの泊り込みで出漁をしている。k単価7,000円から8,000円付ければ採算がとれるのだが、景気の低迷のために通常3,000円から4,000円のことが多く、採算が合わなくなっている。だからほとんどの漁師達が一発勝負のマグロ漁の魔力にとり付かれてしまい、マグロ漁に移行してしまっていたのだった。
このヒラメの漁獲量の激減と不景気による魚価の低迷が産地荷受け、出荷業者達の倒産につながったのだろう。
青森産のヒラメが本格的に良化するのは1月中旬頃になって、水温が9度から10度に落ちてからだと言われる。この水温は、今回の大間行の中で知ったマグロ漁の終漁時期と見事に一致する。マグロの一本釣り漁に移行していた漁師達も、大時化が続く津軽海峡で、脂が本格的に乗りだし、旨さがベストの状態となり、値段も高値を付けるようになるこの時期に、再度ヒラメ漁に精を出すことになるのだろう。冬場の津軽海峡のヒラメは、スルメイカを餌として美味になってゆくと聞き及んでいたのだが、スルメが移動してしまった後、何を餌としているのだろうか。来年こそ水温の低下による急激な身質の良化に期待したいものだ。
11月20日(日)
午前10時、佐々木さんの案内で、(有)熊寛の事務所を訪ねる。
熊谷等専務が風邪引きにもかかわらず、事務所に待機して下さっていた。さっそく事務所の裏にある干鮑の干し場を見せてもらった。大量の干鮑が干されていた。外房のクロアワビとマダカアワビの加工はもう終了し、全て出荷してしまっていた。今期のクロアワビの高値は異常で、9月15日の入札では、キロ単価13,600円の超高値を付けたと言う。現在加工中のものは三陸から津軽海峡にかけてのエゾアワビで、11月1日が解禁であった。今年は大不漁年で、サイズも小型のものばかりだと言う。干し場には糸に通して吊るし干しにされたものと、糸を通さずに金網の上で干されている大サイズの網鮑とがあった。大型の鮑は、今ではもう獲れなくなってしまった網で獲った大型のアワビの加工方法がまだ採られ、網鮑と呼ばれ高値となるのだ。ボイルした後170グラム以上のものを網鮑として加工する。今期の現在までの加工総数量は360トン。乾燥は3週間もの、180日もの、4ヵ月半ものとあり、4ヵ月半ものが一番香りが高く、高級品となる。200グラム(加工前)級の干鮑を1連としたものを土産に戴く。
干し場には大量のナマコが干されていた。
陸奥湾と北海道産の身肉が厚いナマコで、完成品のナマコの表面にあるイボイボがやけに多く長さが揃っている。このイボイボはフシと呼ばれ、このフシに香りがあり、このフシが高級品の目印となる。干しを戻してもこのフシは見事に再現されるため、品質の見究めになると言う。僕が今まで食べてきたナマコ料理には、これほど目立ったものは無かったのではないか。今後の注目の問題点となった。ナマコは98%が水分のため、250から300グラム級の大型のものを加工する。
干しナマコの加工
1) 縦に庖丁を入れて開く。砂を噛んでいることがあるので、何枚もある腸を完全に処理する。
2) 乾燥室である程度乾燥し、金網に付着しないようにする。
3) 金網の上で1ヶ月半程天日乾燥する。
昨年は色が薄黒く、身肉が痩せていて品質が悪かったが、今年は良品が揃っているが高値で、生鮮の状態で、キロ単価1,650円。1トンで165万円。1トンのナマコの加工後重量は33キロ。干しナマコは単純計算するとキロ単価5万円となる。1本15グラムのもので、原価750円。30頭(20グラム)で1,000円位。これが料理されると4倍から5倍に売られることになるのだから、ナマコ料理は高値となってしまう。
◎ 大間から車で40分ほど、途中の小田野沢漁協で潜水漁での獲り立てのエゾアワビを積み込み、野牛にあるアワビとナマコの加工場に案内される。小田野沢では1日200キロ、尻屋では300キロ程の水揚があるらしいが、かっての名産地が軒並み獲れなくなっていると言う。加工場には15名ほどのベテランの女性達が待機し、持ち込まれたアワビを瞬く間に剥いてゆく。この加工場独自の道具だと言うアワビの剥き棒が素晴らしい機能を発揮していた。津軽海峡のエゾアワビは、三陸産よりも甘みが強く、肝もネットリトして甘みが強くて旨い。このアワビの肝も大量に土産に戴いた。精力が付きすぎになりそうだ。
干しアワビの加工
(1)剥く。
(2)塩揉みをする(ドラム式塩揉み機で10分ほど揉み、大きな樽の中に2日から3日放置、その間1日に5回ほど棒で撹拌する)。
(3)洗浄。
(4)ボイル。
(5)乾燥。
ウニの情況
◎ 野牛漁協では6月から8月にかけて天然帆立貝が獲れる。1キロで4枚程のサイズで、しゃきしゃきとした歯応えがあって美味だが、ほとんどがフランスへ輸出される。
◎ 加工場の場長の永井由喜さんは、カネサク村上に25年勤務したウニのベテランで、3年前から熊寛に勤務。「大間のムラサキウニ漁は3月1日から6月中旬までが篭漁、12月1日から3月までは突き漁となる。4年前まで最高のムラサキウニが獲れていた易国間は今では全滅してしまった。3年から4年の中玉のウニが一番甘みがあって旨い。5年から6年になると殻があつくなり、甘みが落ちて行き、色も黒ずんでくる。カネサクの金印ブランドは、このサイズの色の綺麗なものを選別して加工した。道南の恵山・鹿部・茅部・椴法華の浅場に生息するアカウニ(バフンウニ)は、数年前の台風による土砂崩れのためにほぼ全滅、シロウニも激減してしまった。12月頃になると味が良くなり、身入りも良くなるために集中的に漁獲し始める。11月から3月道南、4月〜8月大間、7月から8月利尻、7月から9月礼文。北方領土は5年前から禁漁期なし。8月頃の乳を出しているウニは柔らかく、苦みが強いため、そのまま冷蔵庫で2日から3日冷やすと乳が落ち、身が固まる。」
◎ 青森ではミズダコのメスはミズダコ、オスはマダコと言う。関東のマダコはイシダコと呼ばれ、神奈川県横須賀漁協に出荷されている。
◎ 関根浜では津軽海峡でも例外的に刺し網漁をする。9月から4月までは鮭の漁獲のために定置網漁もする。
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僕は、三陸の漁師です。
大間のクマカンさんにもアワビを買って貰っています。しかし、あの会社も高値で、最近は買い負けしてるようですねーー。わざとかも知れませんけどねー。
横浜ナマコも有名ですよねーー。
昨日は、アワビ捕りしました・。
トラバしていきますねーー。よろしくお願いします。
2010/12/3(金) 午前 9:28
ファンポチして行きます。
よろしくお願いいたします。
2010/12/3(金) 午前 9:34