名前のない馬鹿 -A Fool With No Name-

今回の話は、長くなりそうです。 小説を書いているような気持ちになってきました(笑)。

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2010年7月13日

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上信越ひとり旅・3

ホテルへのチェックインの予約時刻は7時、現在時刻は3時45分。
カーナビが示した到着予定時刻は、4時10分。
 
さて、どうする私。
 
とりあえず、他にする事がないのでそばを食べた後にホテルへ直行して温泉を満喫しようと考えていたのですが、このままですと宿泊先へのあからさまな嫌がらせになってしまう事は間違いないですので、私はホテルへ電話をし、4時過ぎには着いてしまう旨を伝えました。
そして本当にカーナビが示した到着時刻と1分と変わらずにホテルへ到着、ようやく人心地つけるようになりました。
 
さて、実は私にこの暴挙ともとれるひとり旅を決断させたのは、このホテルなのです。
 
1泊2食付・5000円なり!
 
しかも、温泉マイスターがいて源泉掛け流し、湯船には温泉の効能のかたまりともいえる湯華がたくさん、とのこと。
すぐ近くが妙高高原のスキー場ということもあり、冬には沢山のスキー客が訪れ、そして沢山のレビューにも
 
●温泉がすごく良かった! ちょうどいい湯加減でスノボ疲れにもサイコー!
●2月の寒いときに訪れたのですが、この宿泊料金で2食付とは驚きました。
 また、本当にいいの? と思うような料理の内容と味、そして湯加減も最高でした。
 
こういった素晴らしいコメントが寄せられていたのです。
それもそのはず、ここの温泉は、数キロ先にある源泉から湧き出る50度を超える高温泉を引いており、その数キロの移動で湯船に満たされるときにはちょうど43度になっているんだそうです。
ですから足し湯や加熱は一切行っておらず、本当にそのままの源泉に入れるのです。
 
さらに、私にとって嬉しい誤算があったのです。
 
楽天トラベルで予約したのですが、6月末までの国内旅行期間限定クーポンというものが適用されたらしく、なんと、5000円からさらに1000円分のクーポン割引が付いて、1泊2食付で4000円!(入湯税150円は別)
私は、喜んで予約申し込みボタンをクリックしました。
 
さて、部屋はこんな感じ。
落ち着いた和室といった感じです。
イメージ 1
そしてレビューにもあったお食事(夕食)が、こちら!
イメージ 2
本当に1泊4000円かというお料理でしょ?
お味も、普通に美味しく頂けましたよ。
中でも、陶板の中でふつふつと湯気を立てる、この若竹のお味噌汁が、お腹の中から温まって美味しかったです。
イメージ 3
お風呂は噂にたがわぬ湯華がいっぱいのお湯。
ふん、と匂う硫黄の香りが効能の高さを伺わせました。
 
朝食は、カメラを持っていかなかったので撮影できませんでしたが、ハムエッグやサラダ、ひととおりのおかずが付いていて、温かいご飯も美味しかったです。
 
 
ふう…。
 
 
さて、そろそろ、いいですか?
ずいぶんと褒めましたよね?
もちろん嘘はついていませんよ、本当のことしか書いていません。
ただし、いい部分だけをピックアップしてね。
さあ、皆さんお待ちかね、グチと不幸の日記はここから本編がスタートします!
 
 
まず、ホテルにチェックインしてすぐ、私は渡された説明書きに愕然としました。
 
『当ホテルでは、布団敷きサービスは行っておりませんので、ご自分で敷いて下さい』
 
布団はセルフと来た!
まあ、このぐらいならコストパフォーマンス的に考えても十分にお釣りが来るものでしょう。
ただ、部屋に入って窓から外を見たとき、嫌な予感がしたのでした。
クーラーの室外機に、カバーがかかったまんま。
確か、予約の段階で全室冷暖房完備と書いてあったはずでした。
まあ、とりあえずそれは置いといて、風呂に入ればこのモヤモヤも消えるだろうということで、私はすぐさまお風呂へと向かいました。
 
しかしここで、この旅行最大の悲劇が私を襲うのです。
 
この日の宿泊客は私を入れた二組だけ(歓迎看板に書いてあった)なので、ゆっくりと擬似貸切風呂を満喫することができそうで、私の心はわくわくと高鳴っていました。
お風呂に到着し、そそくさと服を脱ぎ、いざ浴室へ。
香る硫黄の匂いが鼻をくすぐり、こじんまりとした浴室ながらもその効能には十分期待できそうでした。
 
私はシャワーで全身を流し、そしていざ浴槽へ。
 
 
はっあああああ〜〜〜〜〜〜〜…………………。
 
ここまでの長い旅路の疲れがじんわりと湯に溶けていく、まさに極楽を味わった声。
ではない。
次の瞬間、
 
あっちいいいいいいいーーーーーーーっっっっ!!!!!
 
さっきのは、あまりのお湯の熱さに声にならない悲鳴を上げたときの声、なのです。
私はふくらはぎまでお湯に浸かった状態で身体が硬直し、数秒間身動きが取れない状態になってしまいました。
そうこうしているうちに逆に頭の中がやけに冷たくなってきて、これは危機だと脳が私に信号を送っていました。
私は慌ててお湯から足を引き抜き、さながらひところ流行ったブレイクダンスのような格好で背中をコンクリートの床につけながら、両足を高く上げてのた打ち回りました。
 
全裸で。
 
正直、この時点でも脳が混乱していて何が起こったのかが正確に把握できず、私はただ湯船をぽかーんと眺めているだけでした。
しかしそれを過ぎるとようやく冷静さが戻ってきたようで、私はしきりになぜこんなに熱いのか、その理由に頭を巡らせました。
確か、レビューでは最高の湯加減と書いてあったはずだ、数キロ移動しているうちに温度が自然に下がって、湯船ではちょうどいい温度になると。
確かスノボ疲れにもサイコー! とか、2月に来た人のレビューにも湯加減最高と…
ん? 2月? スノボ? 数キロお湯が移動する…?
 
この時点でようやく謎が解けました。
 
今は6月、気温が高いのです。
そう、2月の寒い気候の中を数キロ移動してきたお湯がちょうどいい湯加減なら、この時期に数キロ移動してきたお湯は…?
 
熱いに決まってるだろ!
出て来い、温泉マイスター!(大泣き)
 
そして私が取った行動は、お湯を人間の入れる温度まで下げること、つまり、大量の水を湯船にぶち込むことでした。
身体を洗うところにしゃがみ、タライに水を張り、その水を何度も何度も3メートル先の浴槽にぶちまける。
 
飛び散る湯花、薄まる源泉掛け流しの湯。
 
もうそんな事なんかどうだっていい、とにかく、湯船に入らなければ話にならないのだ。
 
そしてこのルーティンを行っているとき、ふと私は気づいてはいけない事に思いを馳せてしまいました。
 
私、長野まで一人で来て、全裸で、何やってんだ?
 
これに気づいてしまってからというもの、何だか意味も解らずもう悲しくて悲しくて(笑)。
 
ですが、そんな負の感情に負けることなく作業を続けること10分、何度か足をつけては熱いと引っ込めつつ、50杯目のタライの水をぶちまけたところで、ようやく我慢すれば何とか肩まで入れる温度にまで下げることに成功しました。
しかしこの時点で私の身体は、ろくに湯にも浸からず延々と水をぶちまけ続けた結果として、明らかに身体が冷え切り、悪寒が走り始めていました。
慌てて湯に入るも、我慢すれば何とかは入れる、というレベルの湯温のため、ちょっと入ってはすぐ上がるを繰り返し、結局最終的にはほぼ足湯、という状態でした。
 
しかしさすがは温泉、足湯と言えども体は温まったようで、脱衣所で着替える頃には全身から滝のような汗が噴き出していました。
ここで必要になるのが、クーラーです。
私はさきほど部屋で感じた嫌な予感をできるだけ意識しないようにしつつ、フロントに行きました。
 
「すいません、部屋にクーラーのリモコンが無かったのですが…。」
 
すると、応対してくれた方の顔がみるみるうちに曇り
 
「まだ、エアコンの点検してないんですよ…、使えないんです…。」
 
そうしているうちにもぼたぼたと汗をかき続けるデブが一人、苦虫を噛み潰したような表情で謝る男性の前で、タオルを片手に愕然としていました。
仕方がないので夕食時刻の6時半までのおよそ1時間半、私はむしっとした部屋で布団を敷き、その上に横になって仮眠をとることにしました。
 
6時20分、目覚ましが鳴りました。
 
この時点で、ものすごい具合悪さが私を襲っていました。
原因は間違いなく、温泉とタライの水です。
ですので、正直言って夕食は味をほとんど覚えていないのと、少なくとも美味しい・楽しい食事にはならなかったということだけは伝えておきます。
 
そしてこの悪寒を取り除くために就寝前にもう一度、翌朝もう一度と、計3度温泉に浸かり、まあ温泉を満喫するという意味では目的は達成されたんじゃないでしょうか(笑)。
 
そして人間は成長する生き物、私は段々と効率よく湯船に水を足す方法を確立させていき、2回目の入浴ではシャワーの勢いを最大にして水を足すシャワー砲を編み出し、水を足す時間をおよそ7分に短縮。
さらに翌朝、3回目の入浴の際にはシャワー2刀流という技まで編み出し、およそ5分まで時間を短縮することができました(笑)。
ただ、想像してみて下さい?
 
デブが全裸でシャワー2刀流ですよ?(笑)
 
とりあえずようやく湯船にゆっくりと浸かれたおかげで悪寒はすっかり消え、私は意気揚々と本日の目的地、長野市にある善光寺へと向かったのでした。
 
なお、このホテルの名前を実名で出さなかったのは、いちおう色々な気遣いをこめて、ということにしておきます。
安ければいいのだ、というワケではないのだ。
 
 
−予告−
さあ、この旅もいよいよ大詰め、残すは善光寺とそば打ち体験のみとなりました。
そして、そば打ち体験では皆さんが見たくなくてしょうがない、私の全体像がモザイク無しで登場します。

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上信越ひとり旅・2

上信越道を長野方面へ走ること40分ほど、私は生まれて初めて長野県へと足を踏み入れました。
そこは長野県と新潟県の県境にある信濃町(しなのまち)という場所で、小林一茶の住んだ町としても有名なそうです(今回の旅で初めて知った)。
 
さて、ここでの目的はそばを食べること、なのですが…。
信濃町インターを降りたところで気づいちゃったんです。
 
店の名前、何だっけ。
 
もう、この時点で大問題ですよ。
私が大好きな釣りを断念して、断腸の思いでここにいるのにも関わらず、現在そのネットで調べた美味しいそば屋にたどり着くための手がかりは
 
●店の名前は、変わった名前
●信濃町のインターから6キロほど
●山の中にある
 
これだけなんです。
目の前にはカーナビがありますが、これだけアバウトな情報で店までたどり着けたら、むしろこのカーナビは何かにとりつかれているとしか思えないでしょ(笑)。
で、とりあえず私は数日前にネットで地図を見たときの、もの凄くおぼろげな記憶だけを頼りに国道を進みました。
そしたらこれが大失敗、びっくりするほど逆方向に走っていたことに気づくのは、『ここより新潟県』の看板を見た瞬間でした。
周りは悲しくなるほどの雨、しかも、誰も頼る人もいない。
私は自分のバカさ加減に情けなくなりながら車をUターンさせ、今来たばかりの道を戻りました。
そこで、ストレスと不安で行くトコまで行った私の頭は、ちょっとした奇跡を起こすのです。
 
待て、もう一度冷静に思い出すんだ、何か、お店に曲がる場所に目印はなかったか?
確か、しまむらだったかコメリがあったはずだ。
そう、コメリだ、ホームセンターの。
ホームセンター。
ほおむせんたあ。
待てよ、店のある場所の地名が確か宮城にもあるなって思ったんだっけ。
どこだっけ、天平(てんぴょう)ろまん…。
涌井(わくい)!
涌井だ! …ほおむせんたあ?
 
涌井せんたあ!
 
店の名前が、完全な形を伴って私の頭に蘇りました。
そうだ、ワケわかんねえ名前だな、と思ったこの名前、『涌井せんたあ』。
これでカーナビに入力できる!
 
私は、喜び勇んでカーナビの施設名検索を行いました。
 
…1件もヒットしません。
 
まあ、安いカーナビだからデータベース自体が少ないんだろうと、正直言ってここまでは予想の範囲内でした。
そして、頭を切り替えて今度は住所検索です。
涌井という地名がわかっていれば、近くまでは行けるはずです。
長野県→信濃町→?????
涌井の文字が出てきません。
完全にどんづまり、さっきと全く一緒の状態になってしまいました。
心は半分折れていましたが、私の頭はそばを求めてフル回転していたようでした。
 
携帯電話があるじゃないか!
 
そうだ、タウンページをブックマークしているから、そこで住所を調べればいいんだ!
私は現在地を送信した上で、涌井せんたあというキーワードを入力し、検索ボタンを押しました。
 
ヒット数、ゼロ。
 
おかしい!
現在地は信濃町・妙高高原近辺となっているのに!
ここで、店が無くなってしまっているということはあり得ないのだけは知っていたのですが、やはり人間は不安が続くと心が弱くなってしまうもの、もしかしたら、私がネットで見たのは長野じゃなかったのではないかと思う程に主観がグラつきはじめていました。
しかし釣りをあきらめ、予定を大幅に変更してまで今私はここにいるワケですから、どうしてもそばを諦めきれません。
私は、最後の頼みの綱としてヤフーモバイルにアクセスし、普通のヤフー検索で『涌井せんたあ』を検索しました。
 
何件か個人のブログがヒットしました!
 
私はもう何だか無性に嬉しくなり、ざんざん降りの景色すら忘れてしまうほどに携帯電話の小さい画面を食い入るように見つめました。
なんと、そこにはご丁寧に住所まで書いてありました。
 
長野県中野市永江涌井…
 
ドコだよ、それ!
俺、今、信濃町だぞ!(大泣き)
 
とりあえず住所だけはわかったのでカーナビに入力、結果を待ちました。
 
距離:7.5キロ
 
あれ? 近いじゃん。
私は嬉しくなる反面、ちょっとした不安を覚えていました。
このカーナビは、私を林道と住宅街にいざなうのが大好きなんです。
 
数分後、私はとんでもない山道の中を、上空の木々の葉っぱの上で成長した巨大な雨粒が容赦なく叩きつける音を聴きながら、恐る恐る車を走らせていました。
確かに、この道がいちばん近いのかもしれない、でも、でも…。
 
そしてそれから15分後、私は山の中腹にタニシのようにへばりつくような感じで建つ、車は、一歩間違えば崖の下へレッツゴーの駐車場に隣接した涌井せんたあへと到着しました。
 
イメージ 1
さて、ここからが私のこの年になって初体験した話です。
 
そば屋に入りました、そしたら店員が誰もいません。
 
何故!?
いや、確かに入り口近くの厨房から話し声はするんです。
ですが、かなり広い店内に先客が3組ほど座っている以外には店の人は誰もおらず、レジのある場所にすらいない。
私はどうしていいか解らずに、入り口を入ってすぐのところでポカーンとしているしかありませんでした。
すいませんと声をかけるも店の中からは反応はなく、私の後ろにある厨房の中ではおばさん達が間断なくおしゃべりをしているようでした。
 
どうやら、従業員全員が厨房に集まって喋っているらしいのです。
私はとりあえず厨房の入り口に近づき、もう一度大きな声ですいませんと声を掛けました。
すると、中の会話がピタリと止み、短めの髪にパーマをあてた60過ぎぐらいのおばさんが半身でこちらを覗き込むようにして「はい。」と現れました。
私はこういうケースに遭遇したことがないので、こういう場合に何と言っていいのか解らずに
 
「あの、そばを食べに来たんですけど、勝手に席に座ったら、まずいですよね?」
 
と、できるだけ下から、相手の気持ちを損ねないように、身振り手振りも交えて言葉を搾り出しました。
すると、
 
「ああ、どこでも好きなとこ座っていいですよ、ご自由に。」
 
と、ようやく本来あるべき言葉が聞かれました。
こちらとしては、まずは、いらっしゃいだろうという気持ちはありました。
ですが、とりあえずここはせっかく長野までそばを食べに来ているんだから、気分を害さずに帰ろうという気持ちが先に立ち、お店を入ってすぐ、厨房の脇にある座敷のテーブルに腰を落ち着けました。
 
今思えば、これがいけなかった。
 
厨房の会話が、さっきよりも間近で丸聞こえなんです。
そしていちばん最初に私の耳に入ってきた言葉が
 
「今のお客さんさ、どこに座ったらいいかって聞くんだよ。」
「へー。」
「それもしどろもどろでさ、あんなオーバーアクションしなくたっていいのに。」
 
あのさ、それ言うか!?
言わなくていいよな、少なくともお客さん案内した直後に、店全部に響くような声で。
 
もうね、こんな事ならずぶ濡れになっても直江津で釣りすりゃ良かった。
私はそのまま店を出てしまおうかという衝動を押さえつつ、席に着いてからなお2分間放置された後に注文を取りにきたお姉さんに、とろろざるそばと天ぷら盛り(小)を注文しました。
これで評判とは裏腹にまずいそばなんぞ出しやがったら、もう俺は許さん、絶対に今日受けた仕打ちをグルメサイトに投稿してやる!
と、注文してからほどなくして運ばれてきたそばと野菜天ぷらを見ると、ゆうに二人分はありそうな勢い。
ま、量で勝負してる時点でたかが知れてるなと思いつつ写真を撮り、仏頂面のままつゆに付けてそばを一口食べました。
イメージ 2
 
イメージ 3
イメージ 4
 
これがものすんごく、うんめえの!(笑)
 
何これと思うほど、喉ごし豊かで風味が良くて、そして天ぷらのまた旨いこと!
付属の塩をふって頂くのですが、こんなにそばと野菜の天ぷらって相性がいいんだと、目からうろこが落ちる思いでした。
あ、気づいたら嫌いで食べないサツマイモの天ぷら、普通に美味しく食べてる。
あれ、つゆにとろろを入れたら何でこんなにマイルドになるんだ?
気づいたら、あんなにあったそば、もう半分以上無いじゃん。
 
…と、夢中になってそばをむさぼっていると、あることに気づきました。
厨房からは相変わらず店全体に響くような声でおばちゃん達の会話が聞こえてきます。
しかし、どうやら私の胃からとろろが染み出して心のギザギザした部分を覆ったのかな? その無駄話が全く気にならなくなっていたんです。
で、ここでもうひとつあるいみ核心的なことに気づいたんですよ。
 
どうやらこりゃ、さっきは腹減って気が立っていただけなんだなって
 
そうなると、もはやおばちゃん達の会話が完全に楽しいものになって。
 
誰々さんの子供が親に全く似ていないのは、もしかして何かあったんじゃないか?
今年の大根は甘みが多くていい。
私はここに自転車で通っているが、いい体力づくりになるのだ。
 
…等々。
 
どれもこれも、心底どうでもいい話なんですが、よくもまあこれだけ自覚も無く大声で喋れるもんだと考え始めたら、取り様によってはこれも店の雰囲気なんだろうなとポジティブに考えることができました。
この無自覚な大声も全てひっくるめて、涌井せんたあの魅力なのだ、と。
 
そして私はそば・天ぷらをぺろりと平らげ、大満足のまま会計を済ませようとレジに行きました。
レジに立ったのはさきほど注文を取りに来てくれたお姉さんだったので、私は一言
 
「美味しかったですよ。」
 
と、満面の笑みで伝えました。
するとお姉さんの顔がぱっとほころび、厨房の奥にいたさっきのパーマのおばさんに
 
「○○さん! お客さんが、美味しかったって!」
 
すると、ほとんど間髪入れずにさっきのおばさんがひょいと顔をのぞかせ
 
「何が!?」
 
おめえがさっき俺に提供したものがだよ!(笑)
 
さすがに言いませんでしたが、お姉さんは敏感に空気を察知して苦笑していました。
そして私が店を出ようとするとき、後ろからお姉さんの声がかかりました。
 
「ごめんなさいね、ウチのお店、うるさくて(笑)。」
 
自覚してたのかーーーーーーーーーーー!
 
ちなみにこちらが涌井せんたあのメニューです。
びっくりするぐらい安いでしょ?
イメージ 5
 
 
−予告−
こうして色々な経験をしつつようやくそばにありついた私は、この後の予定も無いので、宿に予定よりも早くチェックインして温泉を満喫することにしました。
そしてそこで、源泉掛け流しぶち壊しの悲劇に見舞われるのです。

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開設日: 2009/6/8(月)


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