北沢栄のブログ

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[福島第一原発関連情報] 長期汚染に備えよ

政府・東電・関係自治体は、福島原発事故による放射性物質の海洋汚染とプルトニウム、ストロンチウムの拡散実態を周到に調べ、公表し、対策を早急に取らなければならない。
 
5月の東電発表は、調査から事故直後の3月を除いたため、汚染水の海洋流出量を過少に見積もった。実際は、原子炉周辺の土壌や岸壁、坑道を通じて流出したほか、広く汚染された地域の汚染物質が阿武隈川系に流れ込み、海洋に流出しているとみられる。周辺の魚介汚染が心配だ。
 
プルトニウム、ストロンチウムという猛毒の放射性物質の拡散実態も、広範囲に調査し、公表する必要がある。ストロンチウムは、すでに東京でも確認されており、汚染が予想以上に広がっている可能性がある。
 
 

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福島第一原発緊急速報(11) 工程表を書き換え、「循環冷却」を考え直せ

東京電力が24日公表した報告書によれば、福島第一原発の1〜3号機がメルトダウンを起こした結果、核燃料棒を入れた圧力容器ばかりか、その外側にある格納容器にも穴があいている可能性が分かった。毎日、読売新聞が25日に報じた。
 
東電は5月17日発表の新工程表で燃料棒の上まで格納容器を水で満たす「水棺」作業をやめ、タービン建屋などに滞留する汚染水を除染処理して原子炉に注入する「循環注水冷却」を実施する、としたばかり。しかし、圧力容器に加え格納容器にも穴があいているとなれば、水漏れが起こるため、循環冷却はできなくなる。
 
政府・東電はただちにコンクリートで原子炉を密封するチェルノブイリ型の「石棺方式」を含め、新たな対策を考え、工程表を書き換える必要がある。“底抜け”では循環冷却しても地下に汚染水が溜まるばかりとなり、際限なく汚染水を処理しなければならない事態となる。
 
このように次々に計画変更を迫られるのは、政府・東電が事故を甘く見て、最悪の事態を想定した対策を怠ってきたためだ。このままでは制御不能が果てしなく続く。

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福島第一原発緊急速報(10) 新工程表を実現のため「次の一手」を打て

政府・東電は新工程表を厳守するために、「「次の一手」と最悪の事態への備えが必要だ。
 
「もはや言っていることが信じられない」と誰もが思っただろう。福島第一原発1号機の核燃料は、心配していた通りメルトダウン(炉心溶融)していた。2号機、3号機も高濃度汚染水が付近に見つかったことから、同様にメルトダウンしているのは確実だ。
政府・東電はこれまでメルトダウンを認めず「燃料の○%損傷」と説明してきた。しかし実態は、厚さ約16㎝の鋼鉄製の圧力容器を溶けた高温度の燃料棒が数ヵ所にわたって穴をあけていたのだ。
 
政府・東電が17日発表した新工程表では、これまでの“実績”から計画通り進むとは思えない。この工程表を確実に実現させるには、原子炉の循環式冷却と汚染水の処理・再利用に向け、もはや東電だけに任せず、政府が他の原発専門家・専門作業員を日本全国の関係業界に呼び掛け、結集させることだ。米仏など友好各国にもさらに協力を求める。
 
もう一つは、今後不測の事態から発生する危険性がある原子炉内の水蒸気爆発や再臨界(核分裂の再連鎖反応)を防ぐべく、専門家の英知を結集すべきだが、同時に最悪の事態を想定した対応策を早急に詰め、公表しなければならない。情報の小出し、後出しは禁じ手だ。政府・東電は一刻も早く原子炉内の実態を正確につかみ、正直に情報公開する義務がある。
 

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福島第一原発緊急速報(9) 政府は東電の現地作業を全面支援せよ

福島第一原発の状況が一向に安定しない中、12日までに問題が次々に発生、対応が追いつかない実態が浮かび上がった。政府は、現地作業を全面支援するため、全国の原子力関係業界に作業員の派遣をただちに呼びかけるべきだ。
 
東京電力の11日の発表によると、原発3号機の取水口付近にある立て杭から高濃度の放射性物質を含む汚染水が海に流出したことが分かった。さらに原子炉を冷やすため格納容器の冠水作業を続けている1号機で、想定していたほど格納容器の水位が上がらず、半分にも満たないことも分かった。調べたところ、12日になって、核燃料棒を燃やす圧力容器に水漏れの原因となった穴が空いていることが判明した。これは、高さ4メートルの燃料棒のメルトダウンが進んでいることを裏付けたものだ。燃料棒が完全露出している可能性もあり、原子炉内で爆発を起こす危険がある。
 
なぜ、次々に問題が出てくるのか?原子炉内の内部状況が全くつかめていないからだ。問題が表面化するまで、実態が分からないのが真相だ。状況を把握するためには、作業員が原子炉建屋内部に入って調べなければならないが、放射線量が高すぎて容易に入れない(1号機のみ建屋の一部に作業員が入った)。
加えて、対応遅れの要因に、相次ぐ新事態に対応するための要員が足りないことが挙げられる。というより、1〜4号機のすべてが危険な状態にあり、東電だけでは手に負えなくなっているのだ。
 
政府は対策を早め早めに打ち、汚染水流出などを未然に防ぐには、要員をさらに投入する必要がある。そのためには、政府は全国の他の9電力会社をはじめ、原子炉メーカーや関連業者から原発に通じた作業員を急ぎ大動員しなければならない。
 
 

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福島第一原発緊急速報(8) 東電・事故処理プランの欠陥

東京電力は17日、福島第一原発の事故収束に向けた2段階から成るロードマップを発表した。
事故発生から1カ月余り。遅ればせながら、ようやく作られた収束のシナリオだが、大きな欠陥がある。それは「責任逃れ」が可能となるよう、2カ所で巧みに工作されてあることだ。
 
1つは、解決の究極目標である「放射性物質の封じ込め」を明記していない。「基本的な考え方」をみると、「原子炉及び使用済み燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を抑制する・・・」ことを目標としている。放出を「止める」のではない。抑える、「抑制」である。ということは、微量な程度なら放出はやむを得ない、ということだ。
これでは自分たちの業務上過失が疑われている大事故に対し、事態の完全復旧はないことを告知し、政府もこれを承認したということではないか。このまやかし目標を即刻、「放出の完全防止」に改め、その実行時期を早めなければならない。
 
もう1つは、大いにあり得る最悪の大惨事に対するシナリオが全く用意されていないことだ。これは「想定外」の事態と考えているわけでなく、当局・東電が責任追及を恐れ、故意に黙殺して明記を避けたのだろう。
考えられる最悪の事態とは、この国の元原子力安全委員長ら16人もの原子力専門家が3月30日に発表した「特に懸念される事態」を指す(北沢栄の福島第一原発緊急速報(6)を参照)。メルトダウン(炉心溶融)が時間とともに進み、圧力容器を溶かして格納容器も破壊したり、水素ガスの爆発による格納容器自体の爆発による放射性物質の大量放出の危険である。
この危険を現実化させないために、政府はあらゆる手を尽くさなければならないが、他方で最悪ケースへの備えを周辺住民、国民、世界に知らせる義務がある。
 
「みんなで頑張ろう」式の掛け声で忍耐強く我慢する一般のニッポン国民は、ここで「我慢」から「怒り」に感情をスイッチしなければならない。冷静に立ち止まって考えてみよう。一体、こんなひどい原発人災を引き起こしたのは誰の責任か、と。「原子力村」の面々の責任逃れをこれ以上許さず、責任をしっかり追及する一種の“ニュルンベルク裁判”がいま、必要なのだ。 
大津波に触発されたこの歴史的惨事は、なお不気味に進行中だが、ここで中間総括しておく必要があるだろう。
 
 

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