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書庫化学物質を斬る

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分子式C6H6、芳香族炭化水素化合物の代表的物質で、ベンゼン環(図1)の基本となる物質であると共に、有機溶剤の中でも最も有毒性の高い物質の1つで、以前は有機溶剤中毒予防規則では第一種有機溶剤で製造、使用が厳しく制限され、研究以外での使用が厳しく制限されていました。

図1:ベンゼン環
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現在では特定化学物質障害予防規則の第2類物質に定められている物質で、やはり使用が厳しく管理されています。

昭和30年代にヘップサンダルの底張りの糊の溶剤として、主に家内工業で使われ、満足な排気設備のない一般家庭の内職労働で使われていたことから、抵抗力の弱い乳幼児やお年寄り、病人等が多数中毒にかかり、重症、死亡などが続発し、当時、労働衛生で、稀にみる大問題となりました。

知られている有害作用は白血病、再生不良性貧血などの血液障害、特に血液の癌や中枢神経系の障害などです。構造式からみても、最も基本的な芳香族炭化水素、すなわち、ベンゼン環という、化学の世界では、ベンゼンに様々な基がついて物質が構成されます。

例えば、メチル基(CH3)が1つベンゼン(図1)につけば、トルエン(図2)になり、2つ付けば、キシレン(図3)となり、ベンゼンがあまりに毒性が強い為、使用を厳しく制限し、代替の有機溶剤として、トルエンやキシレンが使われるようになりました。

図2:トルエン
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図3:キシレン
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しかし、これ等にも毒性があり、より有毒性の低いもののセロソルブ類が使われるようになったが、これも毒性があり、これらが特定化学障害予防規則という、労働者を有害化学物質から守る為の労働安全衛生法の中で厳しく管理されているのが実態です。

ベンゼンはそういった有害物質の最も基本構造の化学物質で、このベンゼン環が2つくっついたものにアミノ基がついたベンジジン(図4)は最強ともいえる発癌物質(膀胱癌を引き起こす)で、製造、使用が禁止となったほどの有害物質なのです。しかし、この物質は藍染の染料として、最も有効性があり、第2次大戦前から、こぞって使われ、戦後も、青色染料として爆発的に普及しましたが、あまりにも毒性が強いことから、日本での製造、使用が禁止され、藍染作業は発展途上国へとバトンタッチされ、悲惨な中毒がどんどん発展途上国へと拡がっていったのです。勿論、ベンゼンも同様で、我が国ではありませんが、発展途上国では未だに使われているようです。

図4:ベンジジン
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豊洲の化学工場跡地にベンゼンが滞留していること事態が、私からすれば、あってはいけないことで、何故、ベンゼン等が不法投棄されていることがわかった時点で、国が主導して汚染除去をしなかったのか、これこそ、国と企業のべったりの癒着以外に考えられないことではないでしょうか。

それが、長いこと放置され、こうした汚染物質が、どこに流されていたのか、恐らく、封印されていないのでしょうから、地下水汚染などが生じていたのは十分考えられることだと思います。

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