上田ダイゴのちょっとした事

マーベリックコア代表・上田ダイゴの日記的な覚え書き

極私的尾崎豊レビュー

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日曜日連載・極私的尾崎豊レビュー 何よりこれらの作品を10代で創った事が驚き

2011.4.17

この様にインパクトのある歌詞ばかりが前面に出てしまって、
その本質がいまいち伝わっていないという曲は沢山あります。
たとえば『Scrambling Rock'n'Roll』という曲。サビの部分では…
♪自由になりたくないかい? 熱くなりたくはないかい?
 自由になりたくないかい? 思う様に生きたくはないかい?
…と、そう問われれば若者なら『イエーイ!』と拳を振り上げたくなる様なアジテーションを
激しいロックンロールに乗せて語りかけてくるのですが、その後に続く歌詞は…
♪自由って一体なんだい? どうすりゃ自由になるかい?
 自由って一体なんだい? 君は思う様に生きているかい?
…どうです。この無思慮にノリだけで拳を振り上げた輩に冷水を浴びせかける様な問いかけ。
この様にただ煽るだけじゃなく、その後にちゃんと物事の本質を見据えようとする
センシティブな視線があったからこそ、彼は若者の支持を得たんだと思います。


映像は88年、東京ドームの復活ライブのものですが、
この曲は10代の頃のパフォーマンスの方が
しっくりくるかもしれません。
特にドームライブの時のバンドは手堅過ぎるんだよなあ。
この曲はやっぱりハートオブクラクションver.ベストかも。

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日曜日連載・極私的尾崎豊レビュー もっとこういう顔で唄う尾崎を見たかったなあ…

2011.4.10

同じ事は10代の反抗の旗手のイメージを決定づけた曲『卒業』にも言えます。
♪卒業して一体なに分かるというの? 思い出の他に何が残るというの?
 人は縛れたか弱き子羊ならば 先生あなたはか弱き大人の代弁者なのか?
…と、確かに反抗の旗手らしい学校批判が続きますが、その後に続く歌詞は…
♪俺たちの怒りどこへ向かうべきなのか? これからは何が俺を縛りつけるだろう? 
 あと何度自分自身卒業すれば 本当の自分の辿り着けるだろう?
…おわかりでしょうか?『不自由な学校辞めて自由だぜイエーイ!』じゃないでしょ?
思春期特有の得体の知れない不安や不満にどう対処すれば良いのか悩み、
(少なくとも校舎の窓ガラスを割る事ではないと知っている)
たとえ学校を卒業(中退)したとしても、そこに自由はなく、
新たに自分を縛りつける社会のシステムがあるだけという事に気付いており、
それを乗り越える事が成長であるという事も分かっているのです。
この様にちゃんと聴けば、尾崎って実は「どこが反抗の旗手やねん?」なんですよ。


映像は91年のBIRTHツアーのものです。
本来はこういう笑顔で唄っても全然いい曲なんですよねえ。
二十代後半になり、ようやく笑顔で唄える様になったのに…
三十代、四十代の『卒業』を聞いてみたかったなあ。
もっと新しい意味や発見が生まれただろうなあ。

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日曜日連載・極私的尾崎豊レビュー この映像で聴いたらイメージ変わると思うんだ

2011.4.3

という訳で今回は『尾崎を語る前にまずはこれだけは言っておかねば!』を綴ります。
言うなれば『尾崎を聴くための超初級編』とでも申しましょうか。
なに、そんなに難しい事ではありません。要は『歌詞はちゃんと聴いて!』って事です。
尾崎といえば未だに『盗んだバイクで走る人』『夜の校舎窓ガラス壊して回る人』という
イメージが強いらしく、その方々は一様に『犯罪や校内暴力を美化するな!』と、
身もフタもない理由で攻撃されたりします。
でもね。よく聴いて頂ければ分かって頂けると思うのですが、
尾崎はそれらの行為をまったく美化していないんですよ。
むしろその逆です。例えば『15の夜』。
♪盗んだバイクで走り出す 行き先も分からぬまま 暗い夜の帳の中へ
 誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に 自由になれた気がした 15の夜
…ね?【気がした】なんですよ。『バイク盗んでカッ飛ばして自由だぜイエーイ!』なんて
全然言ってないんすよ。逆にそれが如何に無意味で空虚な行為かを唄ってるんすよ(つづく)


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先日のテレ東ドラマに触発された訳ではないですが…

2011.3.27

今日は1stにてトランスパンダさんの公演『物語と愛情』を観ました。
感想はまた後日に譲るとして、個人的に気になったのが、
劇中にてえらいトラディショナルな尾崎否定が出てきた事です。
いえね。それは全然いいんです。まったく問題ありません。
趣味は人それぞれですし、拒否反応が出易い存在である事も承知しています。
古参ファン的にそういうのにはすっかり慣れっこですから。
ただ…慣れっことはいえ、やっぱり哀しい事は哀しいのよね。
特に『盗んだバイクで走る人』とか『夜の校舎窓ガラス壊して回る人』みたいな、
未だにその当たりを突っ込まれると…ね。
という訳で、せっかく尾崎レビューのカテゴリーも作った事ですし、
ここでいま一度『尾崎を語る前にまずはこれだけは言っておかねば!』という事を
これから毎週日曜日に綴ってみようかと思います。日曜日は尾崎の日って事で。
尾崎を好きになって!というより、嫌いでもいいから誤解だけはしないで!って感じです。

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極私的尾崎豊レビュー やっぱり名曲

2011.2.19

さて、しつこい様ですが幸せについてです。今はこれが関心の中心なのよ。
先日『幸せであれば幸せであるほど、それを失う恐怖に怯えるから、結局幸せじゃない』
なんて事を書きましたが、この言葉からふと連想した曲といえば…
やはりこれです。ご存知『I LOVE YOU』。言わずと知れた尾崎の代表曲です。
おっそろしくセンチメンタルでロマンチシズム全開の歌だけに、
人によっては甘すぎて敬遠してしまう方もいるでしょう。
かく言う私も、尾崎の曲の中ではそんなに好きな部類に入っている訳ではありません。
でも、改めてじっくり聴くと、やっぱりよく出来た曲だなあ、と。
自分の腕の中に抱いた幸せとそれを失うかもしれない怖さ。
それをきつく身体を抱きしめる事でしか表せない切なさを知ってさえいれば、
やっぱりこの曲はちゃんと心に響く様に出来ております。
映像は85年の代々木のライブのヤツです。歌詞が入っているからこれを選びましたが
個人的な好みで言えば、やはり後期のしっとり歌い上げるバージョンの方が好きだなあ。


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